日本でもSIMフリースマートフォンが続々と発売されています。中でもファーウェイは普及モデルからハイエンドまでとバリエーションに富んだ製品展開が魅力。上品なデザインの5インチモデルの『Ascend P7』、6インチファブレットの『Ascend Mate7』はどちらも大手メーカーの上位モデルにも負けないスペックの高い製品です。でも利用するSIMカードはマイクロSIMなんですね。ナノSIMを使いたい場合はちょっと困ってしまいます。
↑SIMフリーで売られているAscend P7とAscend Mate7。 |
そもそもSIMフリースマートフォンを買う人はキャリア品と合わせて複数の端末で運用している人も多いのではないでしょうか。最近ではMVNOキャリアも安いので「予備用に1枚契約しておこう」なんてことも気軽にできます。でも手持ちのSIMがナノSIMだとAscend 2機種と共用して使うのがちょっと面倒ですね。
↑問題はナノSIMだ。アダプターはあるけれど……。 |
もちろん世の中にはSIMアダプターというものがあってナノSIMを手軽にマイクロSIMサイズに変換できます。でもこのアダプターって質が悪いものだとナノSIMがうまく入らないことがありますし、無理に入ったと思ったらた引き出すときにナノSIMが浮いちゃって引っかって抜けなくなっちゃうなんてことも。SIMアダプターも使うときはくれぐれも注意する必要があるのです。
↑これがあれば安心!純正ナノSIMトレイが出ている。 |
世の中はナノSIMも増えていることはファーウェイも認識しているようで、海外では純正品の純正のナノSIMトレイが発売されています。Ascend P7用、Ascend Mate7用がそれぞれ本体の色に合わせて各色販売されていて、これを使えばSIMアダプターを使うことなくナノSIMを使うことができちゃうのです。
↑トレイの外の形状は両者同一。 |
それぞれのトレイを比べると本体に入る外周の部分は形状が同じになっていますね。ナノSIMトレイはもちろんSIMを入れる部分の形状がナノSIMの形になっています。
↑それじゃナノSIMをAscend Mate7に入れてみよう。 |
トレイをAscend Mate7に入れてみました。純正だけにすんなりと入ってくれます。またアダプターを使っていないのでSIMが浮いちゃたりしないかな、なんて心配も不要。
↑さすが純正!ぴたりとはまる。 |
トレイは本体の色に合わせて3色出ていますが、たまたまシルバーが品切れだったので黒を入手。側面からでっぱりもなく純正だけにきれいに収まります。こうしてみると、あえて色を変えることで「ナノSIMが入っている」とわかるのでいいかもしれませんね。
↑Ascend P7のナノSIMトレイも使ってみた。 |
一方こちらはAscend P7用のナノSIMトレイ。こちらも同様にトレイの外側の形は同じで、SIMをはめる部分がナノSIMの形状になっています。
↑こちらも見た目は変わらずすっきりと装着可能。 |
トレイを最後まで押し込むとこちらも違和感はまったくありません。先ほどのAscend Mate7のようにトレイの色を変えるもよし、こちらのように本体と同じ色にするのもよし。こうしてトレイが別売されていると、どのトレイを使うかを考える楽しみもありますね。
↑見た目はわからないけどきちんと認識してる。 |
外から見ると中に入っているSIMのサイズはわかりませんが、ナノSIMトレイに入れたナノSIMはこのようにきちんと認識されてキャリア名(香港のThree=“3”の表記)が出ています。Ascend P7、Ascend Mate7を買った人はこのトレイは持っているとかなり便利でしょう。
↑トレイは実はあのシャオミが最初だった。 |
便利な純正オプション品であるナノSIMトレイ、実はもっと先に出しているメーカーがあったのです。それが最近日本でもよく名前を聞くようになった、中国の新興メーカーのシャオミ。2013年発売のフラッグシップモデル『Mi3』は、標準サイズ(ミニ)SIMを使います。ところが中国でもマイクロSIMやナノSIMのスマートフォンが増えており、それらを直接使いたいという声も多かったんですね。そこでマイクロSIMトレイ、ナノSIMトレイをあとから別売しています。
↑やはり見た目は違和感なし。 |
この2つのトレイを買っておけば、アダプターを用意しなくてもあらゆるサイズのSIMを使うことができるんですね。こんな細かいところに手が届くアクセサリを出しちゃうあたりがシャオミ人気の理由の一つでもあるかもしれません。トレイ方式でSIMを入れ替える端末を出しているメーカーにはぜひともナノSIMトレイを出してほしいものです。
↑スライド式SIMスロットならナノSIMはアダプタはいらない。 |
今回紹介した3つのスマートフォンはいずれもSIMトレイ方式を採用していました。一方SIMをスライドさせて入れるスマートフォンもありますよね。この手の製品もSIMアダプターを使えばナノSIMが使えますが、実はそんなことをしなくてもナノSIMが使えるんです。ただしこのやりかたは自己責任で。SIMやSIMトレイが破損したり故障しても筆者は一切責任は取れません。
↑メンディングテープを用意、細長く切る。 |
方法は簡単。メンディングテープをまずは細長く切ります。写真は急ぎでセロテープにしましたが粘着力を考えるとメンディングテープのほうがいいでしょう。
↑SIMにちょっと巻くようにはり付け。 |
テープは一端をナノSIMより少しだけはみ出させてはり付け、そのはみ出た一端をナノSIMに巻き込むようにしてはり付けます。その際、ナノSIMの金属の接点をテープが覆わないようにします。そしてもう片方はあちこちに張り付いてしまわないよう、少し折り曲げておきます。
↑0.5ミリくらいずらしていれる。 |
マイクロSIMスロットの片側から0.5ミリくらいずらしてこのナノSIMを入れます。奥まではいれず、手前側にナノSIMの端がくるようにします。テープを長めにはってあるのでこの状態でナノSIMを抜くことができますね。
↑うまく認識しない場合はやり直し。 |
あとは電池を取り付けてスマートフォンの電源を入れるだけ。通知バーにSIMが入っていない表示が出てしまったら、それはナノSIMの接点がずれていて認識していないということ。その場合は電池を抜いてナノSIMの位置を若干ずらしてみてください。
↑慣れれば結構楽にナノSIMが使える。 |
慣れてくるとどのあたりにナノSIMを入れればいいのか身体が覚えてくれるでしょう。繰り返しますがこの方法はテープが中にひっかかる恐れがあるので自己責任で。筆者はこの方法を覚えてから、海外へはメンディングテープを必ず持っていくようになりました。スライド式スロットでアダプタを使ってスロット内のピンを破損させてしまった経験のある方は(筆者もその一人)、この方法も試してみるといいかもしれません。
山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局
電脳中心買物隊
Huawei純正 Ascend Mate 7 専用・Nano SIMトレイ(全3色)[輸入]
Huawei純正 Ascend Mate 7 専用・Nano SIMトレイ(全3色)[輸入]
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります