Xe Graphicsベースの内蔵GPUで従来比1.5倍の性能
Core i9-11900Kなど、Rocket Lake-SことデスクトップPC向け第11世代Coreが正式発表!
前世代やRyzenと比べても強いゲーム性能
ここからはRocket Lake-Sのゲーミング性能にフォーカスして、前世代と競合であるAMDのRyzenと比べたデータを見ていこう。
まずはRocket Lake-Sの最上位Core i9-11900K(8コア/16スレッド、3.5~5.3GHz)と、前世代の最上位「Core i9-10900K」(10コア/20スレッド、3.7~5.3GHz)の比較。ビデオカードはGeForce RTX 3090 Founders Editionを用いてなるべくGPUで律速しない環境で検証しているようだが、そこで8~14%と大きな差が生まれている。
続いては「Ryzen 9 5900X」(12コア/24スレッド、3.7~4.8GHz)との比較だが、こちらでもコア数の差をものともしない3~11%の性能差でCore i9-11900Kが勝利。そもそもゲームは、CPUのコア数よりも少数スレッド動作時の動作クロックやIPCの高さがモノを言うプログラムが多い。そう考えると、インテルのスライドに入っている「パワフルかつ最適なバランス」というのは、ゲーミングPCに強く訴求したメッセージにも聞こえる。
Core i5-11600K(6コア/12スレッド、3.9~4.9GHz)と、前世代の「Core i5-10600K」(6コア/12スレッド、4.1~4.8GHz)の比較も見てみよう。こちらは7~16%の性能アップと、Core i9対決よりも性能向上の度合いが高い。
ここ数年はコア数で劣勢を強いられてきたので、単純なコア数差では性能差が出づらいゲーミングPC市場へのアプローチを強めてきたインテルだが、Rocket Lake-Sではさらにその印象が強まった印象だ。競合に圧勝しているノートPC向けCPUでもそうだが、ゲームメーカーと連携して最適化を図るなど、少数スレッド動作時の性能が重要なゲームにおいては、「絶対に王座は譲らない」という強い姿勢を感じる。
情報の小出し感の影響か、打ち上げ準備に時間がかかっていた印象があるRocket Lake-Sだが、いよいよ3月下旬に発売する。空前のグラボ不足で逆風のただなかにある自作PC市場だが、果たしてそこを突き抜ける強い推力があるのかどうか……。レビューが待ち遠しい。
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