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ナベコのグルメログ:ぶどうの産地、椀子ヴィンヤードとは

日本ワインのぶどう、植樹してきました!

2018年07月10日 18時00分更新

日本ワイン
ごきげんよう、アスキーナベコです。ワインのぶどう畑で植樹体験してきました。

 ヒパヒパ! アスキーのグルメ担当ナベコです。この連載では毎日あれこれ飲み食いしているアスキーのモグ担(兼グビ担)ナベコが、飲食にまつわるネタを紹介します。

「日本ワイン」飲んだことありますか?

日本ワイン
シャトー・メルシャンの「萌黄」も人気な日本ワイン。香りが梨のようにフルーティーで豊潤です。

 私はワインを飲むと高い割合で二日酔いになります。おいしくてつい飲みすぎてしまうんですよね。それでも、懲りませんよ! ところで、みなさん「日本ワイン」を飲んだことはありますか? 日本産ぶどう100%で造ったワインのこと。「サントリー登美の丘」「シャトー・メルシャン」などが代表的なワイナリーです。

 日本ワインの流通量は国内のワインの4.8%程度でけして構成比で4.8%。けして高い数字ではありませんが、国税庁の調査によると2014年の出荷量が約1.4万KLだったのに対して、2017年の出荷量は約1.6万KLと順調に出荷を増やしています。(参照 メルシャン リリース

 例えば日本ワインの代表的な品種であるマスカット・ベーリーAは、他の国のワインにはないイチゴのようなフレッシュでフルーティーな味わいで、世界的にも注目が集まっています。また、地産地消や安全面の付加価値も見過ごせません。

ワイン用のぶどうはどこで作られている?

日本ワイン
ワインのぶどうをつくっている椀子(まりこ)ヴィンヤード(長野県・上田市)。

 ワイン用のぶどうの出荷数が多いのは、山梨、北海道、長野、山形など。私、ナベコは大好きなワインの「ぶどうの畑」を見てみたく、6月のとある日、長野県上田市にある椀子(まりこ)ヴィンヤードに行ってきました!

 椀子(まりこ)ヴィンヤードは、約20haの敷地で、メルローを筆頭にシャルドネ、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・ブランを育てます。日照時間が長く、土壌が重粘土質であるのが特徴です。

日本ワイン
こちらが小さいですが、ぶどうの房です。

 もともと、水を引きにくいことから農作物が根付かないと土地で、以前は桑畑などがあったそうです。上田市の協力を得て、農業法人ラ・ヴィーニュが2003年にヴィンヤード(ぶどう畑)をスタート。現在は収穫したぶどうは他の土地にあるワイナリーにおろしていますが、2019年秋には併設するワイナリーも新設予定。

 畑から醸造設備まで一貫して見学できる、まるでヨーロッパのようなワイナリー施設になるそうです。ワイナリーではワインの試飲もできるそうですので、一面のぶどう畑を見ながら飲むワインを想像すると、……うわぁ、たまらないだろうなあ!

椀子ヴィンヤード(長野)で植樹してきた

 この日は、特別にシラーの苗木の植樹体験をさせていただきました。ワインの苗木はアメリカ品種の台木に、専用品種の穂木を接いでつくりますが、ヴィンヤードスタート時に台木が不足してい関係で、自根で育ったシラーがありました。そこで、あらためて植え替えるという作業をお手伝いさせていただきましたよ!

日本ワイン
土をスコップで掘って苗木の植樹してきました。想像以上に手作業。

 苗木は支柱に添えて植えます。……というと簡単そうですが、必ず支柱の北側に植える、芽の部分が外側に向くようにする、といった細やかな取り決めがありました。ワインが良好に育てってくれるための工夫です。苗は麻紐で支柱にくくりつけます。苗にとって紐が窮屈じゃないかと気になりましたが、麻紐は1年くらいで自然に腐るそうなのですね。

 手作業で植えたぶどうの苗木は、大きくなるまで5年程度。安定して収穫できるようになるまで7年程度。さらに収穫したぶどうでつくったワインが熟成されて世に出るまでに2年くらいかかるので、ぶどうの苗からワインができるのは7~9年ほどかかるということなります。

 今日生まれた赤ちゃんが小学校に上がってやんちゃ盛りになるまでの月日。そう考えると、長いような、短いような……。あと9年後くらいに自分はどうなっているか考えちゃいました。しみじみとしてしまうくらいの期間はあります。

日本ワイン
1年間通してぶどうの生育を見守る農業法人ラ・ヴィーニュのスタッフの方。

 植樹体験を通して大きかったことは、ワインは「土」から生まれているということの再発見。

 当たり前ですが、農作業でぶどうが培われます。畑で育ってられます栄養が散漫しないよう、余分な枝を落とす「芽かき」も大事な作業。ワインというと、どことなくオシャレ、都会的、というイメージがありますが、ただ雰囲気が良いだけではない。

 日本ワインは、日本の土地で育ったぶどうだけに、日本人の味覚にも風土にも馴染むのだと思います。日本の方の気持ちがこもっているという点も大きいですね。私が植えた苗木でつくった、椀子のワインが飲める日が楽しみ!

日本ワイン
椀子のぶどうが使われているのは、シャトー・メルシャンの「長野シャルドネ」など。瑞々しい味でしたよ。

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■関連サイト
ナベコの公開処刑ダイエット

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