2021年もGIGABYTEから多くのPCパーツが登場し、私たちを楽しませてくれた。そこで、アスキーの自作PC大好き集団、自作虎の巻こと“ジサトラ”のメンバーが、昨年に続き今年も日本ギガバイトを訪れ、一緒に2021年の自作PC業界を振りかえってみた。
座談会メンバー紹介
【渡辺技師】日本ギガバイトの広報兼マザーボード担当
【川村さん】日本ギガバイトのビデオカード&ディスプレー担当
【岡田さん】日本ギガバイトの通販担当
【ドリル北村】ジサトラメンバー。アキバ取材記事&GIGABYTE担当編集。Mini-ITX好き
【ジサトラハッチ】ジサトラメンバー。AMD&ゲーム担当編集。UMPCコレクター
【ジサトラユージ】ジサトラメンバーのホープ。Intel&NVIDIA担当編集。VRマニア
(以下、敬称略)
GIGABYTEのスタッフと2021年を振り返る
【ドリル】本日は2021年のPCパーツ業界とGIGABYTEの1年を振り返りたいと思います。よろしくお願いいたします。
【ハッチ】今年は東京オリンピックがありましたが、PCパーツ業界は新型コロナウイルスと半導体不足の影響で大変な1年でしたね。
【渡辺】半導体不足はいまだに解消していないので、予断を許さない状況ですね。
【川村】今はDDR5メモリーが入手困難ですからね。
【ユージ】たしかに入手困難なパーツがありますが、半導体不足というわりには今年もたくさんの製品が発売されましたね。
【ハッチ】インテルは第11世代Coreプロセッサーと第12世代Coreプロセッサーが発売され、一気に2世代もジャンプアップしました。新チップセット搭載マザーのセールスで大忙しだったんじゃないですか?
【岡田】たくさん売りましたね。販売の準備はできているのに、なかなか日本に到着しなくてヒヤヒヤした製品もありました。
【川村】ビデオカードも生産が追いつかなくて、ショップから入荷時期の問い合わせが殺到しました。
【ドリル】問い合わせが殺到というと、4K解像度の液晶ディスプレーも入荷後即完売を繰り返していましたね。
【川村】飛ぶように売れるのはありがたいのですが、欲しいお客様に迅速に製品をお届けできなかったのは反省点ですね。
【ユージ】こんなところにも半導体不足の影響が!
【ドリル】それでは、そんな2021年を改めて1月から順に振り返ってみましょう。
1月
ビデオカードが品薄
【ドリル】1月から2月にかけて、PCパーツショップの棚からビデオカードがなくなりました。これまでもマイニングブームのたびにビデオカードは品薄になりましたが、今年の前半のように商品棚がすっからかんになるほどではありませんでした。今回ここまで品薄になったのはなぜでしょうか?
【川村】暗号資産のマイニング需要と新型コロナウイルスの影響(部品工場の閉鎖)が重なったからです。GPUはあるけど電源回路やコンデンサーがなくてビデオカードを作れなかったというのが原因です。
【岡田】ただでさえコロナの影響で品薄なところに、ビットコインの価格上昇でマイニングブームが再燃したわけですから、ショップもメーカーも一瞬で在庫がゼロになりました。
2月
GeForce RTX 3060が発売
【ドリル】そんななか2月にはGeForce RTX 3060搭載ビデオカードが発売されました。販売初日はショップ店頭には開店前から行列ができるところもありましたが、初回の入荷数が多かったため即完売とはなりませんでした。ビデオカードが品薄で手に入らなかった人も、RTX 3060は買えたのではないでしょうか。
【ハッチ】1~2月のビデオカード不足は、このGeForce RTX 3060搭載ビデオカードにリソースを回したから、という感じが強いですよね。そうでなければ発売日にあれだけ潤沢な数を用意できたとは考えにくいですから。
【川村】このGeForce RTX 3060が発売されたおかげで、ビデオカードの品薄が一時的にですが解消したのは大きいですよ。各ショップのビデオカードコーナーにようやく商品が並び始めるようになったのがうれしいです。
【ドリル】そして2月には第11世代Coreプロセッサーよりもひと足早く、Intel Z590チップセット搭載マザーボードとIntel B560チップセット搭載マザーボードが発売されました。
【ユージ】Z590マザーはZ490マザーとほとんど違いがないですよね。
【渡辺】Thunderbolt4やUSB 3.2 Gen2x2への対応のほか、第11世代の電力要求に耐えるべく電源回路が強化されているなど、よく見ると変更点があるのですが、まぁそれほど多くはないです。
【ハッチ】3月にCPUが発売された直後は、マニアの方々を中心にZ590マザーが売れていたようですが、B560マザーはどうでした? あまり注目されていないように感じるのですが。
【渡辺】B560マザーは「B560M AORUS PRO AX」を最初に発売しましたが、想定していたほどは売れませんでした。これはZ590マザーとさほど価格差がなかったからだと思います。B560マザーが売れ始めたのは、価格を抑えたモデルの「B560M DS3H」を市場に投入してからです。ドスパラのマザーボードランキングで1位をずっととるようになってから、ようやく注目された感じです。
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