ノイズキャンセル処理はCUDAコアで実行する
前述の通り、RTX Voiceを利用するにはGeForce RTX 2060以上のGPUが必要になるが、実はGeForce GTX系のGPUでも使えてしまう。というのも、RTX VoiceはRTX系に特有のTensorコアのようなハード依存と思いがちだが、実のところCUDAコアを使って処理しているからだ。
筆者が試した限りでは、GeForce GTX 10シリーズ(Pascal)では問題なく動いたが、GeForce GTX 900シリーズ(第2世代Maxwell)では逆に雑音しか出力されなかった。CUDAコアの設計と何か関連があってGeForce RTX 20シリーズに制限しているのかもしれない。
GTX系GPU環境でRTX Voiceを使うには2つのやり方がある。ひとつは一度RTX環境でインストールした後にGTX系のGPUに交換するやり方。RTX Voiceはインストール時にチェックしているだけで、起動時はGPUのチェックをしていないようだ。だが、この方法だとそもそもRTX系のGPUを持っていなければならないので、あまり現実的ではないだろう。
もうひとつのやり方はインストールスクリプトからRTXのチェックを削除してしまう方法。これは海外で発見された方法だが、いつかこの抜け穴が塞がれてしまう可能性も十分にある。その時は大人しく諦めよう。
本稿では一応簡単ではあるが、後者のRTX VoiceをGTX環境で強引にインストールするやり方を解説しよう。当然のことながらこの方法はアンオフィシャルなやり方なので、筆者もASCII.jp編集部も何の保証もできない。真似する場合は自己責任となるのでご注意願う。
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