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モバイルバッテリー選びの極意 スマホを満充電しないのが効率的!

2015年07月17日 20時00分更新

 スマホを外出先ですばやく充電するには、最大2.1A対応など出力電流の大きいモバイルバッテリーがオススメだと前回記事で解説しました。今回は、出力電流が大きいモバイルバッテリーでは実際にどのぐらいの速度で充電できるのかと、効率的なモバイルバッテリーでの充電方法についてご紹介します。

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AndroidやiPhoneの急速充電とは

 そもそも“急速充電”とはなんでしょうか。スマホの充電に使われているUSB 2.0規格は、標準仕様だと0.5A(500mA)しか出力できません。これではスマホを充電に時間がかかりすぎるので、初期のスマホやiPhoneは独自に1A出力のUSB充電器に対応させてきました。

 2012年後半からは、スマホを1.8AのUSB充電器を使ってより高速に充電できる、クアルコムの“Quick Charge 1.0”規格に対応したスマホが登場しました。ドコモは同じものを“急速充電”と呼んでスマホや充電器を製品化しています。これ以降、1Aを超える1.5Aや2.1A出力での充電に対応したスマホや充電器を、急速充電対応と呼ぶことが増えています。

 iPhoneの場合iPhone 5sまでは最大1Aの充電にしか対応していませんでしたが、iPhone 6およびiPhone 6 Plusでは1A以上の出力が可能な急速充電対応のUSB充電器やモバイルバッテリーを使うと、より多くの電流で充電できるようになっています。

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実際の充電電流を測定してみた結果

 では、急速充電対応のスマホやタブレットはいったいどのぐらいの電流で充電されているのでしょうか。実際に、2.4A出力対応のモバイルバッテリーを使って、いくつかの機器の充電電流を計測してみました。いずれもバッテリー残量が約30%、スマホを操作中の状態で計測しています。

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 結果、多くのスマホやタブレットは1.5A以上の電流での充電に対応していることがわかりました。スマホを高速に充電できるモバイルバッテリーを手に入れたいなら、1.5A出力のものを選ぶのがオススメです。実際の出力やタブレットの充電も考えるなら、余裕をもって2.1A出力より上のモバイルバッテリーを選ぶといいでしょう。

急速充電なら充電速度が約1.4倍に!

 実際に急速充電に対応する2.4A出力のモバイルバッテリーと、1A出力のモバイルバッテリーで充電時間の差を計測してみました。テストに使用した端末はXperia Z3 Compactで、急速充電時に供給される電流は最大1.5Aです。

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 実際の充電時間ですが、急速充電に対応する2.4A出力のモバイルバッテリーでは2時間22分で充電できたのに対して、1A出力のモバイルバッテリーでは3時間20分と、約1時間もの差がつきました。グラフを見ると、急速充電では1%から90%までは約1.5倍も高速に充電できることがわかります。なお、90%以降の充電速度が両方とも遅くなっているのは、バッテリーの過充電による故障やバッテリーの劣化を避けるために充電速度を制御しているためです。

 iPad mini 2の充電時間についても、1時間で充電できる容量を比較してみました。こちらも2A出力と1A出力の充電では充電時間に2倍近い差が出ています。

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 ここ最近発売されたスマホやタブレットを充電する際は、1A出力を超える急速充電対応のモバイルバッテリーを用意したほうが、速く快適に充電できるといっていいでしょう。

スマホはバッテリー残量が少なくなってから充電しよう

 スマホのバッテリーは、充電回数が多くなったり、充電中の発熱や過充電状態が続くと寿命が短くなっていきます。そのため、スマホのバッテリーが減らないようにモバイルバッテリーに接続したままずっと操作していると、100~99%のあいだで細かい充電を繰り返したり、スマホとチップセットの両方が発熱したりとバッテリー劣化の原因になります。

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 モバイルバッテリーでスマホを効率よく充電したいなら、なるべくスマホのバッテリーが少なくなってから充電しましょう。先ほど充電速度をテストしたXperia Z3 Compactの場合、70%の状態から100%になるまでの充電を1日2回繰り返すと、充電時間は合計で140分もかかります。しかし、バッテリー残量が40%になってから充電すれば、充電時間が100分で済むうえに充電回数も1回です。

 最近のスマホはバッテリー残量が20%を切っても突然電源が切れることは少なくなっているので、バッテリーが20%に減ってから80%まで65分で充電するといった、時間がかかる90%以上までの充電を避けて素早く充電するのもテクニックのひとつ。

 次回はこれまでの内容をふまえて、店頭やネットショップで購入できるオススメのモバイルバッテリーをご紹介します。

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