週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

VRに新世代 視線で操作するヘッドマウントディスプレーFOVEが先行予約を開始

2015年05月19日 22時00分更新

 世界初の視線追跡型ヘッドマウントディスプレー『FOVE』(フォーブ)が、米国のクラウドファンディングサイト“Kickstarter(キックスターター)”に登場した。視線を入力に使うという、目の動きだけで操作が可能になる機能が最大の特徴。かぶったときの操作という点では『Oculus Rift』が抱えている最大の課題を克服している注目のプロダクトだ。349ドル以上の支援プランを対象に、本体の特別先行割引予約を受け付けている。量産化に向けて、25万ドルの支援を目指している。

FOVE

 解像度2560×1440ドットのディスプレーを備え、視線追跡技術(アイトラッキング)と動作追跡技術(モーショントラッキング)を組み合わせた構成になっている。上下左右360度の仮想現実世界の中で、“眼”を利用した、まったく新しい入力体験を実現。たとえばFPSのような一人称型のゲームの 場合、敵に目線を合わせて瞬きをすると、引き金を引くといった操作が可能となる。操作だけでなく、キャラクターと目線を合わせるといったコミュニケーションも可能となる。

FOVE
FOVE

 ゲーム以外にも両手が不自由な人がキーボードのタイピングをしたり、“Eye Play the Piano”というプロジェクトでは肢体不自由児の少年が目線でピアノを演奏するといったことも行なっており、医療や福祉など幅広い分野での活用が期待されている。

FOVE

 視線追跡機能のメリットは操作だけでない。見ている部分を判定できるため、視野の部分のみ高精細なVR映像にレンダリングすることで、マシンパワーを集中させ、低スペックな環境でも高精細なVR映像を楽しむことができるといった利点もある。将来的には高性能なグラフィック環境が不要でスマホでもVRが楽しめるようになるという。現在は第1陣の開発パートナーを対象に、2015年第3四半期に開発者キットを提供する予定。Unityやアンリアルエンジン、Cyengineを使って開発されたコンテンツと互換性があり、既存のVRコンテンツをFOVE向けに移植しやすい開発環境になっている。

FOVE

●SPEC
ディスプレー解像度 2560×1440ドット
視野角 100度以上
フレームレート 90fps(予定)
インターフェース USB3.0、ディスプレーポート、ヘッドホン端子
重量 400g(予定)

FOVE
FOVE
FOVE

■関連サイト
FOVE(Kickstarter)

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります