日本テレビとバスキュールは、スマホとテレビの連動などで新たな付加価値を提供する『HAROiD』を設立しました。実際に稼働するのは8月中旬以降。テレビ番組と連動した視聴者参加型企画などをとおし、テレビの新体験を提供する事業を行なう予定とのこと。
HAROiD代表取締役社長の安藤聖泰氏は、テレビとSNSを組み合わせた“JoinTV”を手掛けている人物。JoinTVは、スポーツ中継を見ながら離れた場所にいる友人とネットワークを通じて一緒に応援したり、日本中の映画ファンと同時視聴体験をするといった、SNSとテレビの融合を率先して手掛けてきました。
HAROiD設立の目的とバスキュールについては、設立の挨拶で語られています。
「日本テレビというひとつのテレビ局の中だけで、この活動に取り組むことに限界も感じました。そして同時に、自身の取り組みが所詮テレビ業界の立場から次のコミュニケーションを考えているに過ぎないとも感じていました。次の段階に進むには、異なる視点をもった人々とのコラボレーションが不可欠だと考えました。
そこで、独自にテレビ×インタラクティブに取り組んできたバスキュールという、日本を代表するネットクリエイティブチームと互いのビジョンを共有し、未来のテレビサービスづくりに挑む新会社を設立することにしました。
それがHAROiDです。
私たちHAROiDは、テレビが生み出してきた価値や果たしてきた役割を改めて見つめ直すとともに、一方で今までのテレビにこだわりすぎることもなく、新しいコミュニケーションやコンテンツの可能性を打ち出します。そして生活者、制作者、広告主すべての人々に高い価値を提供することを目指します。」
週刊アスキー編集部では、日本テレビIT情報番組『iCon』でコラボさせていただいた経緯があるため、挨拶とは別に、安藤氏から特別にコメントをいただきました。
「以前iConという番組をやっていた時、週刊アスキーとコラボさせていただき、ACCNにもなんども出演してもらいました。パソコン雑誌だった週刊アスキーも、すっかりスマートデバイスがいっぱい載るように。テレビの世界も、テレビを見ながらスマートフォンを使うとか、テレビ自体がスマートになってしまうとか、という話を多く聞かれるようになりました。
ですが、特にこの直近1年のテレビを取り巻く環境はさらに大きく変化し、テレビ局自身もデバイスシフト、タイムシフト、プレイスシフトへ舵を切りつつあります。テレビというデバイスも世界的に”スマートテレビ”にシフトしつつあります。
テレビの立場からインターネットやソーシャルとの融合に取り組んできた私たちJoinTVと、ネットの立場からテレビ×インタラクティブに取り組んできたバスキュールのMIESチームが各々を飛び出し、株式会社HAROiDを設立いたしました。
当初は、テレビ番組と連動した視聴者参加型企画や、広告連動企画をこれまで以上に高いクリエイティブの新しい体験を提供する事業を行なうのですが、将来的にはテレビという文化・仕組み・デバイスの強みを極大化し、さまざまなサービスがテレビでも実現できるような“ 視聴者のためのテレビ”を越え、“生活者のためのテレビ”になることを目指したいと思っています。もっとも、その頃には”テレビ”という言葉が指しているものは変わっているかもしれません。その再定義にも取り組みます。」
まだ具体的な内容は決まっていないとのことですが、今後どのようにテレビと視聴者の関係が変わっていくのか楽しみです!
●関連サイト
HAROiD
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります