今回のひとこと
「北海道は課題先進地。だが、これとデジタルを掛けあわせれば、ハンデとされていたものが、新たな強みに転換し、活力ある北海道の未来社会につなげることができる。北海道はデジタル活用で先進地になるポテンシャルを持っている」
素晴らしい素材と潜在能力がある課題先進地
ヴイエムウェアが開催した年次イベント「VMworld 2021 Japan」の基調講演に、北海道の鈴木直道知事が登場した。
VMwareと北海道庁は、2021年3月に連携協定を締結。最新デジタルテクノロジーの提供や、情報セキュリティ対策の強化、デジタル人材の育成において、VMwareが支援することを発表している。VMwareは、国内の自治体や行政機関に向けたセキュリティおよびデジタル人材育成を支援する専任チームを発足。その第1弾の提携が、北海道庁だった。
VMware Workspace ONEなどを活用し、最新のテレワーク環境の実現を支援したり、VMware Carbon Blackの提案を通じて、「北海道情報セキュリティ対策基準」や「システム的な情報セキュリティ対策」の実現に向けた助言を行ったり、北海道庁が今後の新たな技術に対応した計画をいち早く策定し、整備できるようにデジタル人材を育成することを支援する。
ヴイエムウェアの山中直社長は、「行政のデジタル化への取り組みは、民間に比べて遅れていると言われるが、北海道は道庁自らが率先して変革をしている。そこには鈴木知事のリーダシップが発揮されている」と評価する。
北海道の鈴木直道知事は、「北海道は、素晴らしい素材やポテンシャルを持ちながらも、課題先進地という側面も持っている」と指摘する。
北海道は、日本の国土全体の22%を占めるほどの広い面積があり、広大で豊かな自然に恵まれ、農林水産業に強く、世界に通用する優れた食、観光資源もある。だが、200万人が住む札幌市から、人口が1000人以下の小さな村まで、179の市町村があり、自治体数では全国の1割に相当するなど広域分散となっていること、積雪寒冷という状況にあること、広い土地において医療や教育、地域交通や物流をいかに維持するかといった課題があること、そして、人口減少や過疎化、少子高齢化が、全国よりも早いスピードで進み、主力の農林水産業の担い手が減少している課題などがある。
鈴木知事は、「北海道は課題先進地。だが、これをデジタルと掛けあわせれば、ハンデとされていたものが、新たな強みに転換し、活力ある北海道の未来社会につなげることができる」と述べ、「北海道はデジタル活用で先進地になるポテンシャルを持っている」と語る。
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