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在宅が増えると、新しいプリント需要が生まれる面も、セイコーエプソンの2019年度決算から

2020年05月07日 09時00分更新

在宅の進行によって、プリンティング製品の新たな需要も

 だが、新型コロナウイルスの影響がマイナス要素に働いているばかりではないようだ。

 小川社長は、「全般的に販売は落ち込んだ状況が継続しているが、地域や商品によっては、異なった動きも見られている」と前置きし、「大容量インクタンクモデルや、SOHO・ホーム向けのインクジェットプリンタでは、中国での在宅学習に向けの需要拡大や、欧米やオーストラリアにおける在宅勤務などの需要が発生している。中国の場合には、大容量インクタンクモデルが新型コロナウイルスの影響が発生する前と同じ水準で販売が推移し、北米や西欧、オーストラリアなどでは、インクカートリッジモデルを中心に、当初の想定よりも販売台数が増加している。在宅での学習や勤務に対応可能なインフラや社会環境が整っている地域では、新たな需要が継続している」という。

 また、インク生産は、急増した在宅需要にも応えるとともに、社会生活や業務の稼働を止めないためにも最優先で対応しているとし、「社会生活を維持する上で必要な施設などへの商品供給や、サービス提供を可能な限り継続し、社会への責任を果たすと同時に、将来の継続的な事業成長を見据えた活動を推進する」と語る。

 同社では、在宅需要の顕在化にあわせた新たな提案や、オンライン販売の拡大を加速するなど、需要の変化に対応した販売方法の最適化も進めているという。

 このように、新型コロナウイルスの影響下においても、市場変化にあわせたビジネスに乗り出している。

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