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大容量のSSDを搭載したNASならファイルのやり取りが快適で作業も効率化

Crucial(クルーシャル)の2.5インチSSD「MX500」に4TBが登場、2基で高速大容量NASが現実的に

2021年12月23日 11時00分更新

文● 飯島範久 編集●ASCII
提供: マイクロンジャパン

 Crucial(クルーシャル)の定番2.5インチSSDの「MX500」に4TBモデルが登場した。4TBの容量となると、データ保存用途としてもHDDに引けを取らず、より高速アクセスが可能となるので、利用用途の幅が広がってくる。2.5インチドライブ内蔵のノートPCのパワーアップはもちろん、NASでの活用も視野に入ってくる。

 そこで今回は、NASの強化策としての活用を紹介していこう。

Crucialの2.5インチSSD「MX500」4TBモデルのパッケージ

高い耐久性と信頼性、ハイパフォーマンスを兼ね備えた「MX500」

 まずは、2.5インチSSD「MX500」の基本性能からおさらいしたい。

 SATA3接続のSSDとしてはド定番と言われる「MX500」は、高い耐久性と5年限定保証という信頼性の高さを売りに、市場を席巻してきた。こうした高い品質を確保している理由の1つが、Micron(マイクロン)製、つまり自社開発の3D NANDを採用していること。そして、コントローラーの設計・製造を含めて、まるごと開発しているところが強みだ。

「MX500」はSATA3接続の2.5インチSSD。PCやゲーム機、NASなど汎用性は高い

 本製品ではコントローラーの消費電力を最小限に抑えつつ、ハイパフォーマンスを実現。発熱量も少なくHDDの置き換えを目指した製品となっている。「MX500」ではこれまで、250GB、500GB、1TB、2TBの4モデルが展開されてきたが、今回の4TBモデルの追加で、さらにHDDとの置き換えが捗りそうだ。

 4TBモデルの基本性能は、シーケンシャルリードは560MB/秒、シーケンシャルライトは510MB/秒。実際に計測してみたところ、僅かにゲインしたものの、概ね良好な値が得られた。

なお、今回計測したテスト環境は以下の通りだ

テスト環境
CPU AMD Ryzen 9 3950X
マザーボード ASRock「X570 Taichi」
メモリー DDR4-3200 32GB (16GB x 2)
グラフィック 玄人志向「GG-RTX2070SP-E8GB/DF」
ストレージ Crucial「P5 Plus SSD 1TB」
電源ユニット Thermaltake「Toughpower Grand RGB 850W Platinum」
OS Windows 10 PRO 64bit版
ネットワークアダプター プラネックス「GPE-2500T」
スイッチングハブ プラネックス「FX2G-05EM」

プライベートNASなら十分な耐久性

 今回はNASでの利用のため、やはりファイルの貯蔵庫として容量を重視したいところ。既存のSSDだと、容量も限られている上にHDDよりもかなり高価なため、なかなか選べなかった。

 そんな中で今回の4TBモデルなら、プライベートでの利用であれば容量的に問題はないだろう。耐久性も1000TBWあり、5年限定保証と併せて信頼性面でも十分だと言える。

写真はASUSTORの2ベイNAS「DRIVESTOR 2 Pro(AS3302T)」。NASは2.5インチドライブにも対応しているので、SSDの装着も容易だ

 NASのSSD化のメリットは、HDDに比べてもアクセス速度が速く、快適な読み書きが期待できるだけでなく、HDDのような読み書き時にヘッダーが動くという物理的な可動部がないため、そういった故障のリスクがなくなるところ。

 そのため、すでにエンタープライズの業界では、ファイルストレージはHDDからSSDへの移行が始まっており、近い将来一般ユーザーにもその波は必ず訪れる。

 ただし、アクセス速度が速くなると、NAS自体の性能も重要になってくる。プライベート向けのNASだと、これまでLANの速度はほとんどギガビットだった。HDDの性能だとこれでも十分なのだが、SSDの性能を最大限に活かそうとしたら、最低でも2.5GbEのLANを備えたNASのほうがいい。

 もしこれからNASの購入を考えているのであれば、2.5GbE以上のLANを搭載したモデルがオススメ。あとからネットワークアダプターを挿せるタイプでもいい。

SSD化することでHDDに比べてどの程度快適になるのか

ASUSTOR「DRIVESTOR 2 Pro(AS3302T)」にMX500 4TBを2基装着。転送速度を計測してみた

 では、実際にNASに「MX500」の 4TBモデルを導入したら、どの程度の性能になるのかベンチマークテストを行なってみた。

 今回使用したNASはASUSTORの「DRIVESTOR 2 Pro(AS3302T)」。2ベイNASで2.5GbEのLANを搭載し、1.4GHz駆動のクアッドコアCPUと2GBのDDR4メモリーを内蔵したモデルだ。

NASのOS「ADM 4.0」の画面。「MX500」4TB×2基でRAID 1に設定した

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