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鮮やかなレッドカラーで運気も上昇!?

16万円台で240Hzゲーミングやレイトレも!RTX 3060 Ti&Ryzen 5 5600X搭載「PG-UM」をレビュー

2020年12月28日 11時00分更新

フルHDで240Hzゲーミングも狙える
DLSSありならレイトレも◎

 ここからは、実際にゲームをプレイする上でのパフォーマンスを計ってみよう。まずは定番の「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」でパフォーマンスを計ってみる。今回はグラフィック設定を「最高品質」にし、フルHD(1920×1080ドット)、WQHD(2560×1440ドット)、4K(3840×2160ドット)のそれぞれの解像度でテストした。

 それぞれのスコアーは上のグラフの通り。4K解像度でも9600以上のスコアーを記録した。スクウェア・エニックスが定める指標では、スコアー7000以上で「非常に快適」という判定になるため、高解像度でも快適に遊べる判定だ。

 フレームレートも見てみると、WQHDまでは平均100fps以上のフレームレートを発揮。ハイリフレッシュレートのゲーミングディスプレーを使用すれば、かなり滑らかな描画で楽しめるはずだ。また、4Kでも平均60fpsになっているので、4Kディスプレーと組み合わせて高解像度のプレイを楽しむのもアリ。4K解像度ではまだまだハイリフレッシュレートのゲーミングディスプレーは高価で、60Hzが主流なため、コスパのいいゲーム体験を求めるなら絶妙のバランスといえる。

 続いては、人気のバトルロイヤル系FPSタイトルである「Apex Legends」でフレームレートを計ってみる。射撃訓練場において一定のコースを移動した後に「バンガロール」のスモークの中に入り、そこでスモークが晴れるまで待つという行動をとった時のフレームレートを計測。オフラインでの検証ということを踏まえて、画質設定は負荷が最大になるように設定した。

 フレームレートの計測は「CapFrameX」を使用した。CapFrameXではデータ全体を100等分して最小値から1%の数値にあたる99パーセンタイルの値を計測するため、これを最小フレームレートの代わりとして記載している。

 WQHDや4Kでも十分快適に遊べるフレームレートを記録しているが、特にフルHDに関しては、平均フレームレートは200fpsを超え、低くても142fpsほどになった。144~240hzクラスのゲーミングディスプレーを使用するのであれば、安定してその性能を引き出せるだけのスペックをもっていると言える。

 続いては、「レインボーシックス シージ」でもフレームレートを計測してみた。グラフィックスAPIは「Vulkan」を選択し、画質は総合品質「最高」からレンダリングのスケーリングを「100」に変更したうえで、ゲーム内のベンチマーク機能を使って計測している。

 eスポーツタイトルとして人気のある本作だが、軽量なタイトルであるため、最高画質でもフレームレートは高い。フルHDでは、現行最高クラスの360Hzディスプレーを活かせるだけのフレームレートを発揮した。本作においては、“勝ち”にこだわるゲーマーも大いに納得できるパフォーマンスだ。

 次に、「フォートナイト」でもパフォーマンスを検証してみた。フォートナイトではAPIをDirectX 12、画質のクオリティプリセットを最大に設定し、フレームレートを検証。本作は前述したレイトレーシングにも対応しているため、レイトレーシングなしとレイトレーシングあり(レイトレ―シングの品質設定は最高)のフレームレートを計測してみた。

 今回は、レイトレーシングを活用したエフェクトが多く使われているNVIDIA公式のカスタムマップ「RTX Treasure Run」の一定コースを周回した際のフレームレートを、CapFrameXで計測している。

 また、フォートナイトはAIを活用したNVIDIAの描画負荷軽減機能「DLSS」に対応しているため、レイトレ―シング時にこれをオンにした際のフレームレートも計測した。なお、DLSSの設定は「バランス」としている。

 レイトレーシングなしの結果では、WQHD解像度以下であれば平均100fps以上でのプレイが可能という結果に。バトルロイヤルゲームとして人気の本作なので、競技性を重視するならば、フルHDからWQHD解像度でプレイするのがよさそうだ。

 一方で、レイトレーシングを適用した場合はフルHDで30fpsに満たないため、なかなか快適とは言い難い。ただ、DLSSをオンにした場合はフルHDで平均57fpsと、十分に遊べるくらいまで上がっている。

 クリエイティブモードなどでレイトレーシングを活用したマップを楽しむ上では、フルHDでDLSSをオンにすることで、十分にプレイ可能といえるだろう。

 最後に、「ウォッチドッグス レギオン」でのパフォーマンスも計ってみた。APIはDirectX 12に設定し、画質は「最大」で、ゲーム内ベンチマークを使用してフレームレートを計測した。本作もレイトレーシングやDLSSに対応したタイトルのため、それぞれの機能を使った際のフレームレートを別に計測している。なお、レイトレーシングの設定は「最大」、DLSSの設定は「バランス」かつ精細度100%にした。

 本作はレイトレーシングなしでも比較的重めのタイトルのようで、フルHDでも平均70fpsほど。とはいえ本作は1人プレイがメインのオープンワールドゲームなので、それほど高いフレームレートは必要ない。60fpsあれば十分快適に感じるだろう。

 本作はレイトレーシングをオンにした場合でも、フォートナイトのレイトレーシング最高設定ほどフレームレートが下がらない。そのため、DLSSをオンにすれば、フルHDなら平均60fps以上のプレイが見込める。PG-UMなら、最新のグラフィック演出をしっかり堪能することも可能というわけだ。

フルHD~WQHD環境で遊ぶ人にオススメ
勝ち運を引き寄せる縁起物としてもアリ(?)

 今回PG-UMのパフォーマンスを試してみたところ、16万2800円という価格ながら、前世代では20万円を優に超えるモデルと同等レベルのパフォーマンスを発揮しており、世代が進んだことによるコストパフォーマンスの大幅な向上が見られた。

 レイトレーシングに関しては、GeForce RTX 3060 Tiは同世代のより上位のモデルに比べて少々条件は厳しくなりそうだが、フルHDでDLSSを使用すれば十分プレイできそうだ。

 GeForce RTX 30シリーズは、レイトレーシング処理に特化したRTコアや、AIを用いた処理に活用されるTensor Coreも世代が進んでいることで、RTX 20シリーズの時代からレイトレーシングのパフォーマンスは大きくアップしている。ミドルクラスとはいえ、GeForce RTX 3060 Tiもその恩恵を受けていることは間違いない。

 4Kなど高解像度のゲーミングは上位のGPUに譲るが、まだまだ主流のフルHD環境であれば、シューター系ゲームでハイリフレッシュレートディスプレーを使うにしても、最新RPGなどでの美麗なグラフィックを楽しむにしても、十分対応できる。

 また、見た目もPC選びのポイントとしては重要だが、本機のように赤や青などのカラーを選べるPCケースはあまり多くはない。そういった点で、PCの見た目にこだわるゲーマーにもオススメできる。これからの年末年始、1年の勝ち運を引き寄せる意味で「赤」を選ぶ、なんていうのも選択肢としてはアリだ。

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