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キャッシュレス決済で領収書提出が不要に、10月1日に改正される電子帳簿保存法

2020年06月25日 09時00分更新

経費精算に費やす時間は毎月平均でほぼ1時間
さらに約2割が2時間以上

 しかし、新たな仕組みでは、こうした作業も不要になる。

 コンカーの調べによると、経費精算に費やす時間は、1カ月平均で59分。しかも、経費精算の作業は多い人は多いという傾向があり、2時間以上かけている人が約2割もいる。

 コンカーの三村真宗社長は、「これまでの仕組みでは、紙による経費精算よりも、少し楽になるという程度のメリットに留まっていた。だが、今回の電子帳簿保存法の見直しによって、経費精算という無駄な作業をなくすことができる」と語り、これまでの制度の見直しとは次元が違う進化であることを示す。

 試算では、今回の電子帳簿保存法の見直しによるデジタル化で、経費精算作業だけで2兆2000億円ものコストダウンが図れるという。

 「10年後には、入社した新入社員から、『以前は経費精算という大変な作業があったんですね』と言われる時代が訪れる」とも語る。

 企業では、優秀な若い人材を獲得するために、高性能なPCを貸与したり、テレワークの導入を含めた働きやすい環境を用意するといった動きがあるが、今回の電子帳簿保存法の見直しを機に、「経費精算がない」ということが、優秀な人材獲得のための新たな要素になるかもしれない。

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