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“Force Touch”対応『Huawei Mate S』を実機レビュー 価格未定の最上位版が欲しいワケ:IFA 2015

2015年09月03日 14時00分更新

 ファーウェイはドイツ・ベルリンで開催されるIFA2015に合わせて新製品発表会を開催し、大画面フラグシップスマホの最新モデル『Huawei Mate S』を発表しました。

Huawei Mate S
↑Huawei Mate Sを発表したリチャード・ユーCEO。

 最大の特徴は画面をタッチする強さを認識する“Force Touch”の採用。感圧センサーが指先の画面への圧力を感知して、さまざまな機能を提供してくれます。

Huawei Mate S
↑“タッチ”が最大の特徴なMate S。

 Huawei Mate Sの売り文句は“Touch Made Powerful”。スマホを使う時にもっとも行なうのがタッチ操作ですが、ファーウェイはそのタッチ操作をより使いやすいものにするために新たな技術を搭載。それがForce Touchなのです。

Huawei Mate S
↑画面は感圧対応、なんと“秤(はかり)”アプリも。

 “タッチ”、“ダブルタップ”、“スワイプ”など、これまでのスマホの一般的な操作に加え、Mate Sには“強く押す”、“軽く押す”などの新しい操作が加わりました。画面が指で押す強さを認識するわけです。この感圧センサーの応用として、Mate Sの画面上に物を置いて重量をはかることのできる“秤(はかり)”のアプリも搭載。スマホとして、これは世界初です。

Huawei Mate S
↑上品なピンクを加えた4色展開。

 本体カラーは4色展開。白系のミスティック・シャンペン、チタニウム・グレー、プレステージ・ゴールドという定番3色に加え、ほのかなピンク色が上品なコーラル・ピンクが加わっています。

Huawei Mate S
↑価格は649ユーロから、感圧パネルモデルは未定。

 製品は3つのバリエーション展開となります。ストレージ32GBのスタンダードバージョンは649ユーロ(約8万8000円)で本体カラーはグレーとシャンペン。ストレージ64GBのプレミアムバージョンは699ユーロ(約9万4000円)でゴールドとピンク。この2つのモデルはForce Touchは非搭載となります。そして、ストレージ128GBでForce Touch搭載のラグジュアリーバージョンは価格未定とのこと。

Huawei Mate S
↑日本語ロケールも搭載。

 発表会の後は早速実機が展示されていました。もちろんテストしてみたのは、感圧タッチ可能なラグジュアリーバージョン。前の大型モデル『Ascend Mate 7』は6インチディスプレー搭載でしたが、このMate Sは5.5インチとなり、また“2.5D”と呼ばれる画面のエッジ部分の角を取った処理によりスリム感が増しています。

Huawei Mate S
↑アンテナラインは細い。指紋センサーを搭載。

 ラグジュアリーバージョンの本体カラーについて、発表がありませんでしたが、展示モデルはプレステージ・ゴールでした。カメラは1300万画素、その下には指紋センサーを備えます。このセンサーは後述するようにタッチセンサーとしても利用可能です。本体上下には横のラインが入りますが、この下にはアンテナが内蔵されます。iPhoneなども類似のデザインとなっていますが、Mate Sはラインの幅を細くすると共に、本体カラーと同じ色に仕上げています。たとえば、ピンクモデルはこのラインもピンクになっているわけです。

Huawei Mate S
↑カーブを描いた断面、最薄部は2.65ミリ。

 底面から見ると本体は背面側が湾曲しており、他の5.5インチモデルよりも持った時のフィット感が増しています。また、底面にはステレオスピーカーを搭載しています。側面はエッジ部分をカットした加工がされており、最薄部分は2.65ミリです。

Huawei Mate S
↑最大の特徴である画面の感圧機能。

 さて、Mate Sの最大の特徴であるForce Touch、画面の感圧機能。できる操作は“ホームボタンなどソフトキーの呼び出し”、“画像の拡大縮小”、“特定アプリの呼び出し”など。今後もできることは増やしていくとのことです。圧力の強さも調整可能で、自分の指先に最適な強さで画面を押すように設定することもできます。

Huawei Mate S
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 Mate Sの画面下部にはソフトキーとして“戻る”、“ホーム、“マルチタスク”の3つのボタンを表示可能。ですが、普段利用している時は邪魔なのでこの3つのボタンを隠しておくことができます。それを急に使いたくなった時、たとえばホームボタンのあたりを強めに指先で押します。すると、画面上にホームボタンが現れるのです。

Huawei Mate S
↑ナックルセンスも搭載、スクリーンキャプチャーも簡単。

 こちらの機能は『Huawei P8』でも採用されている指の関節で画面をダブルタップする“ナックルセンス”。簡単にスクリーンショットを保存できます。Mate Sではナックルセンスが“Ver2”となり、丸やハートなど、自分の好きな形で画面を切り抜いてキャプチャーすることも可能になりました。

Huawei Mate S
↑あらゆる画面からイニシャルでアプリ起動も。

 特定のアルファベットを書くとアプリを起動できます。これは他社のスマホでも類似の機能が搭載されていますが、ロック画面でのみアルファベットによるアプリ起動が可能なものが多いです。これに対してMate Sはあらゆる画面上でアルファベットを書いてアプリを起動できるのです。たとえば、ブラウジング中に急にカメラを起動したくなったら、その場で関節を曲げて“C”の文字を書けば即座にカメラが起動します。

Huawei Mate S
↑写真の拡大も指先の圧力に応じて自由自在。

 感圧機能のハイライトともいえるのが画像の拡大操作。写真を表示し、拡大したいところに指先を持っていき画面を押すと、押した強さに応じて指先周辺部の画像が拡大されます。写真の細かいディテールを見たい時や、大人数の集合写真で顔が小さく写っている時など、指先で画面を押すだけで拡大表示ができるわけです。

Huawei Mate S
↑スマホ初の“秤”機能。

 そして、これぞ感圧機能を最大限に応用したアプリと言えるのがデジタルスケール、つまり、“はかり”のアプリです。画面の上に物を置くと、その重量を計測できるのです。

Huawei Mate S
↑100グラムから400グラムを計測可能。

 ためしにコインを乗せてみましたが軽すぎたようです。計測可能な範囲は100グラムから400グラムまで。そこで指さきで画面を押してみたところ、力加減に応じて計測値が変わりました。この機能は普段あまり使わないようで、意外と“あったら便利”な機能かもしれません。いずれにせよ、指先のタッチの強弱を操作として組み込むだけでなく、こんな面白いアプリを実用化してしまうとは脱帽です。

Huawei Mate S
↑指紋センサーはタッチパネルにもなる。

 背面の指紋センサーも細かくバージョンアップされています。センサー表面がタッチパッドとなり、マウスのような操作が可能になりました。たとえば、指紋センサー上で上から下にスワイプすると、画面の一番上からのスワイプ同様、通知画面を表示することができます。同様に指紋センサーで下から上にスワイプすれば通知画面を消すことができます。また、カメラのシャッターにもなるのでセルフィーも簡単に撮影可能。ギャラリーで次の写真を見るときはセンサー上で指先を左右にスワイプすればよいなど、片手での操作性が高まっています。

Huawei Mate S
↑大人の女性向けなピンク。

 4色のカラバリのうち、コーラル・ピンクは薄めのピンク色。シルバーやゴールドとは違うさりげないアピールが出来るオシャレな色合い、といった雰囲気。女性に受けそうです。

 プレステージ・ゴールドという定番3色に加え、ほのかなピンク色が上品なコーラル・ピンクが加わっています。

Huawei Mate S
↑スタンダードバージョンは2色。

 そして、ミスティック・シャンペン、チタニウム・グレーの2色はスタンダードバージョンに用意されています。

Huawei Mate S
↑Force Touch版の日本発売を熱烈希望!

 Mate Sの発売国は約30ヵ国。発表会では32ヵ国での発売がアナウンスされたのですが、日本は入っていませんでした。ところがプレスリリースでは発売国に日本の名前が入っています。日本のファーウェイからのアナウンスは記事執筆時はまだ何もありませんが、指先の強弱という新しい操作が使え、しかもはかりのアプリで身の回りのものの重さをいつでも計測できてしまう、Force Touch搭載バージョンの日本発売を期待したいですね。

●関連サイト
Huawei Mate S特設サイト(英文)

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