ウェブサイトの分析ツールとして認知度が高い「Googleアナリティクス」ですが、iOS/Android向けのSDKを組み込むことでモバイルアプリの分析も可能です。
アプリのダウンロード元からダウンロード後のユーザーの行動、アプリ内購入の成果まで、各段階における指標を測定し、より優れたアプリの開発や利便性の向上に貢献します。収集したデータからどのような対策を立てればいいのか、見ていきましょう。
(1)ユーザーの獲得状況を知る!
アプリの新規ユーザー数やリピーター数(指定した期間中に1回以上アプリを起動したユーザー数)、アプリがどのストアからダウンロードされたか、GooglePlayの参照元URLはどこか、といった情報が収集できます。これらは、アプリを適切なユーザーにアプローチして成果を高めるうえで不可欠な項目です。
●対策
・AppStoreとGooglePlayでダウンロード数に開きがあれば、少ないほうのOSに向けて販促活動を増やす
・アプリの参照元URLによってユーザー数にばらつきがある場合、貢献度の高い広告媒体に的を絞る
(2)ユーザーの詳細データを把握!
アプリを実際に使用しているユーザーの、詳細なデータを把握できます。使用しているアプリのバージョン、使用言語、使用端末、アプリを使い始めてから離脱するまでの一連の行動を指す「セッション」の平均時間、画面の表示回数などの分布や割合をグラフで確認しながら分析できるのです。
●対策
・日本語のアプリに対して海外ユーザーのアクセスが多い場合は、アプリやウェブサイトをローカライズする
・使用端末でタブレットの割合が多ければ、タブレット用にレイアウトを最適化する
(3)ユーザーの行動を読み解く
ユーザーがアプリ起動後に表示した画面数、表示時間の長さ、画面遷移の表示経路、読み込み時間の長さなど、アプリ起動中の行動を分析できます。ユーザーがアプリをインストール後、一度しか起動しなければ、収益化のチャンスは限られてしまいます。アプリ内の行動の把握はアプリの利便性を向上させるうえで不可欠です。
●対策
・起動後に表示した画面数が少ない、表示時間が短い場合は、アプローチしているユーザー層がずれていないかを再検討する
・誘導したい画面への遷移が少なければ、ボタンのデザインや配置など誘導経路を改善しよう
(4)アプリの目標達成率を見る
設定した目標値に対して、ユーザー集客率、アプリ内課金の売り上げがどの程度達成されているかを分析できます。利用時間、アプリ内購入額、広告クリック回数などの数値から成果を測定し、ユーザーのライフタイムバリュー(顧客がもたらす利益)を把握すれば、より集客数を増やし、収益の上がるアプリに改善できます。
●対策
・売り上げが不足している場合、販促キャンペーンの実施や機能の追加、価格の再考などを検討する
MacPeople8月号(6月28日発売)の「Google アナリティクス基礎講座」特集では、ウェブサイトの解析方法はもちろんのこと、アプリにSDKを組み込む方法、アプリ版のGoogle アナリティクスのどこを見れば何がわかるのか、細かく解説しています。
また、6月28日発売のMacPeople 8月号の特集ラインアップは、「Googleアナリティクス基礎講座」に加えて、WWDCでベールを脱いだOS X YosemiteとiOS 8の新機能総ざらい、アップルの新プログラミング言語Swiftパーフェクトガイド、WordPressで作るレスポンシブウェブデザイン──の4本です。電子版なら気になるキーワードで検索ができるほか、定期購読は紙よりも安くてお得ですよ!
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