新年あけましておめでとうございます。さて年もあけたことですしさっそく新しいスマートフォンを買おうと思っている人も多いでしょう。最近の新機種は画面サイズが大きくなって表示も見やすくなっていますよね。
↑既存のスマホ画面を大きく表示できる鏡が登場。 |
例えば昨年発売されたiPhone6と6 Plusはこれまよりも画面サイズが大型化。iPhone5やiPhone4を使っていた人にとって乗り換える価値のある製品となりました。1世代前のiPhone5sもまだまだ十分使える製品です。とはいえ大きい画面は魅力的。ならば手軽に画面表示を大型化しちゃおうという、謎の拡大投影マシンが登場しました。もちろんこんなものを作っちゃうのは中国。2015年も中国製のスマートフォンアクセサリが熱くなりそうだぞ!
↑複雑な鏡の組み合わせによる複雑な機構? |
商品名は『スマホ画面拡大投影機』。その名前のとおり外見はなんだか複雑な形状をしています。お値段はこれで1500円くらい。わずかな投資で大画面が得られるとしたらこれは世界的に大流行するかもしれません。
↑持ち運びもできる軽量構造。 |
全体の大きさは15インチのノートPCくらい。でも折り畳み構造なので厚みはあるものの軽量で、カバンに入れて持ち運ぶのも苦にはなりません。これを持ち運んでカフェで使ったらいろいろな意味で目立つこと間違いないでしょう。
↑スマートな外観に期待が持てる。 |
折りたたまれた鏡の部分を開いてみると、なかなかスマートなスタイルとなります。まさしく『拡大投影機』と呼ぶにふさわしいフォルムですね。これなら本当にスマートフォンの画面を大きく表示してくれそうです。
↑2.5から5.7インチのスマホを拡大できる。 |
背面の説明を読むと、2.5インチクラスの小型スマートフォンから5.7インチのファブレットまで対応するとのこと。そして画面サイズに応じてスマートフォンを置く位置を調整する必要があるようです。
↑中国の鏡メーカーの研究の成果がこれだ。 |
実際にはこのようにして使います。真ん中のスタンドにスマートフォンを乗せると、まずは7インチの鏡に画面が投影されます。鏡は湾曲しているのでこの段階でスマートフォンの画面表示が少し拡大されるわけです。そして今度は10インチの鏡へと再投影、これによりスマートフォンの画面表示が10インチになるという仕組み。どうして今まで出てこなかったんだろうと思うくらい単純明快な装置なのです。
↑4インチのiPhone5が10インチになるのか!? |
それでは期待を胸にスタンド部分にiPhone5を置いてみましょう。4インチのiPhone5がこれにより10インチへと、2.5倍のサイズに大型化されるはずです!これでiPhone6や6 Plusどころか、iPad Airすら不要になるかもしれません。
↑あれ?なんだか予想とだいぶ違う……。 |
ドキドキしながら10インチの鏡の表示を見てみましょう。そこには拡大されたiPhone5の表示がどーん!とはなりませんでした。映っているのは7インチの鏡と、そしてその中に移ったiPhone5の画面表示そのもの。拡大どころかそのまんまじゃありませんか。うーんやぱり騙された?
↑iPhoneの位置を調整しても変わらず。 |
もしかして真ん中のスタンドに置いたiPhoneの位置が悪いかもしれませんね。そこで10センチほどですが前後にスライドさせてみることにしました。でもどの位置にしても10インチの鏡に映るiPhoneの画面のサイズは変わりません。
↑拡大する方法がわかった!これで仕事もできそうだ。 |
実はこの鏡を使ってやりたかったのは、Bluetoothキーボードを使ってのお仕事でした。画面表示が10インチ化されればタブレット代わりにも利用できるわけです。ということでいろいろ鏡を操作してみたところ、ご覧のようにiPhoneの画面が大きく表示されることがわかりました。
↑鏡の位置を遠ざければ10インチ化が実現。 |
それはこのようにするのです。スマホ画面拡大投影機の本体そのものを自分から遠ざけるのです。これによりiPhone5の画面表示が10インチの鏡全体に表示されるようになりました!
↑本当に10インチになったと言えるのだろうか? |
でも離れた位置から見たら10インチの鏡も4インチくらいの大きさに見えますよね。なので拡大された表示を見ようにも遠くて見にくく、キーボードを使った文字入力どころかブラウザの利用も困難。となると双眼鏡を使ってみれば解決しそうです。でもそこまでやったらいったい何がしたかったのか、本来の目的がわからなくなってしまいます。だってこの投影機は手軽にスマートフォンの画面を拡大する装置だったはずですから。
↑大画面が欲しかったらスマホを買い替えよう。 |
使いにくいので投影機を手前に持ってくると、iPhoneの画面表示がほぼ同じサイズで上の鏡にも表示されます。2画面表示されても何のメリットもなく、結局このスマホ画面拡大投影機は真ん中のスタンドにスマートフォンを置くだけの台としてしか使い道がなさそう。まあ物理の理論を考えたらこの程度の装置でスマートフォンの画面が大きくはならないわけですね。ちなみに筆者は化学畑の出身なのでこっち方面は弱いのでした。
↑大画面という“夢”を買う装置だった。 |
新年一発目から無駄な買い物をしてしまいましたが、鏡業界という異業種の人が「これ、スマホに応用できるんじゃないか?」と知恵を絞ってアイデアをかたちにした、その姿勢は評価したいと思います。もしかしたら次に出てくる製品はレンズを組み合わせてまともに使えるようになっているかもしれません。2015年も本コーナーでは引き続き、海外の面白いスマートフォンやアクセサリ、そして現地情報をお伝えしていきますよ。
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