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見えざる家事からの解放、コネクテッドになっても変わらない日立家電の思想とは?

2020年12月21日 09時00分更新

照らすとデータを組み合わせた「Lumada」

 日立GLSが、今後の差別化の鍵に位置づけるのが、Lumadaだ。

 Lumadaは日立が展開しているデジタルイノベーションの総称であり、その語源が、「illuminate(照らす・輝かせる)」と、「data(データ)」を組み合わせたことからもわかるように、データを活用し、新たなビジネスを迅速に立ち上げる役割を担うなど、日立グループにおいて、ソリューション事業を加速するためのエンジンとなっている。

 谷口社長は、「必要な食材のストックをサポートするコネクテッド家電や、心をサポートする家族型ロボット、再生医療の導入を容易にするクリーン環境ソリューションにおいても、Lumadaが重要な役割を果たす。アルチェリクとの連携においても、データ活用に関することについて、話し合いを進めており、ミドルレンジやマスゾーンの家電製品からもデータを得ることができるようになる。Lumadaを、世界に広げるスピードを速めるという点でもアルチェリクとの合弁会社は有効である」とする。

 日立GLSは、「世界中の生活者のQoLを向上する」ことを、目指す姿に掲げている。

 その実現に向けて、オープンな協創による事業創生と、グローバルアライアンス強化による事業拡大に取り組んでいく考えを示す。そこには、Lumadaが多く活用されることになりそうだ。

 「Lumadaと生活家電の親和性は高いと考えており、そこに向けた開発も進めている」と谷口社長は語る。

 家電事業においては、これまでLumadaという言葉が、あまり使われることはなかった。だが、これからは日立GLSが、Lumadaを発信する機会が増えることになるだろう。

 Lumadaという言葉が増えるほど、日立GLSが目指す「世界中の生活者のQoLを向上する」という目指す姿に近づいている、ということにもなりそうだ。

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