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ダルゴナコーヒー、いちご飴……手作りスイーツが人気

外出自粛がきっかけで流行した「作る映え」って? 友達とつながってる感がカギ

2020年06月30日 09時00分更新

10代女性のSNS投稿傾向が「クリエイティブな暇つぶし」に

 外出自粛の時期は、我々の行動に大きな影響を与えた。では、10代のSNSにはどのような影響を与えたのだろうか。

 15~19歳女性を対象としたTT総研の「外出自粛による10代女性とSNSへの影響」(2020年5月)によると、それ以前と比べてSNSに投稿する目的が変化したという。

 「友達とのつながり」は13.9%減、「自己満足」は12.2%減、「日常の記録」は7.0%減だった一方で、「ストレス発散」は4.0%増、「クリエイティブな暇つぶし」は3.8%増、「独り言」は1.0%増となった。

 具体的に増えた投稿は、アップし忘れたり撮影時に投稿しなかった過去の写真を投稿する「過去pic」(48.6%)が最多に。お出かけができないため、過去の楽しかった思い出やまた行きたいという願望と共に投稿されているのをよく見かけた。

 続いて、料理や飲物を用意しておしゃれなカフェ風写真を投稿する「おうちカフェ」(47.0%)、「料理」(41.9%)だった。4位は牛乳の上にふわふわなコーヒークリームを乗せたドリンク「ダルゴナコーヒー」(36.4%)、イチゴを飴でコーティングした「いちご飴」(29.3%)など映える手作りスイーツが人気の傾向に。

「ダルゴナコーヒー」は作り映えのわかりやすい例

作り映えでは手作りスイーツが人気。画像は「いちご飴」

 他に、「筋トレ」(14.5%)、「にんじんリレー」(17.3%)という声も。にんじんリレーとは、Instagramのストーリーズで次々とにんじんの絵を描いていくお絵かきしりとり。にんじんの絵が次々とつながっていく様が面白い、というものだ。

作る映えとつながりが大事

 外出自粛下で投稿を充実させるために必要なものはという質問に対しては、「作る映え」が63.8%で最多に。続いて「映え以外」(23.1%)、「買う映え」(13.1%)となった。

 前述のダルゴナコーヒーやいちご飴の他、様々なスイーツやパンなどを作っている人は多かった。その他、イラストなどを描いたり、クリエイティブに何かを作っている人が多かった。「にんじんリレー」もやはりイラストだ。

 「普段はお出かけとか遊んだ友達とか買ったものとかが多かったけど、(家から出られないから)投稿するものがなかった。でも、ダルゴナコーヒーとかいちご飴とかは、みんなが作ってるからつながってる感がある。にんじんリレーもみんなの絵がつながってて、それがよかったのかな」と、ある女子高生は自粛期間中を振り返る。

 「一番出たくで出られなかったときに会いたかったのが、やっぱり親友なのかなって」。同様に、自粛期間によって大切な人の存在を改めて感じた人は多かっただろう。SNSはトラブルにもつながるが、このようにつながりを感じるためにも活用されている。大人の皆さんも参考にしてはいかがだろうか。

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著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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