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消えるかと思われたBlackBerryスマホが再起動 新メーカーは米国企業である点をアピールか?

2020年08月26日 12時00分更新

 BlackBerryと言えば、モバイル業界において初期のモデルはすでに“レトロ”の殿堂入りだろう。QWERTYキーボードとメッセンジャーで欧米のビジネスユーザー(その後はメッセンジャー狙いの若者も)を虜にしたものの、iPhone、そしてAndroidが広めたタッチディスプレーにより、一気にシェアを失った。そのBlackBerryが2021年に(再び)戻ってくる。それも5G対応機種になるという。

BlackBerry社とのライセンス契約により、2021年にBlackBerryスマホの提供を予定しているOnwardMobilityのサイトから

オバマ前大統領も愛して止まなかったBlackBerryスマホ
TCLとのライセンス終了で8月末に出荷終了予定だった

 11月の米大統領選挙に向けた話題が賑わせている。そんな折、久々に前大統領のバラク・オバマ氏をニュース番組で見た。相変わらずのスラリとした体型ながら、髪に混じる白いものが増えたなと思ったが、それもそのはず、「Change(We Can Believe In)」で大統領選に当選してから、すでに12年の月日が流れているのだ。

 オバマ氏の当選時、テクノロジーを使いこなす初の米大統領という側面が話題になった。その象徴だったのが、愛機のBlackBerryだ。まだ大統領だった2016年に人気テレビ番組に出たときは、新しいスマートフォンを渡されたと言いながらも、ベルトにBlackBerryを携帯するためのホルダーをつけていると明かし、持たされた端末はセキュリティーのためか、写真も撮れない、音楽も聞けないとこぼしていた。

 前置きが長くなったが、そんな前大統領を含む、一部ユーザーが愛してやまないのがBlackBerryだ。開発していたのは、カナダのResearch In Motion、創業は1984年で2013年の建て直し時にBlackBerryに社名を変更した。それでもiPhoneとAndroid陣営を相手に苦戦は続いた。シェア低下したBlackBerryは2016年に自社でのスマートフォンの開発・製造を止めて、ライセンスモデルに舵をきった。

 グローバルではTCL Communication、地域別ではインドネシア、インドでそれぞれBB Merah Putih、BlackBerry Indiaといったメーカーが、BlackBerryブランドのスマートフォンを提供した。これが1回目の復活だ。しかし、そのTCLとは今年2月にライセンス契約の終了を発表。8月一杯で出荷終了となる運びだった。つまり、BlackBerryブランドのスマートフォンが(再び)消えるはずだったのだ。

新BlackBerryでのキーワードは
「5G」「物理キーボード」「Android」

 そして今回、再びBlackBerryが新たな契約とともにカムバックすることになる。今度のパートナーは、OnwardMobilityという米・テキサス州ベースのベンチャー企業で、BlackBerryブランドのスマートフォンの開発、エンジニア、市場投入の権利を得た(https://www.onwardmobility.com/)。

 OnwardMobilityは8月19日に、「物理キーボードを持つ5G対応BlackBerry Androidスマートフォンを、2021年前半に北米と欧州で投入する」と発表。BlackBerryとのライセンス契約に合わせて、Foxconn Technology Groupの子会社FIH Mobileとも提携したことを明らかにしている。

 OnwardMobilityという社名は初耳という方も多いだろう。どうやら、BlackBerryとの提携によりステルスモードから脱したようだ。CEOを務めるPeter Franklin氏はマイクロソフト、Zyngaなどの企業に勤務経験があり、直近ではソフトウェア開発のInfuse.usを創業するなど、数々のベンチャー企業の経験がある人物のようだ。ウェブサイトには、「モバイルセキュリティを前進させる」とうたっており、2021年に予定しているBlackBerryデバイスのコンセプトを説明している。

 では、どのようなスマートフォンになるのか。キーワードは「5G」「Android」「物理キーワード」「セキュリティー」「生産性」とのことだ。発表に合わせてOnwardMobilityが公開したFranklin氏のメッセージ動画では、テレワーク、増えるサイバーセキュリティの脅威などの変化に触れ、「セキュリティーと生産性を念頭に置いて構築する」と語っている。

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