2014年10月8日、HTCはニューヨークで新スマートフォン『HTC Desire EYE』を発表しました。特徴は何といってもフロントカメラ画質が1300万画素!他社のミドルレンジスマートフォンのメインカメラよりも高画質なんです。前も後ろも1300万画素のHTC Desire EYEはスマートフォンのカメラの使い方を大きく変えそうです。
↑ところがどっこい、フロント1300万画素スマホはすでにある。 |
HTCの思い切ったデュアル高画質戦略ですが、実は海外ではフロント1300万画素カメラのスマートフォンはすでにいくつかの製品が販売されています。しかも大手メーカーよりも新興メーカーの多くが搭載しているのです。これはやはり製品の差別化のためなのでしょう。ではどんなスマートフォンが1300万画素カメラを搭載しているのか、そのいくつかを紹介しましょう。
↑フロントフラッシュに富士通の技術搭載、『Meitu 2』。 |
2013年にスマートフォン市場に参入した新興メーカーのMeitu。その2機種目となる『Meitu 2』はデュアル1300万画素カメラの先駆者ともいえる存在です。フロント側にももちろんフラッシュを備えているので暗闇での自分撮りも問題なし。富士通のデジカメ用イメージングプロセッサー、ミルビューをメインCPUとは別に搭載しています。
↑ナノSIMなのでiPhoneとの共存も可能。 |
珍しいことにSIMカードサイズはナノSIM、iPhoneと入れ替えて利用できます。ディスプレーは4.7インチで本体幅は67ミリと片手でも楽に持てます。側面にはシャッターボタンがあるのでセルフィーも楽々。CPUはMT6592オクタコアで1.7GHz、W-CDMAのみでLTE版が無いのが残念ですがそろそろ後継機が出てくるころなのでおそらく対応させてくるでしょう。価格は32GBモデルで約4万2000円。
↑ZTEもデュアル1300万画素カメラスマホを出していた。 |
日本では最近ちょっと元気の感じられないZTEですが、アメリカや中国では新ブランドの『nubia』シリーズスマートフォンを販売中。その中の『nubia X6』は6.4インチ、フルHDディスプレーのファブレット。nubia各機種は星空を撮影するための長時間露光など他社にはないカメラ機能も搭載してますが、このX6の最大の特徴はフロントと背面のデュアル1300万画素カメラ。またホームボタンやカメラ周りなど、所々に入った赤い色がいいアクセントになっています。
↑RAMは3GB、デュアルLTEで世界中で高速通信対応。 |
通信方式はFDD-LTE、TD-LTE、W-CDMA、GSMとグローバル仕様なだけではなく、CDMA2000やTD-SCDMAにも対応。これ1台でほぼ全世界の全キャリアで利用できてしまいます。Snapdragon801、2.3GHz駆動で動作もサクサク。タブレットとしてもスマートフォンとしても使え、しかもカメラも高機能。なかなか侮れない製品です。RAMも3GBと余裕たっぷり。価格は32GB版で約5万2000円。
↑タフな防水ボディーに1300万画素カメラのRunbo X6。 |
IP67の防水防塵に対応する『Runbo X6』。電池カバーはネジ止めしき、簡易トランシーバー機能も備えるなどハードなアウトドアでの利用が可能なスマートフォンです。本体サイズは166×89×27ミリ、重量は380グラム。5インチフルHDディスプレーで普段利用も問題なし、街中で使えば目立つこと間違いなしです。
↑一生に一度のシーンも撮り逃さない。 |
こんな製品でもデュアル1300万画素カメラを搭載しているのは、激しい崖などを上っている最中でも端末の向きを気にせず高画質な写真を撮影するためなのでしょう。登山にしろマリンスポーツにしろ持ち物はなるべく少なくしたいもの、このRunbo X6さえ持てばもうデジカメは不要かもしれません。通信方式はW-CDMA/GSM、価格は約6万9000円。
↑噂のMiezu X4のプロ版は最強カメラスマホになる。 |
9月に発売になり中国やアジアで大きな話題となっている『Meizu X4』。5.36インチフルHDディスプレーに2070万画素カメラを搭載、LTEにも対応するなどアジア最強のスマートフォンともいえます。そのX4をパワーアップしたモデルとして『Meizu MX4 Pro』が間もなく発売される予定です。メーカーからは公式アナウンスはありませんが、発売されるのは決定のよう。カメラはなんと背面が2070万画素、フロントが1300万画素とHTC Desire EYEを超えるハイスペックカメラスマートフォンになるとのこと。なお写真はMX4で、MX4 Proの外観はまだベールに包まれています。
↑まだまだ謎の多いMX4 Pro、年内発売予定。 |
カメラの明るさはMX4がF2.1だったのに対し、MX4 ProはF1.8になる見込み。フロントカメラもF2.0と十分明るくメインカメラとしても十分使えるスペック。CPUはサムスンのExynos 5430、オクタコア2.6GHzの搭載が予定されています。ディスプレイのベゼル幅は1.17ミリと極限まで薄くなり、本体サイズもMX4よりも横幅、厚みともさらに薄くなるとのこと。年内の発売が非常に楽しみな1台です。
↑カメラ回転式のOPPO N1 miniも使いやすそう。 |
東南アジア各国で販売されているOPPO。5.9インチのファブレットに回転式カメラを搭載した『N1』は新興メーカーらしからぬ製品と言うことで話題になりました。そのN1をひと回り小さくした『N1 mini』の売れ行きが好調です。N1と同様に、本体上部には260度回転する1300万画素カメラを搭載。セルフィーしたいときは背面側からフロントへくるっとカメラを回せばOK。
↑セルフィーのみならずあらゆる用途に使える。 |
OPPO N1 miniの価格は約4万7000円。最近は台湾でも販売を開始したので日本からも買いやすくなりました。Snapdragon400の1.4GHz、5インチHDディスプレーでLTEにも対応するなど悪くない製品です。カメラを前方に向けての撮影など、ほかのスマートフォンではできない使い方もできる楽しみがあります。
↑2万円台でもフロント1300万画素カメラ。 |
低価格スマートフォンを得意とするMlaisの『MX69W』は日本円で約2万9000円と、ギリギリ3万円を切る価格ながらもフロントとメインの両方に1300万画素カメラを搭載。セルフィーしたいけど本体スペックは適度で十分、なんて人にうってつけの製品のようです。値段が安いとスペックが心配ですが、CPUはMTK6592、オクタコア1.7GHz。ディスプレーも5.5インチフルHD、LTEは非対応ですがW-CDMA/GSMに対応しています。電池カバーは革っぽい仕上げとGALAXY Noteにどことなく似ているのですが、マイナーメーカーなので大目に見てあげてください。
↑音楽にも強いKoobeeのMax3。 |
今回最後に紹介するのはKoobeeの『MAX3』。アルミ製の電池カバーがちょっと高級感のあるモデルです。CPUはMTK6592の1.7GHZと前に紹介したMX69Wと同等、ディスプレーは5.5インチフルHD。ウォルフソンの音楽チップを搭載しているので本格的なサウンドが楽しめるとのこと。カメラだけじゃなく音楽をよく聞く人にはよさそうです。価格は約4万5000円。
↑まだまだ出てくる高画質フロントカメラスマホ。 |
まだまだ世界であまり知られていない新興メーカーから様々なフロント1300万画素カメラ搭載スマートフォンが発売されているのは驚きです。Meizu MX4 Proのように、背面のメインカメラ側を2000万画素にするモデルも続々と出てくるでしょう。今回紹介したOPPOはこの10月27日にシンガポールと北京で新製品発表会を開催しますが、モデル名は『N3』。N1とN1 miniに続くカメラ強化スマートフォンとなります。果たしてどんなカメラスペックで出てくるのか、そしてスマートフォンとしてのスペックや価格はどんなレベルになるのか?メジャーメーカーの製品ではありませんが要注目ですよ。
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