PremiereProも驚きの快適さ、どこでもクリエイティブ作業できる1台
約1.77kgでモバイルOK、写真・動画編集始めたいなら要チェックな第10世代Core&RTX 2060搭載15.6型ノートPC「DAIV 5N」
では、実際の作業ではどれくらいの性能が出るのかをチェックしていこう。今回は、静止画の編集ソフト「Adobe Photoshop」での使用感、現像ソフト「Adobe Photoshop Lightroom」での現像時間の計測、動画編集ソフト「Adobe Premiere Pro」での動画書き出しの処理時間、同じく動画編集ソフトでフリーで使える「DaVinci Resolve 16」での動画書き出し時間の計測を行ってみた。
Adobe Photoshopは、検証時最新バージョンとなる21.2.1を使用。2400万画素のデジカメで撮影し現像した、6000x4000ピクセルのPSD16bitデータでの使用感をチェックしてみた。
Photoshopでは一部のフィルターでしかGPUの機能は利用できず、ほとんどの処理をCPUが行ってしまう。しかも最近のCPUはかなり性能が高いため、余裕で作業が行える。また標準で搭載されている16GBメモリーがあれば、よほどレイヤーを数十枚重ねたり、数億画素のデジカメデータの作業をするのでなければ余裕だろう。またストレージもNVMeに対応したSSDなので開く際や保存する際も、待ち時間は少ない。
Photoshop Lightroom Classicも、最新バージョンの9.3で検証。2400万画素のデジカメで撮影した、RAWデータ500枚の現像時間を計測してみた。RAWデータには補正などは一切加えずに、ストレートにPSD16bit形式とJPEGの最高画質で書き出しを行った。
RAWデータ500枚からPSD16bit形式への書き出しは約6分48秒、JPEG最高画質での書き出しでは約6分26秒と、驚きの速さで処理が進んだ。繰り返すが、ノートパソコンとしては驚異的な処理能力だ。
2400万画素のRAWデータからPSD16bitでの書き出しなら、メモリーは16GBで十分に足りている。ただし、補正作業を多く行いたいなら、BTOカスタマイズで32GB/64GBを選択するなど、もう少しメモリーがあったほうが安心感はあるだろう。
では、Premiere Proの検証時の最新バージョン14.3.1ではどうだろうか。デジカメで撮影した約30秒の動画を単純につなげて、約10分の動画を作成し、MP4形式での書き出しを行った。書き出し時の設定はPremiereProにプリセットされているYouTube用に設定し、4Kソースから4K動画で書き出し、FHDソースからFHDでの書き出しを行っている。
4K素材をつなげた約10分の4K動画の書き出しは、約2分24秒とこちらも驚きの速さだ。エフェクトなどを加えてないのもあるが、単純に早い。またFHD素材をつなげた10分動画の書き出しは約1分35秒とあっという間に終了した。GeForce RTX 2060のハードウェアアクセラレーションが機能しているとはいえ、もの凄い性能だと思う。
Premiere Proの動作は、かなり快適。エフェクトやトランジションを挿入した際の反応は素早く、一瞬でプレビューに適用されるため、確認作業も手早く行うことができる。Premiere Proの基本動作はCPUに依存している部分が多く、書き出し時にはGPUのハードウェアアクセラレーションが有効的に機能するが、編集作業などでは基本的にCPUへ負荷がかかる。そのため、Premiere Proを利用するうえで、ハイパワーなCore i7-10875Hを搭載しているのはかなり推せるポイントだ。
一部のエフェクトでは、プレビュー時にもGPU機能を利用するが、GeForce RTX 2060ならエフェクトもほぼリアルタイムで画面に反映される。高性能なCPUにより、Premiere Proの動作そのものが快適になり、GeForce RTX 2060のよって、書き出し時のハードウェアアクセラレーションだけでなく、エフェクトのリアルタイムプレビューでも効果的に機能するため、編集から書き出しまで快適に作業できるというわけだ。
DaVinci Resolve 16の検証時の最新バージョン、16.2.4.016でも、Premiere Proと同様に、デジカメで撮影した約30秒の動画をそのままつなげただけの約10分の動画を作成、MP4形式での書き出しにかかった時間を計測した。こちらも書き出し時の設定はプリセットにあるYouTube用にして、フォーマットだけQuickTimeからMP4に変更している。
約10分の4K動画書き出しにかかった時間は、約9分29秒、FHD素材をつなげた約10分のFHD動画の書き出しには約3分22秒かかった。FHDベースからFHDへの書き出しはかなり早く処理できているが、4Kになるとそこそこ時間がかかってしまうようだ。それでもFHDで再生時間の1/3程度で処理できるのは十分に早いといえる。
4Kでも再生時間と同じ時間で書き出せるなら十分だが、ともにエフェクトなどの処理を一切行っていないため、編集をするとなるとより処理時間は伸びる可能性はある。また4K動画の処理を行うならメモリー量はPremiere Pro同等に16GBではギリギリな感じがするので、動画処理を行うなら、できれば増やしておきたい。
DaVinci Resolveでの作業も、かなり軽快に行えた。こちらも、エフェクトやトランジションのプレビューではCPUの稼働率が高く、GPUは補助的に動作しているようだが、それでもCPUに余力がある。エフェクトやシーン切り替えのトランジションを挿入してプレビュー再生を行っても、描写はスムーズで遅延や待ち時間はほぼ感じない。処理によって異なるが、タスクマネージャーを見るとGPUよりもCPUのほうが多く負荷がかかっているため、Core i7-10875Hのハイパワーを上手く活かしてると思える。
これから動画編集を始めたい人は必見!
持ち運べてクリエイティブ作業もしっかりできる数少ないマシンの1つ
DAIV 5Nは、薄くコンパクトな筐体で重量1.77Kgと、15.6型ノートパソコンとしてはかなり軽くなっているため、持ち運びしやすく、さらに性能面での妥協点はなく、欠点が見当たらないハイパフォーマンスノートパソコンだ。デスクトップパソコンに匹敵する処理能力を持ち運んで利用できるため、業務用途での利便さは計り知れない。強いてあげれば季節的なこともあり発熱が気になる点はあるが触れられないほど熱くなるということはないので、そこは致し方ない点でもある。
8コア/16スレッドで動作するCore i7-10875Hの実力は高く、複数の作業を並行して行っていても、よほど負荷の高い作業でなければ動作に影響が出ることはない。動画編集などで使う、ハイパフォーマンスでモバイルできるノートパソコンを探している人には、是非ともオススメしたい1台だ。
試用機の主なスペック | |
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機種名 | DAIV 5N |
CPU | Core i7-10875H(2.3GHz~最大5.1GHz)、8コア/16スレッド |
グラフィックス | GeForce RTX 2060 6GB GDDR6 |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD(M.2接続/NVMe対応) |
ディスプレー | 15.6型(1920×1080ドット)、sRGB約100% |
内蔵ドライブ | ー |
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(インテル Wi-Fi6 AX201、IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.0 |
インターフェース | USB 3.0端子×2、USB 3.1端子、Thunderbolt 3端子、HDMI端子、有線LAN端子、ヘッドフォン出力/マイク入力、microSDカードリーダー |
内蔵カメラ | 100万画素ウェブカメラ |
サイズ/重量 | およそ幅355.5×奥行236.7×高さ19.9mm/約1.77kg |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
(提供:マウスコンピューター)
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