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皮膚に貼り付けられるディスプレー、東大と大日本印刷が開発に成功

2020年07月14日 18時00分更新

薄型で伸縮自在なフルカラースキンディスプレー。独自の伸縮性ハイブリッド電子実装技術で、12×12個のカラーLEDと伸縮性配線をゴムシートに実装した

 国立大学法人東京大学の染谷隆夫博士による研究チームと、大日本印刷(DNP)は7月13日、独自の伸縮性ハイブリッド電子実装技術を進化させ、薄型で伸縮自在なフルカラーのスキンディスプレーと、駆動・通信回路および電源を一体化した表示デバイスの製造に成功したと発表。皮膚上に貼り付けたディスプレーに外部から送られた画像メッセージを表示できる。

表示部と、駆動回路、BLE(Bluetooth Low Energy)通信回路、電源を一体化して皮膚に貼り付けられたフルカラースキンディスプレー

 ウィズコロナ/アフターコロナの社会においては、距離を隔てた状況でのコミュニケーションのあり方が重要になる。直接会えない、触れられない状況では、顔色の変化から察するなど、非言語コミュニケーションの要素が欠落する。今後の社会では、これらの情報処理を補う手段が求められる。

 このような状況を踏まえ、相手を身近に感じる効果を期待し、体表に近いところで情報を見たり、センシングしたりできる技術として、スキンセンサーやスキンディスプレーの開発を進めたという。今までにない姿の応援メッセージを送るなど、情報伝達において利便性を発揮できるとのこと。

 今回の研究では、曲面形状に追従できる伸縮性ハイブリッド電子実装技術で使用できる部品の選択肢が広がり、実用化に目途がついた。この実証として、皮膚に貼って用いるスキンディスプレーの表現力を高めるフルカラー化に成功した。

 フルカラースキンディスプレーの配線の信頼性を向上し、駆動・通信回路や電源も一体化。さまざまなものに簡易に貼り付けられるようになった。

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