週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

小型ベアボーンPCにおけるゲーミング性能の限界をぶちやぶれ!

ビデオカードが入るNUC 9 Extremeを検証!RTX 3070の外付け魔改造も試す

2020年10月29日 22時00分更新

CPUも性能は一般的なデスクトップ級、RTX 2070でゲームも快適

 まずは、CPUレンダリング性能を計測する定番ベンチマーク「CINEBENCH R20」の結果を確認しよう。

「CINEBENCH R20」のスコアー

 結果はマルチスレッドスコアーが3764pts、シングルスレッドスコアーが490ptsと、ノートPC向けのCPUでありながら十分に高水準なパフォーマンスを発揮できていることがわかる。さすがに現行世代のデスクトップPC向けハイエンドCPUには及ばないものの、ゲームしながらの配信なども、NVEncなどをうまく活用することで無理なくこなせると思われる。メモリーやストレージ、グラフィックスは組み込んだパーツの構成次第となるが、少なくともCPU性能に関しては、一般的なデスクトップPCと比較しても遜色ないと言ってよさそうだ。

 続いて、ストレージ系のベンチマークも確認してみる。定番の「CrystalDiskMark 7.0.0」を用い、データサイズ1GiB、テスト5回の条件で計測を実施。

「CrystalDiskMark 7.0.0」のスコアー

 テスト機に搭載した「SSD 665p」はコストパフォーマンスが良好なエントリー向けのNVMe M.2 SSDだが、いずれの値もSATA接続のSSD(順次速度が500MB/s程度)を大きく上回るスコアーを記録している。なお、接続はPCI Express 3.0×4となるため、PCI Express 4.0対応SSDを購入しても最大速度が出せない点には注意しよう。

 本製品のキモであるゲーム性能を確認するため、実際のゲームベースのベンチマーク「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」も実施してみた。ディスプレー解像度はフルHD(1920×1080ドット)、WQHD(2560×1440ドット)、4K(3840×2160ドット)の3種類で、画質は「最高画質」、フルスクリーンモードで計測としている。

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」フルHDのスコアー

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」WQHDのスコアー

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」4Kのスコアー

 スコアーはフルHDで「17838」、WQHDで「14160」、4Kで「7050」と、いずれの解像度でも評価は「非常に快適」だった。負荷の軽いMMORPGなら4K・最高画質でも十分快適にプレイできるだろう。また、ビデオカード装着スペースの都合上、現状ではGeForce RTX 2070で発揮できる性能が事実上のゲーミング性能の限界となる。しかしながら、GeForce RTX 2070搭載ビデオカードが使えるのであれば、フルHDゲーミング用途において困るシーンはほとんどない。また、画質設定を見直せば、多少重めのゲームでもWQHDで快適にプレイできるはずだ。

 もちろん、ひょっとすると今後GeForce RTX 30シリーズでもカード長200mm未満のコンパクトモデルがリリースされるかもしれない。もちろん、先日発表されたばかりのGeForce RTX 3070はRTX 2070よりもTGPが35Wほど高いため、同様のクーリングソリューションで収まるかどうかは微妙なところだ。しかしながら、RTX 30シリーズは前世代から各セグメントで大きく性能を飛躍させている。今後、より省電力なxx60番台が出てくれば、現状の性能限界を容易に突破できる可能性は高いだろう。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事