■ゲームタイトル:『Horizon Zero Dawn Complete Edition』
■メーカー名:Guerrilla Games
■価格情報:4900円
■販売サイト:Steam
、Epic Game Store
文明崩壊後の美麗な世界で
機械の獣を“狩る”オープンワールドアクション
2017年にPlayStation 4で発売された『Horizon Zero Dawn』は、丹念に作りこまれた自然風景が特長的なオープンワールドと、攻略自由度の高い戦闘システムなどが話題を呼んだ大型タイトルだ。
今年8月7日に満を持してリリースされた同作のPC用ソフトウェア『Horizon Zero Dawn Complete Edition』は、ゲーム本編に拡張パックや追加アイテムをバンドルしたもの。PC版ならではの高画質設定や高フレームレートに対応したことで、本作の魅力である“美麗なマップ”や“スクリーンショットの撮影”といった要素が楽しみやすくなっている。
作品の舞台となるのは、高度な科学技術を持つ文明が大災厄によって一度崩壊し、人々が原始的な生活に立ち戻ってから1000年後の地球。人間たちは少数の部族に分かれ、あるいは小規模な都市を作っており、科学ではなく原始的な信仰を指針として生活を営んでいる。
そうした人間の脅威になっているのが、“機械の獣”だ。この世界では、高度に機械化された獣型のロボット達が野生化して、人里近くを徘徊しており、人間を見つけると襲い掛かるような種類のロボットも存在する。人間たちは弓矢や旧時代の遺物である火器を武器にこれらと戦うことで、自分たちの生活圏をなんとか維持しているわけだ。
本作の主人公である「アーロイ」は、ノラ族の異端者として生まれた女性のハンター。出生に秘密があり、生まれながらにして部族の他の人間との接触を禁じられた彼女は、同じ異端者の「ロスト」に育てられることで、屈強なハンターへと成長する。自身の出生の秘密を知るためにはノラ族の「試練」に参加する必要があると教えられた彼女は、培った獣狩りの能力を武器に、次第に人との関わりを増やしながら、大きな謎と混乱に巻き込まれていく……というのが本編の主な物語だ。
ロストにより幼い頃から狩りの術を学んだアーロイは、弓矢と槍、あるいは冒険の中で手に入れる様々な道具を活用しながら、機械の獣を狩っていく。丈の高い草に隠れつつ機械の獣に接近、あるいはおびき寄せて一撃で倒したり、罠を仕掛けて動きを封じた間に倒したりなど、獣たちを相手どる手段はプレイヤーのスタイル次第だ。
レベルアップによって獲得できるスキルツリーの取得を進めていけば、強力な攻撃を獲得したり、物音を立てずに接近したりといった行動が取れるようになり、さらに狩りの幅が広がっていく。序盤こそステルスキルを駆使しなければ戦いにくい敵が多いものの、アーロイの成長とともに狩りの爽快感を味わえるようになっていくのは、本作の醍醐味と言えるだろう。
そんなアーロイの強力な味方になるのが、彼女が幼少時代に迷い込んだ旧時代の遺跡で発見した小型端末「フォーカス」だ。彼女は旧文明人ではないが、幼少時から肌身離さずフォーカスを持ち歩くようになったことで、機械の獣の巡回ルートを把握したり、弱点を発見したり、あるいはアクセスできるオブジェクトを判定するなど、ある程度の活用方法を把握している。
これにより、機械の獣の弱点を見つけて弓矢で狙う、行方不明になった人物の痕跡を追うなど、この時代の他のハンターには到底真似できない行動を取れるのが彼女の強みだ。実際のゲーム内ではワンボタンで起動できるため、この力をうまく利用して人助けをする、あるいは困難を乗り越えていく場面は非常に多い。狩りから探索まで、広いシーンで助けになるはずだ。
そして彼女のもうひとつの特異な能力が、冒険を進めることで手に入れられる「オーバーライド」。この力を得ることで、彼女は接近した機械の獣をハッキングでき、忠実なしもべとして馬のような移動手段にしたり、敵をかく乱するための一時的な味方にしたりといった行動を取れるようになる。オーバーライド後に獣が取る行動は獣の種類によるため、どんな場面でも汎用性が高いわけではないが、うまく使うことで狩りや移動が極めて快適になる。
こうした能力を駆使し、フィールド上でメインの物語を進めるクエスト、道中で出会った人物から受注できるサイドクエストなどを攻略していくのが基本的なゲームの進行になる。最初に移動できる範囲はそれほど広くはないが、クエストを進めていくことでノラ族の聖域の外へ出られるようになり、出会える人々、冒険できる場所も増えていく。
すでに述べているとおり、各所で見られる美麗な景色は本作の特長でもあり、冒険中に目を奪われてしまうこともしばしば。後述するフォトモードを活用して、のんびりスクリーンショット撮影の旅に出てみるのも一興だ。
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