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在宅が増えると、新しいプリント需要が生まれる面も、セイコーエプソンの2019年度決算から

2020年05月07日 09時00分更新

今回のひとこと

「新型コロナウイルスが終息した後の社会生活は、人が同じ場所に集まることが前提にはならない。デジタル化の加速がキーワードとなって、変化が生まれることになる」

(セイコーエプソンの小川恭範社長)

中国そして世界でコロナの影響、業績見通しは出さず

 セイコーエプソンの小川恭範社長は、2019年度連結業績(2019年4月~2020年3月)を発表し、そのなかで、新型コロナウイルスの業績への影響に触れた。

 同社では、2019年度第4四半期(2020年1月~3月)には、売上収益における新型コロナウイルスの影響は約140億円のマイナスに及んだと試算している。第4四半期の売上収益は、前年同期比129億円減の2476億円であったことから逆算すると、この影響がなければ増収になっていたといえる。

 小川社長は、「2020年2月に始まった中国での落ち込みが、3月に入り一気に世界中に広がった。中国で生産していた一部の商品では供給も滞っている。また、中国以外でも、エプソンの生産拠点がある国々では移動制限があり、商品供給では制約を受けている。生産の完全回復の時期に関しては、現時点で不透明な状況である」としたほか、「プロジェクターや商業/産業インクジェットプリンタ、SIDM、小型プリンタなどのBtoB商品は、商談ができない状況が続いており、販売が停滞している。販売への影響に関しても、同様に先行きは不透明な状況である」とする。

 そのため、同時に発表するはずだった2020年度(2020年4月~2021年3月)連結業績見通しは、「新型コロナウイルスに感染拡大による影響を、現段階において、適正かつ合理的に算出することが困難であるため未定」として公表はしなかった。

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