CPUも性能は一般的なデスクトップ級、RTX 2070でゲームも快適
まずは、CPUレンダリング性能を計測する定番ベンチマーク「CINEBENCH R20」の結果を確認しよう。
結果はマルチスレッドスコアーが3764pts、シングルスレッドスコアーが490ptsと、ノートPC向けのCPUでありながら十分に高水準なパフォーマンスを発揮できていることがわかる。さすがに現行世代のデスクトップPC向けハイエンドCPUには及ばないものの、ゲームしながらの配信なども、NVEncなどをうまく活用することで無理なくこなせると思われる。メモリーやストレージ、グラフィックスは組み込んだパーツの構成次第となるが、少なくともCPU性能に関しては、一般的なデスクトップPCと比較しても遜色ないと言ってよさそうだ。
続いて、ストレージ系のベンチマークも確認してみる。定番の「CrystalDiskMark 7.0.0」を用い、データサイズ1GiB、テスト5回の条件で計測を実施。
テスト機に搭載した「SSD 665p」はコストパフォーマンスが良好なエントリー向けのNVMe M.2 SSDだが、いずれの値もSATA接続のSSD(順次速度が500MB/s程度)を大きく上回るスコアーを記録している。なお、接続はPCI Express 3.0×4となるため、PCI Express 4.0対応SSDを購入しても最大速度が出せない点には注意しよう。
本製品のキモであるゲーム性能を確認するため、実際のゲームベースのベンチマーク「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」も実施してみた。ディスプレー解像度はフルHD(1920×1080ドット)、WQHD(2560×1440ドット)、4K(3840×2160ドット)の3種類で、画質は「最高画質」、フルスクリーンモードで計測としている。
スコアーはフルHDで「17838」、WQHDで「14160」、4Kで「7050」と、いずれの解像度でも評価は「非常に快適」だった。負荷の軽いMMORPGなら4K・最高画質でも十分快適にプレイできるだろう。また、ビデオカード装着スペースの都合上、現状ではGeForce RTX 2070で発揮できる性能が事実上のゲーミング性能の限界となる。しかしながら、GeForce RTX 2070搭載ビデオカードが使えるのであれば、フルHDゲーミング用途において困るシーンはほとんどない。また、画質設定を見直せば、多少重めのゲームでもWQHDで快適にプレイできるはずだ。
もちろん、ひょっとすると今後GeForce RTX 30シリーズでもカード長200mm未満のコンパクトモデルがリリースされるかもしれない。もちろん、先日発表されたばかりのGeForce RTX 3070はRTX 2070よりもTGPが35Wほど高いため、同様のクーリングソリューションで収まるかどうかは微妙なところだ。しかしながら、RTX 30シリーズは前世代から各セグメントで大きく性能を飛躍させている。今後、より省電力なxx60番台が出てくれば、現状の性能限界を容易に突破できる可能性は高いだろう。
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