10万円超えの価格で賛否渦巻くバルミューダ「BALMUDA Phone」はどんな人にマッチするのか?
バルミューダのスマートフォン参入第1弾となる「BALMUDA Phone」は、コンパクトで丸みのある独自性の強いデザインと、独自開発したというホーム画面や基本アプリ群が大きな特徴のスマートフォンだ。かなり異色の内容と10万円を超える値段から、発表当初より評価が大きく分かれているBALMUDA Phoneだが、その実力を確認するとともに、どのような人にマッチするのかを考えてみたい。
コンパクトでラウンド感のあるボディー
素材感は上々
まずは外観から確認すると、ディスプレーサイズは約4.9型でサイズは約69×123×13.7mm、重さは138g。スペックから見るとかなり厚みがあるように見えるが、それはBALMUDA Phoneの大きな特徴の1つとなる、丸みを帯びたデザインに起因している。
BALMUDA Phoneはすべてが曲面で構成されたデザインが大きな特徴となっており、本体も背面にかなりのラウンド感を持たせることで、片手で持った時に手になじむことを重視していることから、スペックほど厚みを感じるわけではない。それに加えて背面にはざらつきのある加工が施されているので、片手で持ってみると手にしっくりなじむ印象で、「iPhone 3G」の時代のスマートフォンを彷彿とさせる。
ただ、側面からディスプレーにかけてのカーブは、iPhone 3Gと比べてもかなり鋭角なので、握ると側面の角が手に当たってやや幅広に感じてしまうというのも正直なところ。また、側面の素材は背面のように加工が施されておらず、ツルツルした触感だというのも、側面にやや違和感を抱く要因といえ、背面と側面とで素材感を統一してもよかったのではないか。
その背面を見ると、バルミューダのロゴのほかにカメラと電源キーが1つずつ配置されている。電源キーは指紋センサーを備えているが本体サイズの割に大型で、ボタン類を徹底して廃する傾向にある最近のスマートフォンとは趣が異なっている。また、カメラの右隣には各種通知を知らせるLEDも搭載されており、こちらもある意味懐かしさを感じさせる。
また右側面には音量キー、本体下部にはUSB端子を用意しており、イヤホン端子はないのでインターフェースはかなりシンプルだ。
機能性を追求した独自のアプリやホーム画面
デザインに並ぶもう1つの特徴がアプリだ。BALMUDA Phoneはホーム画面をはじめとした基本アプリを独自開発しており、その使い勝手も売りの1つとなっている。
中でも特徴的なアプリの1つが「スケジューラー」だ。これは「Googleカレンダー」などと同期して予定を管理できるものだが、縦に日、横に時間の表示がなされ、ピンチ操作で1日から1年単位まで、ダイナミックに表示を拡大・縮小できる点が特徴となる。
最大で10年前のスケジュールまで確認できるが、年単位での表示にまで縮小すれば10年前の予定も簡単にチェックできる。そこまで古い予定を確認することは多くないだろうが、特定の年月日の予定を、検索機能などを使うことなく見つけやすいので、便利なことは間違いない。
もう1つ特徴的なアプリが「メモ」である。BALMUDA Phoneのメモアプリは、作成したメモを時系列に表示するのではなく、ドラッグしてエリア内に自由に配置できるほか、スケジューラー同様ピンチ操作で表示を自在に拡大・縮小できる。メモ上部の「カラーバー」の色を変更することで、メモのカテゴリー分けなども可能だ。
また電卓アプリの「計算機」は、大きな桁の計算がしやすいよう「億」「万」など漢字で区切りを表示できるほか、最新の為替レートを基にドルやユーロなどへの変換もできる仕組みを備えている。「時計」はそれらと比べると比較的スタンダードな内容だが、ダイバーウォッチのベゼルに類する機能を備え、経過時間を確認しやすいなどの工夫がなされている。
これら個々のアプリに加え、BALMUDA Phoneはホーム画面も独自開発のものを採用。右にスワイプしたりホーム画面を数回タップしたりすることで、スケジュールの確認やメモの入力など独自アプリの一部が利用できるウィジェットを呼び出せるほか、2本のストライプを上または下にスワイプすることで、特定のアプリを呼び出すことも可能となっている。
これらホーム画面の機能や表示する項目は設定から変更でき、自分のイニシャルや名前、誕生日などをホーム画面に表示可能。もちろんストライプなどを非表示にすることもできるので、使い方に応じて柔軟な変更が可能なようだ。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります