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進化したFALCON2、無線機能に加え音質も強化した新モデルをレビュー

2020年10月23日 13時00分更新

音質

 FALCON2とFALCONを比べた場合、外観的にもっとも目立つのはケースが新設計されたことだ。スクエアデザインとなり、ケースの扉の表面がより高級な仕上げとなった。前は持ち運びのコンパクトさがポイントだったが、FALCON2においては無線充電に対応したことによるものか、置いた時の安定性をポイントとしたように見える。

FALCONとFALCON2

 実際に、FALCON2の専用無線充電機「NEST」も試してみたが、無線充電のパッドに置くときにケースの安定感があり、無造作で気軽に置けるという点で無線充電の手軽さがよくわかる設計となっている。なお、NESTは、エミライの直販オンラインサイトや一部の販売店で予約した人限定の特典で、一般販売の予定はいまのところない。

 本体の形状はほぼ同じに見える。装着感も前と同様だ。さすがカスタムイヤホン製品の雄であるNoble Audioらしく、こうした一般のイヤホンの装着感もよい。またホーン形状で軸の短い完全ワイヤレス対応イヤーピースであるeProもFALCON同様に採用されている。ペアリングに関しては従来と変わりはない。

外観はほぼ同じだ

 試聴はiPhone Xで行ったのでaptX Adaptiveには対応していないが、TrueWireless Mirroringは使えているはずだ。時節がら、わざわざ人で混んでいるスポットにいってテストすることはできないが、自宅で簡単に両耳を手で覆ったり、スマホのアンテナ部を手で覆ったり、ズボンの尻ポケットに入れたりしてみたが、接続に問題が出ることはなかった。

 音はNoble Audio製らしく優れたものだ。特に立体感と音の広がりが良い。低音はわりと誇張されていて、高域は先鋭的にシャープだ。このことにより実際よりもワイドレンジ感を演出したサウンドも FALCONを踏襲しているように感じられる。音楽を分析するよりも感覚的に楽しめるようなチューニングも"ウイザード"とあだ名されるジョン・モールトン氏ならではの手腕だろう。躍動感があって楽器音の歯切れも良く、Noble Audioらしい音の個性も感じられる。

 前機種FALCONと比べてみると、まずスケール感がFALCON2ではより大きく音場が広く感じられる。これによってより音が整理されて、メタルやポップなどのハードな録音でごちゃごちゃと煩く聞こえる感じがすっきりと洗練されたように感じた。

 全体的な音の個性自体は似ているが、一回りサウンドがスケールアップしたようだ。

 外音取り込みは左側ボタンの一回押しによって起動する。オンにすると多少マイクを通した感があるが、外の音がよく聞こえるようになる。例えば外部のTVの音を小さくしているとイヤホンを装着したままでは聞こえないが、外音取り込みをオンにすることでイヤホンを装着したままでも聞き取れるようになる。

 ちなみにFALCONでは、右ユニットをケースに入れると左側も接続が切れるが、左側を先にケースに入れても右側の接続は切れない。ところがFALCON2ではどちらを先にケースにいれても、もう片方は接続されたままになる。この点からも左右同時で独立に伝送している、TrueWireless Mirroringが効いていることがわかるのではないかと思う。(注: 上述のFALCONの左右は充電状態で異なるかもしれない)

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