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さすがマッキントッシュ! 最新ヘッドホンアンプを試したら素晴らしすぎて溜息が出た

2021年09月03日 12時00分更新

楽想で音楽を構築するという印象のマッキントッシュ

試聴に用いたオーディオテクニカのダイナミック型ヘッドホンATH-AWAS(オープン価格/オーディオテクニカ通販価格16万2800円)

着脱式バランスケーブル(3.0m/XLR端子)も付属する

 ヘッドホンにハウジングにアサダ桜を用いたオーディオテクニカの高級機「ATH-AWAS」をチョイスしました。このモデルは53mm径の専用ドライバーによる高忠実度なユニットとD.A.D.S.(ダブルエアーダンピングシステム)構造による豊かな低域が魅力のヘッドホン。また、標準ヘッドフォンジャックのケーブルのほかバランス端子のケーブルも付属します。

使用したソース機器。上段がアキュフェーズのSACDトランスポートDP950、下段がD/AコンバーターのDC950

 ソース機器にアキュフェーズのSACDトランスポート「DP950」とD/Aコンバーター「DC950」の組み合わせを用いて試聴することにしました。

参考用としてアキュフェーズC3850 のヘッドホン出力も試聴した

 また比較用として、1曲ごとにアキュフェーズのプリアンプ「C3850」の標準ステレオジャックの音も聞いてから、マッキントッシュに切り替えて実施しました。

試聴したソース

 ソースはステレオサウンド社から発売されている「STEREO SOUND REFERENCE RECORD VOL.1」(CD)と「ボビノ座のバルバラ・リサイタル'67」(SACD)の2枚をチョイスしました。

標準ステレオジャックで視聴した時のボリューム

 まずは標準ステレオジャックでアキュフェーズとマッキントッシュを比較。MHA200のボリュームを上げていくのですが、センタークリックのある部分まではほとんど音が聴こえず。ですが、センタークリックを過ぎた途端、ボリュームの可変幅が大きく(すぐ音が大きくなる)、ボリュームは12時と1時の間から1時寄りあたりがベストポジションとして試聴をしました。出力インピーダンスは32Ωに設定。

マッキントッシュMHA200とオーディオテクニカATH-AWAS

 アキュフェーズが規則正しい拍で音楽を構築するのに対し、マッキントッシュは楽想で音楽を構築するという印象。しっかりとした土台の上で、朗々と奏でる「いかにもマッキントッシュ」らしい音世界で、聴いていて安心しますし、いつまでもその世界に浸っていたくなります。シャンソン歌手バルバラの声の艶、歌劇「ユグノー教徒」:“ピフ、パフ”のサミュエル・ラミーの張りのある声の再現は実に見事で、一気にその音世界に惹き込まれます。ヘッドホンリスニングというと、ややハイ上がりで長時間リスニングでは辛さを覚える時があるのですが、マッキントッシュMHA200にその傾向はまったく見当たりません。

バランス接続した時の様子

 バランス接続に切り替えると、情報量やスケール感が増した印象。ジュゼッペ・シノーポリが指揮する歌劇「マクベス」:前奏曲は、オーケストラの空間感が明瞭になるばかりか、細かなノイズや案騒音が明瞭に聴こえるほど。バルバラのライブも観客の拍手が増えたかのよう。こういった音をスピーカーで出すのは難しく、実際これらの音楽は普段スピーカーで聴いているのですが、ヘッドホンでないと聴こえない音があったのか、この音のバランスでスピーカーを再調整しないと、などと、試聴しながら自宅のオーディオについて反省した次第です。

 長時間リスニングに好適なので、音楽鑑賞はもちろんのこと、Zoom会議も苦にはならなそう。いつものテレビ会議もMHA200なら声がイイから退屈にならないかも!? などと思ったり。趣味性の高いデザインに音の良さ、マッキントッシュの管球式ヘッドホンアンプ、要チェックです!

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