1本でType-AもType-CもmicroもカバーするUSBメモリー「Mobile C50」が便利すぎる
2017年09月20日 08時00分更新
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最近はクラウドストレージを利用してデータをやり取りするケースが増えてきた。しかし、物理的にデータをコピーしてやり取りしたり、バックアップしたりというほうが手軽という人もまだまだ多いだろう。そんなときに活躍するのがご存じ、USBメモリーだ。今回は超小型サイズながら3タイプのコネクターに対応するシリコンパワーの「Mobile C50」を紹介しよう。
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シリコンパワーの「Mobile C50」のパッケージ。パッケージではUSB Type-C対応を大きく謳っている。実売価格は32GBモデルが4000円前後。64GBモデルが6300円前後。128GBモデルが1万3800円前後。 |
シリコンパワーの「Mobile C50」は41.7(W)×15(D)×7(H)mmと非常に小型ながら、USB Type-AとUSB Type-C、microUSB端子の3つを備えるUSBメモリーだ。なお、USBの規格としてはウェブサイトに「USB3.1 Gen 1 (USB3.0) Type-A,Micro-B,Type-C」とあるので、Type-Aで使う場合はUSB 3.1 Gen 1確定だが、Type-CやmicroUSBで使う場合もそうかというとややひっかかる表現だ。
とはいえ、こういったUSBメモリーの速度は規格による転送速度よりも採用されているフラッシュやコントローラー次第なところがあるので、参考程度にとどめておいたほうがいい。容量は32GB、64GB、128GBの3モデルがあり、PCとスマホとでやり取りするには十分な容量だ。
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小型ボディーに3タイプのUSB端子を備える。重さは約5.2g。 |
一番の特徴は、3つのコネクターをこの小さいボディーで実現したギミック。USB Type-Cの端子は独立しているが、USB Type-AとmicroUSBは端子を共有している。microUSB端子にUSB Type-A端子をかぶせるような形で、蓋をカパッと開け閉めする感じで切り替える。構造的によく考えられており、発想の勝利だろう。
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USB Type-A端子。持ち運ぶときはこの状態。 |
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USB Type-Aの上の部分をカパッと開けると、microUSB端子が現われる。 |
USB Type-C端子は、弾力性のあるTPU素材のキャップで保護している。薄皮一枚でボディーとつながり開閉できるようになっているが、1万回以上開閉しても問題ないとのこと。見た感じはちょっと不安だが、そのあたりはしっかりとしているようだ。また、このカバーにはストラップホルダーが付いていて、キーホルダーにくっつけて持ち歩くこともできる。とてもコンパクトなので使い勝手は良いが、そのぶん紛失する可能性は高いわけで、そのあたりにも配慮した作りになっている。
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反対側はUSB Type-C端子でTPU素材カバーで覆っている。めくる感じでカバーを外すと、折れてしまいそうだが1万回やっても大丈夫とのこと。 |
まずは試しにXperia Z5 Premiumに挿してみた。するとすぐに認識してくれない。OSはAndroid 7.1だが、セキュリティーの関係かその都度USBを認識させる動作をしないとダメ。まずは「設定」の「接続機器」から「USB接続設定」を選択し、「USB機器を検出」を実行する。すると認識し、ファイル閲覧機能により中身を表示してくれた。
その都度、設定から実行するのは面倒なので、「USB機器の接続について」を選択し「追加」をタップすれば、クイック設定ツールにこの「USB機器を検出」アイコンが追加される。以降は、クイック設定ツールから「USB機器を検出」アイコンをタップすれば認識してくれるようになる。
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Xperia Z5 Premiumに挿したところ。しっかり挿せるが下側にUSB Type-Aの蓋が開いた状態になるので、そのまま机に置くとスマホが浮く感じになる。 |
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「設定」の「USB接続設定」にある「USB機器を検出」をタップ。 |
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認識されると、USBメモリーとして利用できるようになる。 |
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クイック設定ツールに「USB機器を検出」アイコンを登録すれば、タップするだけで認識される。 |
OSが違えば動作が変わるのかと、Android 6.0.1を搭載した「VAIO Phone A」でも試してみると、こちらは「UFD 3.0製USBドライブ」としてすぐに認識してくれた。通知をタップすると「外部ストレージとして使用」もしくは「内部ストレージとして使用」を選択でき、「外部ストレージとして使用」をチェックして次へ進むと、写真などをコピーできるようになる。
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Android 6.0.1の場合は、このような画面が表示されて認識できた。この通知の「セットアップ」アイコンを押す。 |
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セットアップの画面。「外部ストレージとして使用」もしくは「内部ストレージとして使用」のどちらかを選択する。 |
ここでもし本製品をWindowsなどでフォーマットした後にスマホへ挿すと「UFD 3.0製USBドライブに対応していない」旨が表示され、通知をタップするとセットアップが始まる。「外部ストレージとして使用」か「内部ストレージとして使用」の選択画面が現われ、「外部ストレージとして使用」をチェックして次へ進むとフォーマットが始まり、ようやく認識できるようになる。
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VAIO Phone AはAndroid 6.0.1。Xperia Z5 Premiumと同様、下側に蓋を開いて装着する。 |
Android用にシリコンパワーが提供するアプリ「SP File Explorer」がある。このアプリはUSBメモリー内のファイル閲覧や、ファイルのコピー・共有などが行なえるもの。しかし、結論から言うとこのアプリは使用せず、別のファイルビューアーアプリを利用したほうがいい。というのも、Android 7.1の場合このアプリを起動すると、スマホの内蔵ストレージは閲覧できるものの、肝心の本製品を認識してくれないのだ。
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本製品を挿していても表示されない。これでは使えない。 |
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別のファイルビューアーを使うとちゃんと見え、ファイルコピーも行なえる。 |
Android 6.0.1の場合、内部ストレージと本製品両方とも認識して、ファイルの閲覧ができた。しかし、本製品から内部ストレージへコピーできるものの、その逆がエラーとなってできない。そもそも、ファイルコピーも1本ずつしかできないようで、利便性にも欠ける。そのため、ファイルのやり取りはAndroidに搭載されているファイル閲覧機能か、別のファイル閲覧アプリを使用するのがベストだ。
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VAIO Phone Aの場合は「SP File Explorer」を使っても本製品が見えるので、ファイルの閲覧は可能。 |
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ファイルのコピーは1枚ごとなので、ちょっと不便。しかも、スマホから本製品にはコピーできなかった。 |
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ファイルビューアー「ES ファイルエクスプローラ」。こちらでは特に問題なく閲覧やコピーができた。 |
転送速度もチェックしてみた。USB 3.1 Gen1対応ということで、転送速度の仕様としてはUSB 3.0と変わらず理論値は5Gbps(=毎秒625MB)。ストレージベンチマークの定番ソフト「CrystalDiskMark」(5.2.2)で計測したところ、シーケンシャルリードの速度がUSB Type-Cのときは毎秒164.2MB、USB Typer-Aのときは毎秒181.6MBという結果だった。計測にはモバイルノートPC「VAIO S11」を使用したが、若干USB Type-Aのほうが速かったがいずれも実行速度としては理論値に遠く及ばない。
別途自作PCでも試してみた。こちらはUSB Type-CがないのでType-A接続のみだが、毎秒210MBとVAIO S11でのテストと比べて毎秒30MBも速くなった。しかし、こちらでもUSB 3.1 Gen 1の理論値と比べると、実行速度はさほど速いとは言えない。「挿すマシンによってやや差があるものの、シーケンシャルリードはType-A時が最も速く、概ね毎秒160~210MB」と考えてもらいたい。
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VAIO S11のUSB Type-C端子に挿した場合。 |
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VAIO S11のUSB Type-A端子に挿した場合。VAIO S11側はUSB 3.1 Gen 2(10Gbps=毎秒1250MB)に対応している。 |
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自作PCでUSB Type-A端子に挿して計測。一番速い結果に。 |
※【VAIO S11のスペック】CPU:Core i5-6200U(2.3GHz/最大2.8GHz)/メモリー:8GB/ストレージ:256GB SSD(PCI Express ×4/32Gbps)、【自作PCのスペック】CPU:Core i5-4460(3.2GHz/最大3.4GHz)/メモリー:16GB/ストレージ:128GB SSD(M.2 Socket 3/10Gbps)
念のため、自作PCでファイル転送時間も計測(手動)したところ、画像ファイル307枚(187MB)をPCから本製品へコピーすると約11秒。450MBの動画ファイルを同様にコピーしたところ、約14秒だった。逆に本製品からPCへは約3秒(画像ファイル307枚、187MB)と約5秒(450MBの動画ファイル)となった。これはシーケンシャルライトがリードに比べて3分の1程度なのと、ランダムリード/ライトが極端に遅いためだ。
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コピー中にガクンと速度が落ちる現象が起こることもあった。 |
実売価格は32GBが4000円前後、64GBが6300円前後、128GBが1万3800円前後。128GBはちょっと割高に感じてしまうが、32GBや64GBはお手ごろ価格と言っても良さそう。GB単価で考えると64GBが最もお買い得だ。USB端子を備えた機器はこれ1本ですべてまかなえることを考えれば、ちょっとしたときにファイルをやり取りする際、本製品をキーホルダーなどにぶら下げておけば、いつでもどこでも対応できる。いざという時のために1本持っておくのはいかがだろう。
■関連サイト
シリコンパワー「Mobile C50」製品ページ
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3,980円
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6,280円
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13,800円
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