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ポルシェとスマホを繋ぐPorsche Connectと充電アプリが示すコネクテッドカーの未来

2021年05月04日 12時00分更新

ポルシェ独自の急速充電の利用料金

登録されている充電アプリ。Chargeがそれだ

ポルシェとABBが共同で開発したポルシェターボチャージャー

 充電アプリである「Porsche Charging Service」は、同社電気自動車(EV)オーナー向けた独自の充電ネットワークを利用するアプリ。ポルシェはAABと共同で、タイカンの車載バッテリーを24分で80%(走行距離にして約300km分)まで充電できる150kW級のCHAdeMO急速充電器「ポルシェ ターボチャージャー」を開発。全国のポルシェディーラーを皮切りに、各地に設置していく予定とのこと。ちなみに150kW級の出力は、日本で普及しているCHAdeMO充電器(最大90kW)の給電能力を大きく上回ります。

 「ポルシェ ターボチャージャー」の利用は、月額1800円で1分あたり75円(30分充電で2250円)の月額会員プランと、月額0円で1分あたり200円(30分充電で6000円)の都度会員プランの2種類を用意。なお入会したからといって、高速道路や商業施設などに設置されているCHAdeMO充電器の利用はできません。eMobility Power発行の充電会員カード(急速充電プランで月4180円、16.50円/分)と比べると、月額1800円で遥かに高速な充電が利用できるのは魅力的。

「Porsche NOW Tokyo」

 「ポルシェ ターボチャージャー」は、スマートフォンに「Porsche Charging Service」をインストールし、充電器に貼られているQRコードをアプリ内のQRコードスキャンで読み込んで行います。今回は東京・有明にある期間限定店舗「Porsche NOW Tokyo」の「ポルシェ ターボチャージャー」(90kW級)で実験してみました。

手をかざして充電ポートを開いた様子

ポルシェターボチャージャーの充電ガン

車両に充電ガンを差し込む

ポルシェターボチャージャー側の画面に接続完了の文字が表示されれば、第一段階は完了

 まずはタイカン助手席側の充電ポートを開いて、充電ガンを差し込みます。すると充電器側には接続されたことを示すメッセージが表示されます。車両の充電ポート内にもLEDインジケーターがあり、白く光れば接続完了(充電器と通信中)。

アプリを起動した様子。画面下側のQRコードをスキャンするをタップ

ポルシェターボチャージャーのQRコードをスキャン

QRコードを読めない場合は、シール内に記載している充電プラグの番号を入力すれば充電が開始する

認証が完了すると場所が表示される。あとは充電を開始するだけ

充電を開始すると、ポルシェターボチャージャー側の画面も充電中と表示される

 続いてアプリを立ち上げて、充電器側のQRコードを読み取るだけ。QRコードが何らかの理由で読めこめなかった場合は、手入力でコードを入力します。あとは充電プラグの特定、支払いプランの選択をすれば充電が開始されます。一般的なCHAdeMO充電器の利用は充電認証カードを利用しますが、QRコード方式ですので、非接触型カードのような読み取り不良や、他カードとの干渉もなければ、物理的に「どこにいった?」ということもありません。これは、コンビニでQRコード決済が便利か、非接触決済が便利かという考え方の違いにも似ているかもしれません。筆者は常にスマホを携帯しているので、こちらの方が便利に思った次第です。

タイカンのバッテリー残量レベル表示

 できれば「Porsche Connect」と統合し、一つのアプリですべての管理ができれば、使い勝手はさらによくなると感じました。これに関しては、ポルシェ・ジャパン側も認識しているようで検討していくとのこと。ちなみに輸入車で充電ネットワーク網の構築を考えているのは、テスラとポルシェだけ。ソフトとハードの両面でユーザーに新しい価値を提供するポルシェの取り組みに今後も注目していきたいと思います。

ポルシェとスマートフォン連携のこれからに注目だ!

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