続いて、CPUのパフォーマンスを計測する「Cinebench R20」を実行してみた。結果は、マルチコアで954pts、シングルコアで414pts。シングルコアが高いのは、コア数が少なくその分動作周波数が高いため。Core i3だが、そこそこ負荷のかかるアプリでもこなせるぐらいの性能を有していると言える。
アプリを使ったときの性能を計測する「PCMark 10」も実行した。結果は3389とかなり健闘していると言える。足を引っ張っているのがレンダリングやデジタルコンテンツ制作といったグラフィックスが絡むもので、そのほかのウェブやチャット、表計算、文書作成などのビジネス用途では、十分な威力を発揮している。
グラフィックス性能を計測する「3DMark」も行なってみた。内蔵GPUということで、DirectX 11の「Fire Strike」でテストしたところ、スコアは921だった。これだと、かなり軽いゲームでないと快適とはいかないだろう。
試しに、3DCG系グラフィックスのゲームでも軽めの部類に入る「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」でも計測してみた。フルHDの解像度でグラフィック設定を最高品質、標準品質、低品質の3通り実行してみたが、いずれも評価は「普通」だった。プレイに支障が出るレベルではないものの、ワンランク解像度を下げてプレイするのが吉だ。
ただ、「ドラゴンクエストX」がプレイできたことで、カジュアルゲームは無理なくプレイできることが伺える。ビジネス用途だけでなく、リビングに置いて家族と一緒に使うマシンとしても活用できるはずだ。
実際に使ってみた感想としては、ウェブブラウジングはもちろん、動画をフルHDで再生しても、もたつくことなく快適に使える。オフィスアプリも使ってみたが、Excelシートのスクロールも快適だし、作業をしていてストレスを感じることはない。スペックやペンチマークテストの結果だけを見てみると、どうなんだろうと不安を抱くかもしれないが、普通に作業するぶんには、まったく問題ない。
ビジネスアプリ程度では、内蔵のファンは回転しないためとても静か。試しに、Adobe「Lightroom Classic」でRAW現像を行なってみたが、さすがに作業しているとファンが回りだす。操作でたまにラグが発生するものの、作業に支障があるというわけでもなく、現像作業もすんなりできた。JPEGファイルで書き出す時間は、6336×9504ドットの写真(RAWデータのサイズは約60MB)1枚に約29秒。レタッチ作業が少ないのであれば、意外とこのマシンでもいけることがわかった。
コンパクト&リーズナブル
リビングに置いておくのもアリ
通常のデスクトップPCのように置き場所に困ることがない小型PC NUC「NC3J-A200T/EX1」。小さくても意外とパワフルで、最小構成で6万5780円(税込み、送料別。以下同)だが、オススメはメモリーを8GBにして、現在無償アップグレード可能な500GB SSDを選択した、本稿でレビューした構成だ。価格は7万180円と7万円をチョビっとオーバーするが、最小構成より5000円程度の差なので悩まずにポチろう。
ビジネス用途にはもちろん、プライベートでも動画を見たり趣味の写真をちょっと現像したりするぐらいなら、このマシンでも十分に活用できるはず。ちょっと筆者も自宅のリビングに置きたくなってしまった。
(提供:TSUKUMO)
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