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Windows10最大の課題である7ユーザーの移行なるか by山口健太

2015年04月06日 21時00分更新

スマホでアップルに負けてるマイクロソフトの業績が絶好調な件』(大好評発売中)
 スマートフォンでアップル、Googleに後れを取り、Windows8も不評のマイクロソフト。新CEOのサティア・ナデラが描く、Surface、Windows10、クラウドでの戦略シナリオとは。週刊アスキーのウェブサイト週アスPLUSでも、屈指の人気をほこる連載“Windows情報局ななふぉ出張所”の著者・山口健太氏が書いた初めての著作が発売中です。

 日本で唯一のWindows Phoneジャーナリストとして活躍し、マイクロソフトとスマートデバイスの話題を追いかけて、現在は若手のITジャーナリストとして活動の幅を広げている。本著は世界中のマイクロソフトのイベント、IT系展示会を取材してきた著者だからこそ書けた、ここ数年のマイクロソフトの動きからIT業界のトレンド、さらに2015年に発売が想定されているWindows10までも解説している1冊です。ぜひ店頭、ウェブでお買い上げください。

 著者の書きおろしコラムを提供してもらいました。本著にもリンクする内容ですので、ぜひご覧いただきたく思います。

スマホでアップルに負けてるマイクロソフトの業績が絶好調な件

■Windows10最大の課題は、7ユーザーの移行なるか
 2015年夏の発売が予定されるWindows10では、スタートメニューの復活やストアアプリのウインドー実行など、デスクトップ機能の強化が注目を集めている。8やそれに続く8.1では、スタート画面や画面分割など機能改善を繰り返してきたものの、大きな方向転換に踏み切った。

 その背景には、いまなおWindows全体のシェアを占める7ユーザーの存在がある。8では全画面のモダンUIを押したが、OSをアップグレードしても、PSのディスプレーがタッチ対応になるわけではない。性急すぎた8の方向性を10で修正し、7ユーザーが安心して移行できるようなメッセージを打ち出すことが、重要となるだろう。

 また、PC市場において今後も確実な買い替え需要が見込めるのが、企業ユーザーだ。スピードやセキュリティーなどの点では8の評価も高いものの、基本的な操作感が変わってしまい扱いづらいとの声が多い。新たなUIへの習熟はもちろん、操作マニュアルの改訂などのコストも馬鹿にならない。さらに業務システムはウェブアプリとして構築するのが主流であり、8が導入したストアアプリへの関心も低かった。2014年4月にサポートが終了したXPからの移行先として、7が主流となったことは記憶に新しい。これら現場の声を実直に拾い上げていったのが、10といえる。

Windows10最大の課題は、7ユーザーの移行なるか

↑Windows10ではデスクトップ利用が改善し、スタートメニューも復活。現在、半数を占める7ユーザーの移行を狙う。

 ただし、タッチで使いやすいモダンUIを廃止するわけではない。むしろ10では2in1型のPCを、積極的にサポートする意思表示をしている。もちろん大部分を占めるタッチ非対応PCでは、デスクトップ利用が中心となるだろう。しかし2in1を手にした先進的なユーザーの“おもてなし”も忘れない、巧みな戦略が見え隠れする。

 とはいえ、個人向けコンピューティングはスマホやタブレットへのダウンサイジングが進み、PC離れは加速しているのが現実だ。果たしてWindows10は、この大きなトレンドを覆すことができるのか。その答えをいち早く知りたい人にこそ、本書を手にとってもらいたい。

 週アスPLUSでも屈指の人気連載“Windows情報局ななふぉ出張所”を執筆中、マイクロソフトとスマートデバイスの話題を追いかけて、1年の4分の1は海外と、世界を股にかける若手ITジャーナリスト山口健太氏が手掛けた初の書籍が2015年3月13日に発売。

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