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現金こそ防御だ、足軽隊は安心だから鉄砲を撃てる。ソフトバンク孫氏流の経営

2020年08月20日 09時00分更新

恐れると力を発揮できなかった足軽隊

 一方、決算会見の冒頭、孫正義社長は、「新型コロナウイルスの第2波が訪れ、毎日が戦いのような日々である」と発言し、「戦い」という観点から話を切り出した。ここでは、戦国時代に最強と恐れられていた武田信玄の騎馬隊に、織田信長が鉄砲隊で応戦した戦国時代の話を持ち出した。

 騎馬隊に、鉄砲を持った足軽で対抗した信長軍であったが、足軽たちは、一度弾を外すと、騎馬隊に襲われてしまうという恐怖から、震えてしまって、弾を外したり、焦って次の弾を装填できなかったりといった課題があり、当初はその効果を最大限に発揮できなかったという。そこで、馬防柵を作り、騎馬隊が襲ってくるという恐怖を避けながら攻撃を仕掛けた。

 「この例からわかるように、防御は、戦うために欠かすことができない重要なものである」と孫社長は語りながら、「新型コロナウイルスの感染拡大のなかで、投資会社であるソフトバンクグループにとっての防御は、現金であると考えている。現金をしっかりと用意することで、守りを固められる」とする。

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