ごきげんよう、アスキーのナベコです。お酒好きにとって気になる缶製品が出てきました。コカ・コーラシステムの新しいアルコールブランド「ノメルズ ハードレモネード」。
コカ・コーラのお酒というと「檸檬堂」が有名。コカ・コーラシステムではそれまでソフトドリンクのみで勝負してきましたが、まさかのレモンサワーに限定したブランド「檸檬堂」を2018年に発売し(九州で先行、2019年に全国発売)、レトロなパッケージや、こだわり感ある味で話題となり、一躍アルコールでも存在感を発揮しました。
「檸檬堂」はレモンサワーに特化していますが、新しく登場する「ノメルズ ハードレモネード」は、“レモネード”のお酒。アルコール分5%~7%で、隠し味に“ジュニパーベリー”を加えています。
■「ノメルズ ハードレモネード」3種
アルコール分5~7%
発売日 6月21日
日本ではまだ聞き慣れない“ハードレモネード”は、アメリカでは人気のジャンルで、レモネードにアルコールを加えて楽しむ飲み方。ノンアルコール飲料をソフトドリンクというように、アルコールが入っているから“ハード”なのですね。
特徴のひとつは香りづけに使用している“ジュニパーベリー”。近年「クラフトジン」が人気になりましたが、ジュニパーベリーはジンに必要不可欠であるボタニカルです。「ノメルズ」シリーズでは、ジュニパーベリーのエキスを使用することでアルコールに洋風の個性付けをしています。
さっそく早く飲んでみました。
まずはこれから。定番のレモネードの味「ノメルズ ハードレモネード オリジナル」。ピンクグレープフルーツを合わせています。アルコール分5% 果汁20%。
レモンの皮の苦さや、ピンクグレープフルーツの甘酸っぱさが相まって、甘くて酸っぱいジューシーなお酒でした。クエン酸もたっぷりなのでしょう。飲んだあとに歯がキシキシする感覚がありました。
ちょっとすっぱい「ノメルズ ハードレモネード サワー!サワー!サワー!」。アルコール分5% 果汁14%。
柚子フレーバーをきかせていて、口がすぼまる酸っぱさ。シリーズの中では甘さ控えめで、スッキリ、サッパリいくなら、これが一番。やはり歯がキシキシするような酸味です。
ほろ苦な「ノメルズ ハードレモネード ビターサワー」。アルコール分7% 果汁8% 。 トニックのフレーバーをきかせたビターなハードレモネード。シリーズで一番アルコール分が高く、甘い中にも、トニックの苦み、ジュニパーベリーのスパイシーさが混ざり、色気のある味わい。モヒートに近い雰囲気の味わいです(ラムではないですが)。
いずれも、甘酸っぱく、なおかつ、苦みやスパイシーさを兼ね揃えているのが特徴。ジュースのようでもあり、カクテルのようでもあり。爽快さを楽しむというより、いくつかのフルーツやフレーバーが混ざった複雑味が堪能できるのが魅力です。
開発背景としては、近年、アルコール分5%程度以下の、いわゆる低アルコールの飲用者数が増加し、RTD(ready to drinkの略。缶チューハイなどのことを指す)市場の成長を受け、そんな中で「前向きにお酒を楽しみたい」「ジュース感覚でくつろぎたい」などのニーズにあてた商品だといいます。
私なりの解釈としては、「お酒を飲む」「酔って気持ちよくなる」ことがメインの目的ではなく、自分ならではの楽しい時間にお酒をプラスしたい想い。例えば、SNSを眺める、ゲームをしながら飲むなど、あくまで、お酒をエッセンスとして楽しみたい人へ向けたのが、この「ノメルズ ハードレモネード」。
実際に飲んでみると、「檸檬堂」はレモンのコク深さで食事にも合いますが、「ノメルズ ハードレモネード」はボタニカルやフルーツの風味でカクテルにも近く、食中酒にはなりにくいのかもしれません。
アルコール分3%のラインがないのは意外でした。そこはあえて外し、お酒が好きでちゃんとした飲みごたえも求めているけど、今までなんとなく缶製品を買ってきて人がターゲットだとか。日本になじみの少ない“ハードレモネード”というジャンルを選んだのも、斬新さで興味を持ってもらう狙いです。
レモンフレーバーでいうと、近年はレモンサワーブームでレモンフレーバーのお酒がたくさん出てきたため、差別化ができないほど飽和してきたのが実情。レモンサワーとはまた異なるハードレモネードサワーという切り口はユニークで目を引きます。
お風呂上りに軽く飲むと、映画を見ながら1本とか、晩酌とはちょっと異なるシーンに似合いそうですよ。
ナベコ
酒好きライター、編集者。酒活動しています。「TVチャンピオン極~KIWAMI~ せんべろ女王決定戦」に参戦するなど。ホットカーペットが気持ちよすぎて床で寝おちして朝陽で気が付く日々。せっかく年始におろしたパジャマを着ないと……。
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