週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

チャット、カレンダー、ビデオ会議、ドキュメントまで使える

無料で使える統合型コラボレーションツール「Lark」はリモートワークに最適

2020年03月30日 09時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII
提供: Lark Technologies Pte. Ltd.

 働き方改革の推進やリモートワーク導入を目的として、さまざまなコラボレーションツールが企業システムに浸透しつつある。こうした中、きら星のように現れたのがチャット、カレンダー、ビデオ会議、ドキュメントまで搭載した統合型コラボレーションプラットフォーム「Lark(ラーク)」だ。製品版の機能をすべて無料で使えるLarkの魅力と使い勝手をお伝えしていこう。

コラボレーションツールの乱立や連携に大きな課題

 2019年4月に施行された働き方改革関連法は、「長時間労働の是正」「正規・非正規の不合理な処遇差の解消」「多様な働き方の実現」を目指す働き方改革の3つの柱を実現するために作られた。働き方改革で求められる場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を実現するためには、業務のデジタル化やクラウドの導入が必須で、最近は新型コロナウイルスの影響でリモートワークのニーズもますます高まっている。

 このような状況に対して、多くの企業でSaaSと総称されるコラボレーションツールの導入が進んでいる。メールに変わる新しいコミュニケーションツールであるビジネスチャットやビデオ会議のほか、クラウド版のカレンダーやスケジュール管理サービス、ファイルサーバーの代わりになるドキュメントサービスなどだ。コラボレーションツールを導入することで柔軟な働き方が可能になり、社内だけではなく、社外の取引先や顧客とも安全にコミュニケーションすることができるようになる。

 しかし、最近ではこうしたコラボレーションツールの乱立や連携の課題も浮き上がってきた。たとえば、一言でチャットと言ってもビジネス向けのSlack、Chatwork、LINE WORKS、Microsoft Teamsなどさまざまなツールがある。ユーザーはそれぞれ使い慣れたツールを使いたいので、当然現場やマネージャーの意向でさまざまなツールが乱立することになる。ユーザーは複数のアプリをインストールしなければならないし、わざわざアプリを切り替えてデータを載せ替える必要がある。

 これが生産性の損失にどれだけ影響があるか、想像に難くない。ハーバードビジネスレビューでは、乱立した社内ツールによって、69%の人が4つのツールの切り替えに1日1時間を消費すると指摘している。また、従業員一人あたりメールと会議に3.8時間を費やし、92%の人がモバイルを重視している割に、モバイルを利用しているのはまだ4割に過ぎないという。せっかく生産性を向上すべくコラボレーションツールを導入したにもかかわらず、ツールを使いこなし、使い分けるために、ユーザーは多くの時間と労力を費やしているのだ。

必要なサービスを一つのプラットフォームに統合したLark

 ツールの乱立やアプリの切り替えに困っている、コラボレーションツールを安価で導入したいといった企業にオススメなのが、オールインワン型コラボレーションツールの「Lark(ラーク)」である。

 Larkを非常におおざっぱに説明すれば、「Slack+G Suite+Zoom」のような製品だ。Slackのようなビジネスチャット、G Suiteのようなドキュメント、カレンダー、クラウドドライブ、ZoomのようなWeb会議の機能をすべて備え、単一のインターフェイスで利用できる。最近のSlackやBoxは他社のツールをシームレスに利用できるAPI連携の機能を搭載しているが、Larkはさまざまな機能をあらかじめ統合している。複数のツールを容易に連携できるベスト・オブ・ブリード型の製品と異なるオールインワン型のコラボレーションツールの隆盛を予感させる製品だ。

 開発元であるLark Technologiesはシンガポールに本拠を置くIT企業で、アジアや北米に9箇所のR&Dセンターを持つ。機械学習にまつわる高度なテクノロジーと700人以上の専任エンジニアが大きな強みで、コラボレーションツールのLarkを短期間で作り上げた。

 2017年11月にサービスが開始された当初、Larkは単なるチャット・IMに過ぎなかったが、専任エンジニアが開発を進めた結果、2019年1月にリリースされたLark 2.0では音声通話やドキュメント、カレンダー、アプリセンターなどを搭載された。わずか半年かからずにリリースされたLark 3.0ではビデオ会議やクラウドストレージが追加され、セキュリティも大幅に強化された。Larkは、ISO27001/ISO27018/ISO27701やSOC2などの国際規格を取得しており、高いセキュリティを実現している。

Larkの沿革

 Larkはアカウントを作成し、デスクトップ版やスマホ版のアプリをインストールすることで利用できる。アカウントを作成し、他のメンバーを招待して利用してみよう。実際にLarkではどのような機能を使えるのか見ていく。

・豊富な機能を持つメッセージ
多機能なLarkの基本となるのはチャットである。プロジェクトや組織にあたる「グループ」単位でテキストのやりとりが可能で、ユーザー単位での既読確認やメンション、ファイル添付、顔文字、音声・ビデオ通話などひととおり網羅している。他のチャットツールで見られるような数多くのグループやメッセージに埋もれてしまうという弱点を解消すべく、メッセージが投稿されたアクティブなグループが上位に表示されるほか、確実に連絡をとるために至急連絡の機能が用意されている。

Larkの核になるチャット

・スケジュールを直感的なビジュアルで把握できるカレンダー
チームメンバーのスケジュールを一目で把握できるカレンダー。メンバーの空き時間をすばやく把握して、グループチャットやビデオ会議を始められる。ビデオ会議は音声のみでの参加も可能で、画面共有も行なえる。

メンバーの予定をいち早く把握できるカレンダー

ビデオ会議では画面共有も可能

・セキュリティにも配慮されたドキュメント
複数のメンバーで同時に編集可能なドキュメント。ドライブというメニューから新規作成でき、議事録やプロジェクトなどのテンプレートを利用できる。データ統計も可能なスプレッドシートも用意されている。マイスペースと共有スペースに保存でき、共有に関しても4段階の編集・閲覧権限を付けることができるほか、情報漏えいを防ぐための電子透かしであるウォーターマークが利用可能。

複数メンバーで編集可能なドキュメント

 その他、ワークプレイスはいわゆるワークフローにあたる機能。出張申請や休暇申請、残業申請など承認を必要とするワークフローやスマホから打刻できる勤怠管理、社内の質問や回答に対応するヘルプデスクなどのアプリやボットをノーコードで設定することが可能だ。

 また、アプリケーションセンターではサードパーティのシステムとの連携も可能。公開APIとSDKを用いることで、オリジナルのアプリケーションを開発したり、サードパーティのシステムと連携したりすることも可能。

 使ってみればわかるが、どの機能も本格的で、決しておまけではない。特にチャットは、翻訳や既読確認、ピン留め、リッチテキストまで対応した高機能版で、他社ツールに引けをとらないと感じられた。もちろん細かく見ていけば、専用ツールの方が優れている部分もあるだろうが、重要なのはすべてが統合されているという点だ。同じ画面で、同じ操作感で、目的に応じたツールを使えるのがLark最大のメリットだ。

コラボレーションツールのディスラプターを体感せよ

 実際の導入事例として、従業員数5万人以上のグローバルで事業展開しているインターネット企業では、Larkを導入したことで、打ち合わせの時間が43%減り、コミュニケーションに要する時間も29%削減できた結果、社員が生産的な業務に従事できる時間が一日当たり1.7時間増えたという。

 ユーザーにとって魅力的なのは、これらの機能がすべて無料で使えること。試用版が無料なのではなく、本番環境での利用が無料というのはかなり衝撃的だ。後発のプレイヤーとして市場シェアをとるための戦略だというが、SaaSやコラボレーションツールの市場をにわかに革新しそうなディスラプターである。

 もちろん、「無料だし、この程度か」と考えるか、「無料なのに、こんなに高機能?」と考えるかはユーザーにかかっている。期間限定でもなく、機能限定版でもなく、アカウントを作成すればフル機能のLarkがすぐに利用できるので、ぜひ試してもらいたい。

■関連サイト

(提供:Lark Technologies Pte. Ltd.)

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう