Windows 10はより軽量なOSに仕上がり、意外と古いPCでもそれなりにサクサクと動作する。でも普段使用しているアプリケーションの対応状況も不明だし、はやくWindows 10の挙動や仕様を確認しておきたい。だが、メインPCしかないという人も多いだろう。そこでお安くサブPCを手に入れようというのがこの記事の主旨だ。
そこでまず、Windows 10のシステム要件を見てみると、CPUは1GHz以上、メモリー1GB以上(64bit版では2GB)、ストレージは16GB以上(64bit版は20GB以上)、グラフィックス性能はDirectX 9以上、ディスプレー解像度は800×600ドット以上とあり、予想以上に低スペックで動作することがわかる。もちろん、システム要件ギリギリのスペックの場合は、かなりもっさり動作になってしまうのだが、システム要件にあるスペックからすると、物置に眠っているPCでも動きそうなレベルだ。つまり、店頭やオンラインショップに並ぶ激安PCでも、そこそこ動いてくれるということ。
というわけで、3万円スタートでWindows 10にアップグレードできそうなノートPCをチェックしていこう。まずロープライスのノートPCの傾向としては、Atom搭載機が多い。現行のAtomはWindowsタブレットに多く採用され、イメージより快適に動く部分がポイントだ。そのため、低価格帯のPCはほぼAtom搭載機であると思っていいほど。しかし、少し価格帯のレンジを広げてみると、Celeronが増えてくるため、もう少しパワーがほしいのであれば、予算をちょっと増やすというのが正解だろう。
ASUS T90CHI-32G
実売価格3万5000円前後
8.9型でタッチ対応。タブレット本体とキーボードドックでタブレットとしてもノートPCとしてもOK。スペックは、CPU Atom Z3775、メモリー2GB、ストレージ32GB。
ASUS X205TA
実売価格3万8000円前後
かつての”ネットブック”のような小型ノート。11.6方で重量約980gのノートPCだ。タッチ仕様ではないが、Windows 10のUIであれば操作性に問題はない。スペックはCPU Atom Z3735F、メモリー2GB、ストレージ64GB。
レノボ YOGA Tablet 2 59428422
実売価格4万円前後
タブレット中心の運用になるが、キーボード付属でノートPC的にも使える。また10.1インチとエンタメ向きのディスプレーサイズなので、リビングやベッドサイド用にもいい。スペックは、CPU Atom Z3745、メモリー2GB、ストレージ32GB。
レノボ IdeaPad Flex 59440893
実売価格4万8000円前後
オーソドックスな10.1型ノートPCだが、ヒンジ部の可動域が広く、キーボード面を土台にしてディスプレーだけをこちらに向けた状態にもできる。CPUはCeleron N2840を搭載し、Atom機よりもパワフル。OSはWindows 8.1 with Bing 64bitで、メモリ2GBであることから、Windows 10 64bitのシステム要件ギリギリ。スペックは、CPU Celeron N2840、メモリー2GB、ストレージ320GB。
日本エイサー Aspire E E5-532-N14D
実売価格5万円前後
15.6型のスタンダードなノートPC。メモリーは4GBと多めで、DVDスーパーマルチドライブも備えるほか、IEEE802.11a/b/g/n/acにも対応するため、おうちでどっしり構えるPCとして十分だ。スペックは、CPU Celeron N3050、メモリー4GB、ストレージ500GB。
NEC LaVie Direct NS(e) NSL601NE4Z1W
実勢価格5万3000円前後
2015年春モデルながら、お買い得な15.6インチモデル。スタンダードなノートPCになるが、スーパーシャインビューLED液晶でパネルの発色は良好。Windows 10の検証用としてはもったいないほど、NECノートPCのキーボードは打鍵のしやすさもあるので狙い目だ。スペックは、CPU Celeron 3205U、メモリー4GB、ストレージ1GB。
日本ヒューレット・パッカード HP 15-af012AU M9V78PA#ABJ
実売価格6万5000円前後
俺たちのAMDが放つAPU A6-6310を搭載する数少ないロープライスPC。15.6型のスタンダートノートPCになるが、GPU性能は高めなのでGPU支援を必要とするシーンにもいいし、古めのゲームならけっこう動く。スペックは、CPU A6-6310、メモリー4GB、ストレージ500GB。
NEC LaVie Direct DA(S)NSL701DS4Z1W
実売価格7万円前後
21.5型のオールインワンPC。ディスプレーの傾斜が可能ながら、奥行きは190mm~270mmと省スペースで済むため、設置の自由度は高い。また価格帯からすると、解像度1920×1080ドットであるのもポイントだといえるだろう。スペックは、CPU Celeron 3205U、メモリー4GB、ストレージ500GB。
といった感じにタブレットやオールインワンPCの狙い目をチェックしてきた。3~4万円台ではAtom機でシステム要件ギリギリである製品ばかりだが、5万円台以降になると、Celeron機ばかりでかつメモリーやストレージにも余裕のある傾向といったところだ。
では、PC本体のみの場合はどうかというと、事情は似ている。ディスプレーとキーボードがあるのであれば、PC本体のみを狙うのもいい。残る2製品はそんな視点で選んでみた。なおスティックPCもシステム要件を際どく満たしているが、本体のみを考える場合、軽い検証なども行なうと思われるため、スペックはやや高めを狙っている。
ASUS Vivo PC VM42-S127R
実売価格5万円前後
見た目のかっこいいコンパクトPC。メモリーは4GBスタートだが、2スロットあり、最大16GBまで対応。また2.5インチベイ×2でもあるので、のちのちの拡張にも耐える。スペックは、CPU Celeron 2957U、メモリー4GB、ストレージ500GB。
マウスコンピューター LM-mini71X-BK2
実売価格5万円前後
小型PCでその辺に置いておけるのが魅力と思いきや、価格帯からするとスペックは充実している。LM-mini71X-BK2は、Western Digital製WD Black2を搭載しており、SSD+HDDの環境を実現している。またもう少し予算を増やすと、Core i3-5010U搭載機も選択可能だ。スペックは、CPU Celeron 3205U、メモリー4GB、ストレージSSD 120GB+HDD 1TB。
以上、やはり5万円前後を予算に考えたほうが選択肢は多い。型落ちだけど新品のWindows 10搭載PCを狙うときの参考にして欲しい。
(8月10日訂正:初出時、ASUS X205TAのスペックが間違っておりました。お詫びして訂正いたします。)
■関連サイト
Windows Insider Program
NEC
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