超高画質なカメラとスマートフォンが合体したパナソニックの『LUMIX CM1』。フィルター部分にレンズを付けるとマクロや望遠撮影も楽しめるんです。今回はレンズを付けるためのアダプターを作ってもらい、いろいろなレンズをつけて遊んでみました。
↑レンズは交換できないLUMIX CM1。 |
↑実は37ミリ径のフィルターが装着可能。 |
スマートフォンとしても薄型でスリムなLUMIX CM1。厚みを最小限に抑えることもあり、さすがにレンズ交換式とはなっていません。ところがレンズ周りのベゼルを回転させてはずすと、そこには37ミリのネジが切ってありフィルターなどを装着できるんです。LUMIX CM1がカメラとして設計されているからこそ、こんな機能が隠されているんですね。
↑でもカメラ起動時はレンズが出てきちゃう。 |
↑ステップアップリングでも高さは足りない。 |
ところがそのままフィルターを付けようとしても、カメラを起動するとレンズ部分が前にせり出してきてしまいます。そのため、フィルターなどを直接装着できないんです。また市販のステップアップリングなどを使っても、1つや2つでは高さが足りず、複数を重ねなくてはなりません。ステップアップリングの入手も含め、ちょっと面倒ですね。
↑伝説のあのiPhoneジャケットが37ミリだった! |
↑ということで作ってもらっちゃいました。 |
ところで皆さんはiPhoneに交換レンズを取り付けられるTurtleBack社のジャケット『TurtleJacket』をご存知でしょうか。過去に紹介したことがありますが、そのTurtleJacketが取り付けられるレンズ径が37ミリなんですよ。ということでこのあたりの加工が得意な同社に、37ミリ径で深さのあるアダプターリングを作ってもらいました。なおTurtleJacketについては過去の記事を参照してください。
↑LUMIX CM1に装着、レンズが干渉しない。 |
↑フィルターを常時付けておくことも可能に。 |
このアダプターリングを付けてからフィルターをはめてみましょう。するとLUMIX CM1のカメラを起動してもレンズがフィルターに当たりません。このまま使うとせっかくのスリムなCM1のレンズ周りが厚みを増してしまいますが、デジカメっぽい外見だけにそれほどの違和感は無いようです。
↑37ミリのコンバージョンレンズで楽しもう。 |
↑テレレンズを付けて望遠も楽しめる。 |
でもフィルターを付けるだけでは面白くありませんよね。37ミリ径のコンバージョンレンズがいくつか出ているのでそれらを付けて楽しむことができます。とはいえこれらのレンズは、もともとハンディカムなど用の簡易レンズなので画質はまあそれなり。お手軽に望遠やワイドを楽しむ、という用途で使うべきでしょう。
↑意外と使えるマクロレンズ。 |
これらのレンズはTurtleBackでも扱っています。その中でも見た目がちょっと地味ながら意外と使えたのがマクロレンズ。CM1もある程度のマクロ撮影が可能ですが、このマクロレンズを付けるとさらに近寄ることが可能になります。
↑LUMIX CM1のマクロ撮影はこれくらい。 |
↑マクロレンズを付けると思いっきり寄れる。 |
作例を見るとかなり寄れていますね。ブツ撮りや花などの植物撮影など、LUMIX CM1の活用の幅も大きく広がりそうです。
↑モノキュラーを使って超望遠撮影も。 |
↑封筒(左)が10倍に拡大できちゃう(右)。 |
径の異なるレンズを変換するアダプターを使えばば単眼鏡(モノキュラー)なども取り付けられます。高倍率なものがいろいろと売られていますが、例えば10倍のものをつければこのような超望遠撮影も可能。画質は落ちますが用途によっては使い道ありそうです。
↑本格的な望遠はDOFアダプターにまかせろ。 |
↑一眼レフのレンズをセットしてCM1に装着。 |
でも望遠ももっときれいに写したいもの。そうであればTurtleBackが出しているDOFアダプターを使ってみましょう。これは片側が37ミリ、もう片側にはキャノンのEFマウントアダプターがついていて、TurtleJacketに取り付ければiPhoneで一眼レフのレンズが使えるというブツ。もちろんLUMIX CM1にも装着できちゃうわけです。
↑まるでレンズ交換カメラのような一体感。 |
こうして一眼レフのレンズをDOFアダプター経由でLUMIX CM1につけてみると違和感なくなじみます。LUMIX CM1は元々高級コンデジを意識した仕上がりになっているので、一眼レフのレンズも似合うわけです。しかもこの圧倒感もなかなかすごいものです。
↑接合部分はこんな感じ。 |
↑レンズを持てば一眼レフのよう。 |
さすがにこれだけのレンズを付けるとレンズ部分が重くなりますから、レンズを持ってCM1には手を添える、という持ち方になります。より長い望遠レンズならレンズ側に三脚穴があるので保持も楽でしょう。
↑画像は反転、ひとまず使える。 |
実はこのDOFアダプターを使うと、そのままでは画像が上下反転して表示されてしまいます。iPhoneやAndroid用にそれを補正するアプリも出ているのですが、DOFアダプターを装着した場合はLUMIX CM1側でまずピントを手動で合わせる必要があります。そのためそれらのアプリは使えません。ま、ちょっと面倒ですが高画質な望遠が使えるってことでこのまま使ってみましょう。
↑LUMIX CM1で撮影。 |
↑200ミリレンズで撮影。 |
28~200ミリのズームレンズを使い、200ミリ側で望遠撮影してみました。周辺は歪みが出るものの中心側はかなりしっかりと写っています。DOFアダプターを使うとこんな写真も撮れてしまうわけです。
↑いろいろなレンズ交換が楽しめる。 |
このほかにも、アダプターを使って違うサイズの径のレンズやフィルターを付けて遊ぶこともできます。今回作ってもらったこの37ミリのアダプターリング、現在生産中で近いうちに販売もされる予定とのこと。LUMIX CM1の日本での発売はまだ決まっていませんが、発売されたらこれはぜひとも買っておきたいアクセサリになりそうです。
●関連サイト
TurtleBack『37mm エクステンションチューブ Panasonic CM1用』
山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります