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北海道は課題先進地、でもデジタルで課題解決すれば「ハンデが強み」に変わる

2021年11月29日 09時00分更新

次世代データセンターにも注目

 注目される取り組みのひとつが、次世代データセンターだ。

 次世代データセンターは政府が打ち出した「グリーン成長戦略」のなかにも盛り込まれ、グリーン電力調達を行うデータセンターの立地を補助したり、国内での再エネ導入を支援し、脱炭素電力の購入円滑化に向けた制度整備を検討したりしているところだ。

 鈴木知事は、次世代データセンターの北海道への誘致に取り組んでいることに触れながら、「冷涼な気候、雪冷熱などによる省エネルギー化のほか、風力や太陽光といった再生可能エネルギーでは、随一のポテンシャルを持っていることに加えて、大都市圏から見たリスク分散、安価で広大な土地を確保するという点でも、北海道は極めて優位性がある。データセンターは、ある意味、心臓を預けるようなものになる。石狩市に多くのデータセンターが立地しており、実績もある。北海道の特性を生かし、官民連携で、次世代データセンターの誘致に取り組んでおり、雪氷冷熱などを活用したデータセンターの建設も計画されている。この取り組みを一層加速したい」と語った。

 実は北海道では、政府に先行する形で、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボン北海道」を策定。政府の「骨太の方針」のなかにも、「ゼロカーボン北海道」が明記されるなど、その取り組みが注目されている。

 「デジタルを推進するとともに、グリーンへの取り組みは大切な観点であり、オール北海道により、ゼロカーボン北海道の推進体制を構築してきた。北海道には、再生可能エネルギーでは随一のポテンシャルがあること、そして、日本のカーボンニュートラルを実現するには、この北海道のポテンシャルを生かしていく必要がある。北海道のゼロカーボンの取り組みを先駆的なものにしていきたい。そのなかで、デジタルとグリーンを組み合わせた次世代データセンターは、象徴的な取り組みになる」とする。

 「データセンターの立地を検討している人は、その候補のひとつに北海道を検討してもらいたい。北海道は、それをしっかりとサポートすることをお約束する」とも述べた。

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