週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

「BlackBerry KEY2 Last Edition」は語り継がれる名機になる予感 !

2020年07月15日 12時00分更新

クリック感が心地よいハードウェアキーボード

 BlackBerry KEY2の最大のアドバンテージは、QWERTY配列の物理キーボード。正直、これを必要としない人は買おうとは思わないでしょうし、キーボード必須の人には垂涎のモデルと言って差し支えありません。

前モデルのKEYoneよりも21.6%大きくなったQWETYキーボードを搭載。指紋センサーも備えている

 実は、筆者はフルキーボードを備えたスマホを使うのは久しぶりでした(おそらくauのIS02以来)。タッチパネルとキーボードの両方を使えるのは、一見便利なように思えて、実は操作性が複雑になるので無駄、と感じていたのです。なので、久しぶりにBalackBerryを手にして、ちゃんと使いこなせるのかどうかが不安でした。実際、最初はGoogleアカウントを登録するだけの操作でも戸惑いました。日本語から英字への切り替え方がわからなかったり、altキーを押しながら入力する数字や記号の入力を間違ったり……。

 ですが、キーのクリック感はすごくいいんです。軽すぎず、重すぎずといった絶妙なクリック感で、押す力が弱くて反応しないなんてこともなく、入力の確実性が高く、押し間違わない限りは安心して操作できます。「カチカチ」と「プチプチ」の間くらいの打鍵感です。キーピッチは広いとは言えませんが、従来のBlackBerryに触れたことがある人なら、むしろ広く感じるかもしれません。普段、パソコンを使うことが多い人は、このキーボードに慣れるまでに、そんなに時間はかからないかもしれません。

ほどよいキーストロークで、カチカチと(音が鳴るわけではないが)軽快に文字入力ができる

各キーに長押しまたは短押しで起動できるアプリを設定することも可能

BlackBerryキーボードとiWnn IMEがプリインされているが、自分が使い慣れたキーボードをインストールして、それを物理キーボードで使うことが可能。有効にしたキーボードはaltキーとEnterキーの同時押しで切り替えられる

 さらに、このキーボードは、タッチパッドのように表面をなぞる操作にも対応しています。画面のスクロールや、予測変換の選択などに使え、使いこなせれば、よりスムーズに操作できそうな印象です。


物理キーボードの表面をなぞって操作できる「Touch-Enabled キーボード」機能も重宝

ミドルレンジとして十分なスペックだが、不満点も……

 OSはAndroid 8.1。2世代前のOSですが、BlackBerryで、Android 9以降のジェスチャーナビゲーションを必要とする人は少ないのでは? 筆者が1週間ほど使った範囲では、操作性で不便を感じることはありませんでした。

ホーム画面

アプリ一覧画面

クイック設定画面

画面端から素早く表示できるカレンダーや連絡先などの画面は、表示位置や透明度などをカスタマイズ可能

 プロセッサーはSnapdragon 660で、メモリーは6GB。キー操作やタッチ操作の反応はキビキビとしていて、スクリーンをスワイプした際の追従性も的確でした。フツーに、ちゃんとミドルレンジという印象です。内部ストレージは128GBで、microSD(最大2TB)も装着できます。長期的な利用を考えている人にも安心のスペックです。

「Geekbench 5」でベンチマークを測定してみた。ミッドレンジモデルとして順当なスコアを記録した

 しかし、残念と感じたこともあります。まずはバッテリー容量。昨今のスマホでは標準的な3500mAhのバッテリーを内蔵し、販売元のFOXのウェブサイトには「一般的な使い方であれば約2日使える」と書かれていましたが、筆者が使った範囲では1日で電池残量がピンチになることもありました。パソコン代わりに使うなど、ヘビーに使う場合は充電器やモバイルバッテリーを携帯すべきでしょう。最終モデルということもあり、長く使い続けたい人も多いでしょうから、バッテリーにはなるべく負担をかけずに使いたいですね。

急速充電(Quick Charge 3.0)に対応しているので、充電は速い。充電ケーブルを挿すと「充電のみ」か「ブーストモード」を選択でき、画面端に表示される緑の線で充電の進捗がわかる

 SIMフリーながら、SIMが1枚しか挿せないことも残念。BlackBerryはビジネスに適した端末なので、仕事用とプライベート用の回線を使い分けたいというニーズは強いと思うんですよね。できれば、DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応させてほしかったなぁというのが本音です。

SIMは1枚しか挿せないが、日本向けモデルは国内3大キャリアに対応している

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事