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iPhone 6sでも使えちゃう? ソニーおサイフ付き腕時計を『wena wrist』を試着してみた

2015年09月12日 11時00分更新

 ドイツ・ベルリンで開催していた“IFA 2015”に出展していたソニーは、同社のSAP(Seed Acceleration Program)から誕生したスマートウォッチの『wena wrist』を展示していました。

 実は筆者はいま出ているスマートウォッチにあまり納得がいっていません。やはり1日ちょっとでバッテリーがなくなって、時刻がわからないようでは時計としていかがなモノかと思っています。

 そういった理由で、日本でwena wristの発表があったときも「また同じスマートウォッチでしょ?」とスルーしていたのですが……現地で実機を触ってみて、自分の不明さを恥じる結果となりました。これは実にいいモノです。素直に欲しい!

wena wrist
↑時計部分はシチズンが製作している『wena wrist』。

 wena wristのポイントは、時計部分は純粋に時計だけというところです。時計部分はシチズンが担当しており、時計メーカーらしく手になじむしっかりとしたデザインとつくりです。もちろん時計だけの機能なので、電池交換は約3年間は不要。これで、筆者が懸念している、「バッテリー切れで時刻がわからない」というスマートウォッチの根本的な問題が解決しています。

wena wrist
↑ベルト部分にセンサーやバッテリーを装備。

 wena wristのスマートウォッチとしての機能はベルトの部分に装備されています。ベルトパーツの一部がバッテリーになっているほか、バックルに当るパーツにセンサーや通知用のLED、FeliCaチップを搭載しています。

wena wrist
↑FeliCaマークとその下の黒いラインがLEDが点灯する部分が。
wena wrist
↑アプリからLEDのカラーなどが設定できる。

 各種センサーでライフログを収集することはもちろん、LEDを使ってメールやメッセージの着信を通知可能。液晶ディスプレー非搭載のため、テキストや画像を使った通知や表示はできませんが、そのぶん長時間利用でき現状では1回の充電で約1週間利用できるとのことです。

wena wrist
↑専用の充電ポートから、スマートウォッチ機能を担当するバックル部分に充電。

 またFeliCaチップに関しては、ドコモから発売されている『おサイフケータイ ジャケット01』と同じシステムが採用さてれているとのこと。タッチ操作でiDやQuickPay、ヨドバシカメラゴールドポイントカードなど、電子マネーや会員カードとして利用できます。

 おサイフケータイを使うときにスマホを取り出すのがめんどうだと感じていたので、筆者としてはかなりウレシイ機能です。

 装着した感じは普通の時計と同じ。めんどうな操作も要らず、シンプルに各種通知を教えてくれ、スマホを取り出さずに電子マネーの決済ができる。まさに筆者が今スマートウォッチに求めている形に仕上がっていると言えます。

 とはいえ、まだまだ改良や対応して欲しいポイントもあります。たとえばFeliCa機能ではSuicaに非対応なこと。これは同じシステムを採用しているおサイフケータイ ジャケット01もいまだSuicaには非対応なので、JR東日本との兼ね合いも大きいようです。

wena wrist
↑発表会ではソニーの平井社長もwena wristを着けてアピール。

 またFeliCaまわりのシステムが基本的にiOS向けになっているため、現状ではAndroidには非対応。Xperiaの目玉機能のひとつ『Lifelog』と連携させることもできません。

 この点に関しては、プロジェクト担当の對馬氏に確認したところ、「今後対応を検討していく」と語っていたので期待したいです。

 ちなみにwena wristは海外からの注目も高いようで、多くの外国人記者が取材していました。そのひとりが筆者に見せてくれたのが、時計のベルトを改造して通常の時計とApple watch両方いっしょに装着したもの。

wena wrist
↑外国人記者は「これと同じアイディアだよ!」と興奮ぎみに見せてくれました。

 やはり時計は時計として使いたいというのは、万国共通の思いのようです。wena wrist出荷予定の3月が待ち遠しいですね!

●関連サイト
First Flight wena wrist

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