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dマガジンやTwEPUB.comがノミネート!電子出版アワード2014の投票開始

2014年11月26日 16時30分更新

 みなさん、こんにちは。いまは週刊アスキーの吉田でございます。さて突然ですが、『電子出版アワード2014』の投票が開始されましたよ。2007年からスタートしたアワードで、今年で8年目になります。

 今年のノミネート作品リストは以下のとおりとなっています。週刊アスキーも参加している『dマガジン』や読了時間が分単位でわかる隙間時間にサクっと読める『ミニッツブック』、Twitterのタイムラインで電子書籍が読める『TwEPUB.com』などのサービスがノミネートされています。

デジタル・インフラ賞
dマガジン NTTドコモ NTTドコモが開始した電子雑誌の定額読み放題サービス。スマホで読みやすいよう雑誌専用のビューワを開発し、ダブルタップで紙版の雑誌と同じ比率で表示される原寸ズームや、ランダムアクセス型のプログレッシブダウンロード機能など、技術的にも意欲的な面がみられる。会員数は3カ月で50万人を越えるなど、好調に推移している。
Source Han Sans Adobe+Google AdobeとGoogleが共同開発したオープンソース(無料)の画期的なUnicode CJKフォントセット。アドビが「Source Han Sans(ソースハンサンズ)」(和名は源ノ角ゴシック)として公開し、グーグルは「Noto Sans CJK(ノトサンズCJK)」として公開した。
秀英体 平成の大改刻 大日本印刷 多くの出版物で活用されている秀英体をデジタルに対応させるための改刻作業。2013年、報告書が出版された。
電子出版向け新書体「文久体」 凸版印刷 凸版印刷のオリジナル書体『凸版明朝体』『凸版ゴシック体』をベースとした電子出版向けの新書体。本文用明朝体からリリースし、5書体を用意する予定。
ロマンサー ボイジャー 自分が書いた原稿からEPUBを作成して、Webブラウザベースの閲覧システムで公開するWebサービス。公開作品の閲覧にボイジャーのBinBを利用。基本機能は無料で利用できる。
NextPublishing インプレスR&D 電子出版パワーを使い、従来の出版モデルでは経済的に困難になっている専門書(多品種、少部数)の出版を可能にした新しい出版ビジネスモデル。圧倒的な低コストと短期間で、電子書籍(EPUB)と印刷書籍が同時出版できるのが特徴。印刷書籍はプリント・オンデマンド(POD)を活用しており、品切れがなく、末永く販売。
BookLooper 京セラコミュニケーションシステム 電子書籍のDRMや決済機能を備えた大学・企業向け電子書籍配信サービス。学習者や教員が保有するコンテンツ(自分が書いたドキュメンツ、制作教材、スキャン・ドキュメント他)の掲載も可能。またメモ・マーカー・全文検索などの学習支援機能が充実。閲覧履歴データの分析もできる。
スーパー・コンテンツ賞
少年ジャンプ+ 集英社 「マンガを読むアプリ」として週刊少年ジャンプの電子配信と合わせて話題に。投稿型の「少年ジャンプルーキー」など新しい才能の発掘も。
プロのレシピ クックパッド クックパッドが提供開始した月額360円、人気の雑誌や料理研究家のレシピが見放題のサービス。一般の電子書店ではなかなか販売が難しいレシピ本を、日本最大の料理レシピサイトというプラットフォームで展開することにより、月間のべ4400万人を超える利用者にリーチする狙い。
NDL所蔵古書POD インプレスR&D 国立国会図書館(NDL)がインターネットで公開している「近代デジタルライブラリー」の古書をプリント・オンデマンド(POD)技術を使って印刷・製本する取り組み。紙→デジタル→紙(POD)という、ありそうでなかった出版形態が特徴。この成果をもとに、Kindleアーカイブなど多くの企業が参入している。
群書類従 電子化 八木書店 日本古典文化の集大成『群書類従』(正・続・続々、全133冊、3750書目)をデジタル化して、JKBooks ジャパンナレッジ電子書籍プラットフォームで配信。フルテキスト検索に、書籍紙面も画像で再現している。
近代デジタルライブラリー 国立国会図書館 明治期以降に刊行された図書・雑誌のうち、著作権保護期間満了が確認できた資料、著作権者の許諾が得られた資料をデジタル化して、ネット上で公開。資料は随時追加されている。
Impress QuickBooks インプレスホールディングス タブレットや電子書籍専用端末ではなく、スマートフォンで気軽に読めるようにデザインされたデジタルファースト型の電子書籍。企画からプロモーションまで、デジタルで実現する取り組みもユニーク。
ミニッツブック KADOKAWA 手頃な分量と価格帯の電子書籍オリジナルレーベル。表紙には分単位で読了時間の目安も表示している。ビジネス、エンタメ、ライフなどの各ジャンルのコンテンツを用意。
週刊 ヤマケイ 山と渓谷社 1930年創業の「山と渓谷社」が毎週発行する無料デジタル雑誌。EPUBとHTMLで配信され、バックナンバーはサイトで公開されている。写真のクオリティも高く、登山愛好者のすそ野を広げるサービスとなっている。
エクセレント・サービス賞
空飛ぶ本棚 文教堂書店 店頭で本や雑誌を購入した際に付いてくるクーポンコードを入力することで、購入した本、雑誌と同じものをスマホ、タブレット、PCで読めるデジタルストレージサービス。文教堂以外の書店も参加している。
マンガボックス DeNA 大手出版社とも協力した無料のマンガアプリ。投稿プラットフォーム「マンガボックスインディーズ」などの取り組みも。
Not ピースオブケイク 個人向けのメディアプラットフォームで、クリエイターとユーザーをつなぐウェブサービス。文章、写真、イラスト、音楽、映像などの作品を投稿し、ブログやSNS同様に無料での公開も販売もできる。10月にはiPhone/Androidアプリもリリース。
Comico NHN PlayArt 2014年に大きくダウンロード数を伸ばした無料コミックアプリ。フルカラー、縦スクロールなどスマートデバイスに特化させているのが特徴。『ReLIFE』のようにこのサービスから紙で出版される作品も。
たびのたね JTBパブリッシング 旅行雑誌やムックを扱う専門電子書店。ソーシャルDRMの採用や、特集ごとなどマイクロコンテンツ販売も。さらにそれらを利用者が1冊の電子書店にまとめる「合本」機能など、出版社の枠を超えたサービスを提供している。
Amazon POD アマゾンジャパン オンデマンド印刷・製本技術を利用した出版サービス。読者に対し、意識することなく印刷書籍を提供しているのが最大の特徴。1冊単位で対応できるほか、最短翌日に配送するサービスも提供。
LINEマンガ LINE 話題のLINEが提供するマンガ配信サービス。スタンプにキャラクターを提供しているのも良い講談社、小学館、メディアドゥとの提携で海外展開など積極的。
小説家になろう ヒナプロジェクト 登録作家数30万人超の無料小説投稿サイト。縦書きPDF表示やルビにも対応し読みやすく、目次の自動作成機能や読者の評価システムなど投稿支援機能があり、連載小説を書きやすい。『ログ・ホライズン』『魔法科高校の劣等生』など映像化もされた人気作品を続々輩出。
チャレンジ・マインド賞
BooCa JPO リアル書店店頭で購入できる電子書籍カード。電子書籍購入まで書店員のサポートを受けることも可能。電子書籍市場での売れ筋は圧倒的にコミックだが、BooCaの場合文字ものが7割を占めており、新たなユーザー層を開拓。
ブクログ企画室 ブクログ クラウドファンディングを使った本にまつわるプロジェクト立ち上げをサポート。ブクログユーザーから支援者を募る。実現したプロジェクトには、漫画家うめによる「スティーブズ」の電子書籍連載など。
コミコミ 講談社+小学館 マンガの吹き出しにあるセリフを書き換えてSNSなどで共有できるアプリ。講談社・小学館の有名作品が並ぶ。HPでは、追加してほしい作品を受け付けるフォームもある。
絶版マンガ図書館 Jコミ+赤松健 漫画家の赤松健氏による、漫画のマネタイズ実験・商用サイト。絶版漫画に広告を付けて無料配信し、作家は広告収益を得る仕組みからスタート。その後、成人漫画も配信対象とした月額105円の有料プレミアムサービスや、DRMフリーのPDFファイルに電子透かしを入れた限定販売、未単行本化マンガをオンデマンド印刷で販売するサービスなど新しい試みを次々に行い、漫画ファンからも大きな支持を得ている。
TwEPUB.com KADOKAWA Twitterのタイムライン上で電子書籍が読める世界初のサービス。KADOKAWAがTwitterとの協力で実現した。
エキサイティング・ツール賞
青空文庫POD インプレスR&D 「青空文庫」の蔵書をプリント・オンデマンド(POD)で印刷・製本し、紙書籍として販売するサービス。デジタル組版技術を活用することで、新書サイズのポケット版、文字を大きくしたシニア版、アクセシビリティを最大限考慮した大活字版の3種類を同時出版できるのが特徴。
BiB/i 松島 智 専用ソフトではなくブラウザを用いて電子書籍(EPUB)を読むことができるリーダープログラム。JavaScriptで作られており、さまざまなデバイス・ブラウザで動作する。また、オープンソースとして公開されているので誰でも自由に利用できるのも特徴となっている。
Himawari Reader グリーンフィールド Android向けEPUBリーダ 音声、動画、MediaOverlays、GPSにも対応。個人で開発されており、2012年9月の登場以降、機能強化が続けられている。
Murasaki @genji_tw シンプルなユーザインターフェイスと豊富な機能を持った、Mac OS X用のEPUBビュアー。ブラウザのようにページをスクロールして EPUB のコンテンツを表示。印刷機能がある。
PUBLUS Reader ACCESS マルチプラットフォームに対応したEPUBビューワ。単体のアプリケーションで提供されるほか、ブラウザ形式でも提供しているのが特徴。また、Readium SDKを採用した標準EPUBビューワとして世界で初めて商用化した製品でもある。
一太郎2014徹 ジャストシステム EPUBおよびmobi(Kindle用フォーマット)など電子書籍ファイルの書き出し機能を備えた定番日本語ワープロソフト。単に電子書籍を書き出すだけでなく、執筆支援機能や校正支援機能など、個人作家の執筆から制作・出版までで必要な機能をすべて備えており、セルフパブリッシングに欠かせない製品に仕上げられている。
ボイスソムリエネオ 日立ソリューションズ EPUB形式のファイルに全自動に音声を付与し、EPUB/TTSを生成します。読み間違いの修正やイントネーションの補正なども簡単に操作できるので音声対応版電子書籍を作成する方にはもってこいのツールです。

 選考委員には、週刊アスキーから宮野編集長も参加します。

選考委員
落合早苗 hon.jp
近藤 勲 文化通信
永沢 茂 Impress Watch
西尾泰三 ITmedia eBook USER
福浦一広 OnDeck
宮野友彦 週刊アスキー
井芹昌信 日本電子出版協会理事(選考副委員長)
下川和男 日本電子出版協会副会長(選考委員長)
生駒大壱 日本電子出版協会副会長、広報委員長(実行委員長)

 

 投票は専用のサイト(Googleドキュメント)で受け付けています。メールアドレスを入力するだけで1人1回のみ誰でも投票できますので、みなさんぜひ投票をお願いします。各ジャンルごとに投票する必要があります。

電子出版アワード

●関連サイト
電子出版アワード2014(概要
電子出版アワード2014(投票フォーム

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