クリエイティブ以外の用途でも十分活用できるスペック
第11世代Core+Iris Xe搭載! 画像処理も動画処理もサクサク快適な14型モバイルノートPC「DAIV 4P」
ソフトウェア処理によって、4K動画の処理時間は大幅短縮
●Premiere Pro
Premiere Proも定番の動画編集ソフトで、最近は動画投稿で使っている人も多いだろう。今回は、2400万画素のデジタルカメラで撮影した約30秒のカットを繋げて約10分の動画を作成し、Premiere Proに用意されているYouTubeプリセットで書き出しを行なった。ファイル形式だけは「H.264」にし、MP4形式で書き出した。さらに、4Kで撮影した素材から4K動画、フルHDで撮影した素材からフルHD動画を作成し、それぞれ1080p、720pで書き出しもしている。
4K動画の書き出しにかかった時間は約6分34秒、フルHD動画は約3分33秒だった。動画書き出しといえば、GeForceのCUDAコアによるハードウェアアクセラレーションがほぼ定番だと思っていただけに驚きだ。
書き出し中のタスクマネージャーを見るとGPU負荷は高く、Intel Iris Xe グラフィックスの処理性能がとても高いことを再認識できた。今回の書き出しでは動画をただ繋げただけでエフェクトやトランジション、処理はまったく加えていない。もしそれなりの動画を作った場合、もっと書き出し時間はかかると思う。それでも内蔵グラフィックでこれだけの処理が可能なのはすごい。
ただ、補正やエフェクトを加えた動画をプレビュー再生で確認するも、この部分は若干の重さを感じる。プレビューのサムネイルへの反映は速いが、再生すると重い。動き出すのにワンテンポ遅れる感じやエフェクト中にコマ落ちすることもあり、内蔵グラフィックでは荷が重いと感じる部分であった。
10分の4K動画の書き出しが約6分34秒と高速に処理できたが、試しにレンダラーの設定を標準の「GPU高速処理(OpenCL)」から「ソフトウェア処理」に変えて試したところ、驚く結果になったのだ。
標準のOpenCLで約6分34秒だったのに対し、ソフトウェア処理に変えたところ、なんと約4分3秒で書き出しができたのだ。ソフトウェア処理での書き出し中にタスクマネージャーを見ても、CPU負荷は50%弱、GPU負荷は90%と、GPU高速処理(OpenCL)と変わらなかったが、処理時間は2/3程度まで短縮でき、Tiger Lakeの底力を見た気がした。
クリエイティブ以外の用途でも活躍するモバイルノートパソコン
今回DAIV 4Pを使ってみて、改めてTiger Lakeはすごいと再認識するとともに、この性能を1Kgアンダーの14型モバイルノートパソコンに収めたことを称賛したい。ただ軽いだけでなく、金属製筐体によってしっかりとした剛性感があり、仕事で持ち歩くのに最適だ。本機の最大の利点は、その軽量化された筐体だといっていいだろう。
ご存じのとおり、DAIVシリーズの1台である本機はクリエイターのためのツールだ。想定しているのは、これ1台ですべての仕事や作業をこなすのではなく、薄型ボディーを活かした使い方もポイントではないかと思われる。打ち合わせやロケ、出張などに手軽に持ち運びができ、なおかつほかの機材に影響を与えない重さと、仕事現場で多少の荒事でも問題ない堅牢さも兼ね備えている。場所を考えずに、できる範囲で最高のパフォーマンスを発揮できるのが強みといえるだろう。
筆者はロケでパソコンを外に持ち出して利用することが多く、カメラ機材と一緒に持ち運んでも邪魔にならない軽量薄型ボディーにとても魅力を感じる。ロケ先での使用を念頭に置いているので、ディスクリートGPUがなくても高い性能を発揮できるなら万々歳だ。
DAIVシリーズだからといって、クリエイターやクリエイター候補しか使ってはいけないということはない。単純に軽くて堅牢で高性能なモバイルノートパソコンとしてとても魅力のある1台なのは間違いない。軽さを重視しつつ、パフォーマンスも優れたモバイルノートパソコンを欲している人にオススメしたい。
(提供:マウスコンピューター)
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