半導体不足やマイニング特需などに起因するビデオカード市場の大混乱も、徐々に落ち着きを取り戻しつつあり、そろそろ最新ゲームを存分に楽しむための新しいゲーミングPCを導入しようと考える人も増えてきていることだろう。その中でもハイエンドPCゲーミングを目指す人が特に注目すべきGPUが「GeForce RTX 3080 Ti」だ。
RTX 3080 Tiは、「GeForce RTX 3090」と「GeForce RTX 3080」の中間に位置しながら、性能的にはかなりRTX 3090に近い。RTX 3080 TiはRTX 3090に比べてビデオメモリー容量が削減されているが、RTX 3090はクリエイティブ用途や超高解像度ゲーミングなどのためにビデオメモリー容量がかなり多く用意されており、一般的なゲーミング用途であればRTX 3080 Tiの容量でもまず問題はない。ゲーミング向けとしては、実質的にRTX 3080 TiがハイエンドGPUという位置づけにあたり、BTO PCメーカー各社もハイエンドゲーミングPCとしてRTX 3080 Ti搭載モデルを販売している例も多い。
STORMもRTX 3080 Ti搭載ゲーミングPCのラインアップを揃えており、その中でも標準構成で「Core i9-11900」とRTX 3080 Tiを組み合わせたモデルが「PG-DD9」だ。今回、PG-DD9をお借りして、その実力を検証してみた。
PG-PFTの主な構成 | |
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CPU | Intel「Core i9-11900」 (8コア/16スレッド、2.5~5.2GHz) |
PCケース | MSI「MPG GUNGNIR 110R」 |
ビデオカード | GeForce RTX 3080 Ti |
マザーボード | MSI「Z590 PRO WIFI」 (Z590、ATX) |
メモリー | Crucial DDR4-3200 32GB(16GB×2) |
ストレージ | M.2 NVMe SSD 1TB(PCI Express 3.0接続) |
電源ユニット | 1200W 80PLUS Platinum |
OS | Microsoft「Windows 10 Home(64ビット)」 |
サイズ | 215(W)×430(D)×450(H)mm |
価格 | 34万9800円(※掲載日時点) |
フロントガラスパネルから覗く3連ARGBファンが映える
まずは外観から見ていこう。PCケースにはMSIのミドルタワー「MPG GUNGNIR 110R」が用いられている。このケースはフロントパネル中央の縦ラインが前方へ張り出す三角形をイメージしたデザインが特徴的だ。また、フロントパネル向かって左半面がガラスパネルになっていて、フロントファンを視認できるようになっている。ケースファンとしてARGB対応120mmファンがフロントに3基と背面に1基備わっており、綺麗に光る3連ARGBファンをフロントガラスパネル越しに堪能できるだろう。
PCケース天面前部には、ボタンとインターフェース類が集約されており、電源ボタンやUSBインターフェース等と並んで、ARGBのLEDコントロールボタンが備わっている。ボタンを押してARGBファンの光るパターンを切り替えることが可能だ。
ほぼ一面がメッシュ加工された天板は通気性抜群で、磁石吸着のダストフィルターが付属。天板にはトップファンや最大240mmまでの簡易水冷ユニットのラジエーターが取り付けられる。
内部構造はいたってシンプルでスペースも広くとられており、換装作業なども行ないやすそうだ。ビデオカード長は最大340mmまで対応する。ケーブルの裏配線にも対応しており、PG-DD9では綺麗な裏配線処理が施されている。3.5インチベイが用意されており、HDDの増設も可能だ。
サイドパネルは強化ガラス製で、ARGBファンに照らされたPCパーツを眺めることができる。
PG-DD9の標準構成では、CPUクーラーにインテル純正クーラーを用いているが、BTOカスタマイズで大型空冷式クーラー(+4000円)や水冷式クーラー(+9000円)にも変更可能だ。
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