国内PC市場の活況は続く見込み
では、2021年2月、3月の動きはどうなるだろうか。
引き続き、GIGAスクール構想による出荷が相次ぎ、国内PC市場は活況となるのは間違いなさそうだ。
いまは、全世界のPC市場において、モノ不足が発生しているが、日本のGIGAスクール構想は、政府主導での導入であり、予算措置という観点からも、2021年3月末の「年度末」までに導入することが前提となっている。PCメーカー各社が世界中からPCを調達しているところであり、2月、3月の出荷台数はさらに加速する可能性が高い。
前年となる2020年2月、3月は、Windows 7のサポート終了に伴う駆け込み需要のあとの反動もあり、PC市場全体では、2月が前年同月比20.4%減の50万2000台、3月は22.6%減の79万2000台と、前年割れとなっている。
つまり、比較対象となるベースが低くなっていることを考えれば、前年対比という意味では、2021年1月実績の「2倍」以上の成長が見込まれることになる。
特に、GIGAスクール構想の対象となっているモバイルノートは、2月が36.9%減の9万7000台、3月が37.4%減の17万台と大幅な落ち込みをみせていただけに、その反動の影響が極端に表れる可能性が高い。2月、3月は、国内PC市場にとって、空前ともいえるモバイルノートの成長が想定されることになる。
果たして、どんな結果が出るのか、そして、その旺盛な需要に、PC業界は、どこまで供給することができるのか。注目しておきたい。
なお、JEITAのパソコン出荷統計は、参加企業による自主統計となっており、Apple Japan、NECパーソナルコンピュータ、セイコーエプソン、Dynabook、パナソニック、富士通クライアントコンピューティング、ユニットコム、レノボ・ジャパンの8社が参加。市場全体の約7割をカバーしている。
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