週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

ここまできたか!パプアニューギニアでの水中撮影やスローモーション撮影でiPhoneが大活躍

2015年11月01日 18時30分更新

 みなさん、こんにちは。週刊アスキー/ASCII.jp編集部の吉田でございます。さて、10月31日にApple Store銀座で「iPhoneのカメラ機能が切り拓く可能性」というイベントが開催されましたよ。

iPhone 6カメラ

 SWITCHとCoyoteの編集長である新井敏記氏がモデレーターとなり、映像作家の岩元康訓氏、水中カメラマンの石川肇氏を招いたトークイベントで、岩本、石川両氏が撮影したパプアニューギニアの美しい景色をスクリーンに映しながらの進行となりました。

iPhone 6カメラ
SWITCHとCoyoteの編集長を務める新井敏記氏

 岩元氏、石川氏の最初の出会いは、パプアニューギニアのPRプロジェクト。最初に映像監督として岩元氏が決定し、そのあと石川氏が水中カメラマンとしてメンバーに入ったそうです。

iPhone 6カメラ
映像作家の岩元康訓氏(左)と水中カメラマンの石川肇氏(右)

 なぜ、Apple Storeでイベントをやるのかというと、イベント名にもあるように、両氏が撮影した映像は機材としてiPhone 6が使われており、AppleのCMなどに使われていることからの開催となったようです。その映像はこちら。

 岩元氏によると、iPhoneを撮影機材とすることで撮影旅行に持って行く荷物を大幅に削減できたとのこと。「パプアニューギニアの夜明けの映像などは、あらかじめ太陽が昇る位置を想定して構図を考えるのですが、iPhoneがあれば撮影だけでなく現地の天候や方向もわかる」とのことで、ロケハンなどでも活躍したそうです。

iPhone 6カメラ

 iPhoneのカメラの性能については「スローモーション撮影が素晴らしい」とのこと。iPhone 6以降では背面のiSightカメラを使えば、240fpsの超スロー映像を撮影できることについて「テレビなどの一般的なスローモーション撮影を同じレベルの映像をiPhoneだけで撮れる」そうです。実際にパプアニューギニアでの撮影では、止まり木から飛び立つ鳥の映像などがスローモーション撮影されていました。また、映像のラフな編集をiPhoneだけで済ませられる点も重宝したそうです。

iPhone 6カメラ

 鳥が飛び立つ様子を撮影する際に気をつけることとして、アングルはもちろん「鳥が飛んでいく方向を想定した構図決めが大事」とのことでした。動画撮影とはいえ、被写体の動きに合わせてカメラを動かしてしまうと細かな動きを捉えづらくなります。スローモーション撮影では、構図を固定しつつ鳥の進行方向を想定したアングルが重要なんですね。

iPhone 6カメラ
iPhone 6カメラ

 パプアニューギニアでは、夜明けや水中の撮影だけでなく現地に居住している人も映像に記録されています。

iPhone 6カメラ

 冒頭で紹介した映像では、現地人がカヌーに乗って河を渡る映像があるのですが、このときはカヌーにカメラを取り付けて撮影したそうです。

iPhone 6カメラ
iPhone 6カメラ

 ちなみに、現地の方に事前に訪問を伝えていたところ、当日は現地の正装で出迎えてくれたとのこと。

iPhone 6カメラ
iPhone 6カメラ

 水中撮影について石川氏は、「撮影時に利用したハウジング(Watershot PRO Line Housing)は試作機で大丈夫かな~と思いましたが、使い易くてかなり重宝した」とのこと。「試作機なので陸に上がったときに、iPhoneを何度か取り出して浸水していないことを確認できたときもうれしかった(笑)」とのことでした。

 イベント後の質疑応答で参加者から「動きが制限される水中でのタッチパネル操作は難しいのでは?」という問いに対して、「ハウジングをつくっているメーカーが水中での操作を考慮したカメラアプリをリリースしているので、撮影に支障はなかった」とのことでした。

iPhone 6カメラ

 パプアニューギニアの水中撮影では、歩くサメとして有名な「エポレットシャーク(マモンツキテンジクザメ)」の撮影に成功したほか、美しい熱帯魚が群をなして泳ぐ様子などが間近にいるようなアングルで撮影されていました。

iPhone 6カメラ
iPhone 6カメラ
エポレットシャーク(マモンツキテンジクザメ)

 個人的に特に印象に残ったのは、ボロカサゴ(レーシースコーピオンフィッシュ)の映像。調べてみると、パプアニューギニアの海域ではカサゴはかなり人気のある魚だそうですが、身体のラインがまったくわかりませんね。というか、魚なのかもわからない。

iPhone 6カメラ
ボロカサゴ(レーシースコーピオンフィッシュ)

 石川氏によると、水深5m程度のポイントを撮影したので何度でも潜れる機会があったそうです。透明度が非常に高い水域にさまざまな生物が共存するパプアニューギニアでないと難しい撮影だと思われます。通常だともう少し深く潜る必要があるので、酸素ボンベとか照明とかが大がかりになるはずですからね。

iPhone 6カメラ
iPhone 6カメラ
iPhone 6カメラ

 今回紹介された作品は、もちろんプロによる撮影と編集なのでクオリティーが高いのは当たり前ですが、両氏の話を参考にすれば一般人でも夜明けや水中の映像を、タイムラプスやスローモーションの機能を利用して撮影すると面白そうですね。現行機種のiPhone 6sシリーズでは1200万画素のカメラを内蔵しており4K動画も撮影できるので、より美しい映像が記録できるはずです。iPhoneに限らず、撮影機材がビデオカメラや一眼レフからスマホに変わることで、新しい映像や写真の表現が生まれそうですね。

■関連サイト
Apple Store銀座
Watershot, Inc.

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります