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カードリーダーによって転送速度に7倍以上差が出ることも

Samsungから新発売のUHS-I DDR200対応SDカードで転送速度を比較検証

2022年02月22日 13時30分更新

UHS-I(DDR200)対応カードリーダーならその性能を発揮できる

 それでは各カードのCrystalDiskMarkで計測した結果を見ていこう(太字はUHS-I[SDR104]を上回る数値)。

PRO Plus 256GBのCrystalDiskMark計測結果(MB/s) SEQ公称値:Read160MB/s、Write120MB/s
カードリーダー   Samsung
SD Reader
Delkin製
Type-A
Delkin製
Type-C
Anker製
Type-A
Anker製
Type-C
Buffalo製
SEQ1M
Q8T1
Read 155.88 159.48 158.19 93.36 90.03 20.49
Write 122.25 122.60 121.11 81.73 81.06 18.23
SEQ1M
Q1T1
Read 155.17 159.67 157.75 90.47 89.12 20.54
Write 122.42 122.60 121.09 81.84 81.11 19.92
RND4K
Q32T1
Read 10.87 7.95 7.75 11.49 11.38 5.13
Write 3.14 2.92 2.83 2.91 2.87 1.37
RND4K
Q1T1
Read 10.52 7.59 7.43 11.05 11.04 5.50
Write 3.08 2.82 2.87 2.87 2.99 1.23
EVO Plus 64GBのCrystalDiskMark計測結果(MB/s) SEQ公称値:最大転送速度130MB/s
カードリーダー   Samsung
SD Reader
Delkin製
Type-A
Delkin製
Type-C
Anker製
Type-A
Anker製
Type-C
Buffalo製
SEQ1M
Q8T1
Read 133.68 136.23 133.63 90.76 89.77 20.54
Write 32.62 32.48 32.44 32.45 32.41 18.23
SEQ1M
Q1T1
Read 133.95 136.51 133.72 90.14 89.52 21.14
Write 32.69 32.70 32.47 32.47 32.47 19.92
RND4K
Q32T1
Read 11.55 8.26 8.00 11.25 11.49 5.31
Write 3.50 2.94 2.84 2.91 2.83 1.27
RND4K
Q1T1
Read 11.16 7.88 7.62 10.86 11.17 5.55
Write 3.25 2.77 2.73 2.85 2.82 1.23

 シーケンシャルアクセスでは、UHS-I(DDR200)に対応したSamsung製とDelkin製のカードリーダーで、「PRO Plus」、「EVO Plus」ともにスペックどおりのパフォーマンスを記録した。しかも数MB/sと若干ではあるが、Samsung製よりもDelkin製のほうが速い結果となっている。

 UHS-I(SDR104)対応のAnker製は、読み込みは90MB/s台前後、書き込みは80MB/s台前半と、ともに100MB/sを越えることなく、UHS-I(SDR104)のスペックどおりという結果に。またバッファロー製は読み書きともに20MB/s前後とふるわず、SDカード側がUHS-I(DDR200)に対応していても、性能を活かし切れていない。

 一方ランダムアクセスでは、Delkin製が思ったより速度が出ず、Samsung製だけでなく、Anker製よりも遅いという結果に。Samsung製のカードリーダーは、日本では未発売なのが残念だ。またバッファロー製は、Samsung製やAnker製の半分程度の速度だった。

 ちなみにDelkin製とAnker製で計測したType-AとType-Cでの違いは、どちらもType-Aのほうがわずかながら速いという結果がほとんど。とはいえ誤差に近い数値なので、どちらを使用しても大差はない。今回使用したPCのように両方の端子が装備されている場合は、どちらに挿しても問題なしというわけだ。

Samsung SDカードPRO Plus/EVO Plusは
DDR200対応カードリーダーであれば純正品以外でも速度が出る

「PRO Plus」、「EVO Plus」ともに、UHS-I(DDR200)対応のカードリーダーを使うことで、実力を最大限に発揮できる

 以上のことから、「PRO Plus」、「EVO Plus」ともに、そのポテンシャルを十分に引き出すためには、UHS-I(DDR200)対応のカードリーダーが必要ということがわかった。ただし、UHS-I(DDR200)の対応は、現状カードメーカーが独自に謳っているケースが多い。そのため、カードとカードリーダーの相性によっては速度がスペック値ほど出ない可能性もある。

 その点、Delkin製の「DDREADER-55」は、SamsungのSDカードと相性はいいようなので、現状Samsung製のカードリーダーが国内発売していないことを考えると、組み合わせて使うにはオススメのカードリーダーと言えそうだ。

Delkin製カードリーダー同梱モデルが発売決定

 Delkin製のカードリーダー「DDREADER-55」を同梱したSDXCカード「PRO Plus」の256GBと、microSDXCカード「PRO Plus」の512GBが2022年3月中旬に発売される。

UHS-I(DDR200)対応カードリーダーが付属するモデルが3月中旬に発売予定だ

 「SD PRO Plus USB3.1接続SD&SDカードリーダー付モデル」256GBの想定売価は7990円、「microSD PRO Plus USB3.1接続SD&microSDカードリーダー付モデル」512GBの想定売価は1万4780円。詳しくは、リリース記事を確認してもらいたい。

ソフトウェアで正規品かどうかを見極めよう

 SDカードはパッケージや外装を偽装し、転送速度や容量もでたらめなニセモノも流通しており問題となっている。特に最近はオンラインでSDカードを購入するケースも多く、購入前にパッケージなどをチェックしたりできず、価格も激安品なら怪しいとわかるが、「正規品より少しだけ安値」といったものもあって、わかりにくい。

 そこでオススメなのが、「Samsung Authentication Utility」。これは購入したSamsung製メモリーカード、USBメモリーが正規品かどうかチェックできるソフト。使い方はカンタンで、パソコンで公式サイトからソフトをダウンロードし起動。あとはチェックしたいSDカードをセットするだけ。正規品なら「Genuine Samsung Product」と表示される。

正規品だった場合の表示

 不正な場合も、その旨が表示される。SamsungのSDカードを購入した際は、まずSamsung Authentication Utilityでチェックしてから使い始めよう。

Samsung Authentication Utility対応製品は、パッケージ裏面にこのようなマークが印刷されている

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