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海外スマホを日本で使うプリペイドSIMを実際に“日本で”使ってみた

2014年07月30日 12時00分更新

 外国人が日本でスマートフォンを使うためのプリペイドSIMがいくつか販売されています。筆者も先日ピーチの機内でソネットのプリペイドSIMを買って日本で試しました。でもそれって日本のSIMなので日本の技適を通ったスマートフォンでしか利用できません。

ソネットプリペイドSIM
↑海外SIMなら日本で海外スマホが使える。

 日本で海外のスマートフォンに日本のSIMを入れると電波法違反になってしまいます。ところが海外のSIMを入れて日本でローミングして利用するのは問題ありません。でも海外のSIMで日本でローミングしようにも、プリペイドSIMの通信料金は結構高いものしかありませんでした。ですがようやく普通に使えそうな料金のSIMが出てきたのです。

ソネットプリペイドSIM
↑日本で1週間、5GB、約4000円の香港プリペイドSIM。

 それが香港のキャリア、中国聯通香港が販売する日本専用データプリペイドSIMです。価格は299香港ドル、約4000円。有効期限は1週間で5GBが利用できます。5GBに到達すると自動的にデータ通信は終了。プリペイドなので使い過ぎの心配もありません。そしてこのSIMは香港のSIMなので日本で使う場合は国際ローミング扱いになるわけです。

ソネットプリペイドSIM
↑標準とマイクロ両用、APNは3gnet。

 プリペイドSIMを見ると、確かにこれは日本のSIMではありません。SIMサイズは標準(ミニ)とマイクロの両対応タイプ。ナノサイズはないのでiPhoneなどで使いたい場合は自己責任でカットする必要があります。データ通信設定もAPNがSIM台紙に記載されているのはうれしいところ。APNは3gnet、ユーザー名とパスワードは不要です。

ソネットプリペイドSIM
↑さっそくグローバル版のスマートフォンに入れてみる。

 では日本で試してみることにします。スマートフォンは筆者が普段使っている端末の1つ、香港で購入したグローバル版のGALAXY Note3です。普段はこれに筆者のメインキャリア(香港CSL)のSIMを入れて世界中で使っています。もちろん日本に来た時も、香港のSIMを入れたまま日本でローミング利用しています。ちなみに香港CSLは日本でもデータ1日定額が使えますが、料金は198ドル/日(約2600円)、日本から海外へ行って1日ローミングするのに近い金額ですね。でも今回は5GBまでとはいえ4000円で1週間使えるSIMを使うので安上がり。

ソネットプリペイドSIM
↑日本ではソフトバンク回線にローミング。

 SIMをセットして電源を入れます。日本のSIMだとすぐに電波を掴むのですが、やはり海外キャリアのSIMのためかなかなか電波を掴んでくれません。そこでマニュアルでネットワークサーチをしてキャリアを検索させました。中国聯通香港は日本ではソフトバンク回線のみで国際ローミングするので、一覧が出てきたらソフトバンクを選択します。

ソネットプリペイドSIM
↑電波を掴むとメッセージが到着。

 ソフトバンクを選択して無事アンテナマークが立つと、すぐにメッセージが届きました。「ネットにつなぐにはAPNは3gnetだよ」とここでもAPNを通知してくれるとは親切です。なおアンテナマークのところを見て下さい。ローミングを表す“R”のマークが出ていますね。回線はソフトバンクを使っていますが、確かに海外SIMによるローミング利用になっているわけです。

ソネットプリペイドSIM
↑ローミングをONにしないとデータ通信できません。

 APNを設定して、さて通信しようとしたらデータが流れません。入れているSIMは海外キャリアのSIMですから、データローミングをONにしなくてはいけないのですね。このあたりの挙動はまさに海外SIMならではです。

ソネットプリペイドSIM
↑残念ながら3G接続のみ。

 これで海外スマートフォンがそのまま日本でも使えるようになったのですが、通信速度は3Gまで。残念なことに高速なLTE回線はローミング利用できません。3Gだとさすがに速度はこれくらいでしょうか。ストリーミング系サービスはちょっと辛いかもしれません。将来中国聯通香港が日本のキャリアとLTEローミング契約をいつか結んでくれることに期待したいです。

ソネットプリペイドSIM
↑1週間5GBを2600円で延長可能。

 さてこのプリペイドSIMの有効期限は最初に利用開始した日から1週間のみ。1週間たったらデータ通信はたとえ制限の5GBに達していなくても使えなくなります。ですが電話番号は利用開始から30日間保持されるので、その間に料金を追加して利用期間を延長することができます。延長料金は5GB/1週間199香港ドル(約2600円)。料金追加のためにはSIMの台紙の裏に記載されている、MLに続く131から始まる11桁のSIMの電話番号が必要になります。ちなみにこれは中国の電話番号です。

ソネットプリペイドSIM
↑中国聯通香港のWEBページにアクセス。

 中国聯通香港のWEBページにアクセスし、画面中央左の欄にSIM台紙の電話番号を2箇所入力して継続を押します。中国語画面ですが、まぁなんとなく意味はわかるでしょう。

ソネットプリペイドSIM
↑金額を指定してクレジットカードで支払い。

 あとは金額を指定。5GB1週間の延長なので200香港ドルを指定。オンラインチャージだと2%割引になるので支払額は196香港ドルとなります。あとはページを進むと“カードの指定”→“カード番号入力”→“確認”と進みます。なお支払いにはPayPalも利用可能。

ソネットプリペイドSIM
↑SMSで代金追加の通知。

 料金支払いが終わると、すぐにスマートフォンのほうにSMSで入金した金額の通知が来ます。これで代金が追加されたので、このまま自動的に7日間5GBの延長がされる(はず)。なおSIMの残高や有効期限、現在のデータ利用分はオンラインでは確認できない模様。このあたりは国際ローミングSIMなので、香港のキャリア側で管理できないのかもしれません。

ソネットプリペイドSIM
↑テストなどに使える海外SIM。

 通信速度が3Gのみですが、日本で海外スマートフォンのテストをする用途にちょっと使う時などはよさそう。もちろん筆者のような海外在住者にとっても、普段使っている海外スマートフォンを日本で安く使えるので今後常用しようと思っています。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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