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Photoshop LightroomとPremiereProで性能をチェック

長時間駆動で携帯性と性能のバランスいい第10世代Core搭載ビジネス向けモバイルノートPC「MousePro NB4」

2020年05月15日 11時00分更新

「MousePro NB4」

 マウスコンピューターが販売する「MousePro NB4」は、ビジネス向けブランド「MousePro」シリーズのモバイルノートパソコンだ。14型ディスプレーを採用しているが、狭額ベゼルにより本体サイズは13.3型モバイルノートに近いく、重量は約1.1Kg、厚みは約16.9mmと携帯性も高い。

 薄くて軽いノートパソコンはいくらでもあるが、MousePro NB4はCPUにインテルCore i5もしくはCore i7を搭載しており、性能面での遜色はまったくない(関連記事)。そこで今回はベンチマークテストではなく、実作業を行なってその性能を確認してみた。

 まずはAdobe Photoshop Lightroomを使って、デジカメで撮影したRAWデータの現像を実施。用意した素材は、2400万画素のデジカメで撮影したRAWデータ500枚で、これを補正しないでストレートにPSD16bit形式で書き出しを行なってみた。

現像処理自体はほぼCPUが処理していてGPUの機能は使わない。書き出し処理中のCPU動作はほぼ100%まで上がりきっている

 試用機に採用されているCPUは第10世代のCore i5-10210Uだ。低消費電力型である「U」の型番を持つCPUで、4コア/8スレッドで動作する。ベースクロックは1.60GHz。最大クロックは4.20GHzだが、さすがにLightroomではそこまで上がるほどではない。書き出しにかかった時間は、PSD16bit形式で約23分56秒。JPEGの最高画質での書き出しでは約25分24秒ほどだった。

 同じノート向けのCPUでもパワー重視である第9世代のCore i7-9750Hあたりでは処理に10分もかからず、低電圧版ではそれなりに処理時間もかかってしまうが、そもそも500枚の現像だ。1枚あたりの時間は3秒もかかってないので、低電圧版のCPUではあっても十分な速度といっていいだろう。

補正作業を行なっているところ。特定の色の彩度や輝度を変更しプレビューする作業ではCPUの動作率が大きく上がる。しかし処理待ちになるようなことはなく、画面描写はスムーズに書き換わり補正作業もしやすい

拡大して細部の確認を行なっているところ。補正などではなく、細部のチェックだけだとCPUはそれほど動作していないが、書き換えをするとGPUにはかなりの負荷がかかっている。それでも書き換えの遅延はなく、作業は滞らなかった

 Lightroomでの書き出しでは、低電圧版のCPUゆえにそれなりに処理時間はかかるが、書き出しボタンを押して待っているだけなので十分に実用範囲の処理速度だ。むしろ低消費電力版のU型CPUであっても、補正作業中のプレビューや反映は素早く確認作業への影響は感じられない。

 続いて、動画編集ソフトAdobe PremiereProで動画書き出しを行なってみた。最近は動画投稿も一般的になってきているので、気になる人も多いだろう。2400万画素のデジカメで4K/24fps、約30秒の動画をつなげて約10分の動画を作成して書き出してみた。

 補正やエフェクトは一切加えず、ただつないだだけの動画の書き出しだ。書き出し時はPremiereにプリセットされているYouTube用4Kに設定している。

4Kでの書き出しにかかった時間は早いときで約20分。まったく同じ作業を繰り返し測定してみたが最大で50分かかることもあった

多少の色補正や明るさ調整でもGPUへの負荷は高く、動作も重さを感じる。素材フルHDサイズに変更するとある程度は軽く作業できる

素材をFHDサイズ/60fpsに変えて今度はYouTube用フルHDの設定で書き出しを行なったところ、書き出し時間は約11分だった

 4K動画を素材にすると、とくになんの補正をしなくても作業時間はそこそこかかり、更に書き出しをするたびに処理時間が変わってしまい安定しなかった。早いときは再生時間の2倍程度だが、突然5倍に近い50分くらいかかることもあった。そのため、素材をフルHDサイズに変更して、書き出しサイズもフルHDにした場合で時間のばらつきも減って安定したことで、再生時間とほぼ同じ時間での書き出しができた。

 書き出し中のタスクマネージャーの様子をみると、CPUの動作率は50%程度だがGPUはほぼほぼ100%使い切ってる感じ。書き出し時にハードウェアアクセラレーションが機能しているのがわかる。低消費電力型CPUでなおかつ内蔵GPUという構成ではあるが、FHDサイズの素材ならエフェクトや補正などをあまり多用しないなら、それなりの作業は可能だろう。メモリー8GBというのも動画編集をするにはちょっと少ない感じなので、「一応可能」程度に思っておいたほうがいいだろう。

 MousePro NB4は、法人向けのラインナップではあるが、使い勝手は一般のパソコンと変わらない。Core i5-10210Uも低消費電力型ではあるが、処理能力に不満はなく薄型軽量のモバイルノートとしては十分に使い勝手のよいモデルになっている。ベンチマークテストだけでなく実際に作業を行なっても動作に不満はなく、持ち運べる仕事用パソコンとして魅力を感じる。

携帯性と性能、そしてバッテリー駆動時間とのバランスは高い

 携帯性と性能、そしてバッテリー駆動時間とのバランスは高く、コストパフォーマンスもいいので、モバイルノートを求めるならオススメしたいノートパソコンだ。

MousePro NB4の主なスペック
モデル Core i5搭載標準モデル Core i7搭載標準モデル
CPU Core i5-10210U Core i7-10510U
グラフィックス インテル UHD グラフィックス
メモリー 8GB
ストレージ 256GB SSD 512GB SSD
ディスプレー 14型フルHD(1920×1080ドット)、LEDバックライト、ノングレア
通信規格 インテル Wi-Fi 6 AX200(IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n)+Bluetooth 5
インターフェース USB 3.0、USB 3.1(Type-A)、USB 3.1(Type-C)、microSDカードリーダー、ヘッドフォン出力/ヘッドセット端子、HDMI端子、電源端子、セキュリティスロット
内蔵カメラ 約100万画素ウェブカメラ
サイズ/重量 およそ幅322×218.2×16.9mm/約1.1kg
OS Windows 10 Pro(64bit)
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