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第10世代Intel Core i7-10750H、GeForce GTX 1650 Ti搭載のコストパフォーマンス高いモデル

ノートPCで120Hz&17.3型の大画面でゲームを楽しめ、本体も薄い!しかも10万円台半ばという存在感抜群のゲーミングノート

2020年11月14日 11時00分更新

文● 石川ひさよし
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

第10世代Core i7とメインストリーム向けの“ちょっと上”GTX 1650 Ti

 ここではGF75 Thinの内部スペックを見ていく。もちろんゲーミングノートPCなのでCPUに統合されたGPUを利用するいわゆるスタンダードノートPCよりも高いスペックだ。とはいえGF75 Thinはコストパフォーマンスも追求するゲーミングエントリー機でもある。そのバランス感覚に注目だ。

 GF75 ThinのCPUは第10世代Intel Core i7-10750Hだ。Coreファミリーにはi9もあるので最上位というわけではないが、従来ならばハイエンド、i9に次ぐi7グレードである。コア数は6基、12スレッドの同時処理に対応している。8コア16スレッドのCore i7やi9もあるが、多くのゲームタイトルが4〜6コアCPU推奨であり、そこに合わせた選択と言えるかもしれない。

CPUにはハイエンドノートPC向けのIntel Core i7-10750Hを採用

 動作クロックはモバイル向けCPUのため定格クロックはデスクトップ向けCPUよりも低めだが、モバイル向けとしてはかなり高めと言える2.6GHz。そしてゲームではこちらがより重要だろうシングルスレッドで効いてくるターボ・ブースト時の最大クロックは5GHzで、デスクトップCPU並みに高い設定だ。まとめると、コア数を抑えてコストも抑え、クロックが高いところで快適さを生む選択と言える。

 GPUはNVIDIA GeForce GTX 1650 Ti。メインストリーム向け、ゲーミングエントリーでコストパフォーマンスのよいGTX 16シリーズで、ラインナップの真ん中に位置するGPUだ。CUDAコア数は1024基。モバイル向けなのでクロックやTDPはメーカー、つまりMSIが設定するものになるが、GPU-Zから見た情報ではベースクロックが1350MHz、ブーストクロックが1485MHzと、NVIDIAのスペック上限だった。また、メモリには容量4GBのGDDR6を採用しており、128bit接続で動作クロックは12Gbps(GPU-Z上では1500MHz表記)だ。

GPUにはGeForce GTX 1650 Tiを採用。コストパフォーマンスが高い一方、現在の人気eスポーツタイトルをフルHD、高画質、120fps級で楽しめる

 メインストリーム向けGPUがどのようなゲーム環境向けかというところを説明しておこう。GTX 16シリーズはおおむね最大フルHD(1920×1080ドット)からひとつ下のHD(1280×720ドット)解像度をターゲットに、軽量タイトルならフルHD、高〜中画質設定、重量級タイトルではHD、低〜中画質設定を想定している。最新重量級タイトルを最高の画質、高フレームレートで楽しみたいニーズとは異なる。GF75 Thinは主にeスポーツタイトルのようなフレームレートが出やすいプレイヤーが多いゲームタイトル向けとなる。そしてそうしたタイトルであれば60fpsを超え、120fps級を狙える。

 メインメモリは16GBのDDR4-2666を採用している。まだメインストリーム向けでは8GBというモデルも少なくないが、ホーム/ビジネスでも8GBでは足りず16GBという機運が高まっている。GF75 Thinが想定するゲーミングでは16GBが標準ということもあるが、ホーム/ビジネス用途でも余裕をもったスペックと言える。そしてオンボード形式ではなくSO-DIMMスロット形式を採用している点も重要だ。将来的に容量が足りなくなったとしても最大64GBまで(32GB×2枚、DDR4-2933まで対応)換装が可能だ。

メインメモリはDDR4-2666で16GB。デュアルチャネル動作だ

 ストレージはSSD×1基で容量512GB。昨今のノートPCでは標準のM.2規格を採用しており、インターフェースはPCI Express 3.0 x4、NVMeに対応している。CrystalDiskMarkで計測した転送速度はシーケンシャルリードで3.2GB/s。コストパフォーマンス重視のモデルではPCI Express 3.0 x2接続だったり、PCI Express 3.0 x4接続でも2GB/s級だったりすることも多いが、GF75 ThinではPCI Express 3.0 x4の帯域幅に近い高速タイプを採用しておりゲーミング時のレスポンスもよい。

容量512GBのM.2 SSDを搭載。PCI Express 3.0 x4接続では高速タイプと呼べる転送速度を示している

 GF75 Thinはここまで紹介したように、トップエンドではないもののハイエンドと呼べるパーツを組み合わせている。その熱設計値はCPUで45W、GPUで55W。システム全体では130W程度と考えられ、この熱量に相応の冷却システムが求められる。それが「COOLER BOOST 5」だ。筐体中央寄りにCPUとGPUを、左右にファンを、そして各部をヒートパイプで結ぶ構造だ。MSIの冷却システムと言えば同社ビデオカードで培った技術がノートPCにも導入され、効率がよくスリム、そして静音性に優れている。本製品は冒頭で紹介したとおり厚み23.1mmと、17.3型にあってスリムな見た目を実現している。そして一般的なPC操作であれば気にならないほど静かである。加えて、長時間使用していてもキーボードが熱くならない。続いてはそんなところも紹介していこう。

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