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第42回NEDOピッチ「次世代バッテリーTech ver.」レポート

脱炭素社会をリードする革新技術のバッテリーが期待のスタートアップ5社

2022年01月27日 06時00分更新

低照度下でも使用可能な新素材太陽電池を開発する
株式会社エネコートテクノロジーズ

 エネコートテクノロジーズはペロブスカイト半導体を用いた太陽電池の開発を行っている。この太陽電池には、1)高性能、2)超軽量、3)低コストの3つの特長がある。まず高性能に関しては、特に低照度下ではアモルファスシリコン製の半導体に比べて2倍以上の出力を持つなど、低照度から高照度まで高い発電効率を持っている。また、他の太陽電池と比べて高電圧でもある。

 ペロブスカイト太陽電池はフィルム上に印刷することで製造できるため、軽量で柔軟性を持っている。同時に重量当たりの発電量が大きいことも特長となっている。印刷による製造方法は低コスト化を生むと同時に、軽量であるため設置や輸送のコスト低減にもつながる。

 これらの特長を持つ太陽電池の応用分野として、同社はまず各種センサーや腕時計など低照度・小面積分野から始めて、倉庫や工場などの屋内、ソーラープレーンや人工衛星などの電源用途を想定している。これらのうち、センサーや腕時計については既に協業先との開発が進んできており、ソーラープレーンについても試作品の検証が進められている。さらに本命である太陽光発電についても検証を開始している。

 「(ペロブスカイト太陽電池によって)バッテリーの交換に必要な人件費や廃棄を削減することができる。また、電力の地産地消という太陽電池の特徴により、飛行機や人工衛星のエネルギー問題を解決することができる。」(エネコートテクノロジーズ 西谷 純一氏)

エネコートテクノロジーズ 開発部 チームリーダー 西谷純一氏

 今年度中にシリーズBの資金調達を実施し、それによって課題であった量産に向けたパイロットラインを製造する予定になっている。課題の製造・量産技術を解決し、開発競争ではやや立ち遅れ感のある日本の太陽電池産業を再び世界のトップグループに押し上げることを期待する。

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